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緑の風に吹かれて【日常エッセイ】

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自由気ままに書いたココロのエッセイです。
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2018年7月の記事一覧

ありふれた小さな奇跡

ありふれた小さな奇跡

昔、飼ってたペットのミミ(ハムスター)が死んだ時、みんなで小さなお墓を作った。

ある冬の一番寒かった日の朝に、ミミはひとり、凍って死んでた。その日に限って寝る前に、ミミのかごを暖かい部屋に入れておくのを忘れてしまったのだった。

奥さんも子供達も、みんながひどく悲しみに暮れていて、しばらくはみんなの心にミミは消えずにいたのだろう。

「私がちゃんと見てあげなかったから・・・」

そんなふうに奥さ

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未来のミライの未来。

未来のミライの未来。

突然、うちの奥さんが「未来のミライ」を見に行くと言い出したので、付いて行きました。で、その感想です。(ネタばれなしです。ご安心を)

まず、山下達郎さんの歌がいいです。スキップしたくなるような歌です。(単に私がファンだというだけですが。)私は特に細田守監督のコアなファンというわけではありませんが、先日テレビでやってた「時をかける少女」はいいなぁと思った程度です。なので、正直な感想です。

恐らく見

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のっぽ雲の夏の宇宙人

午前中とはいえ、日差しが強い。カーエアコンに救われながら、信号待ちの交差点でぼんやりと遠くの空を眺めていた。

大きな雲がビルとビルの谷間をゆっくりと流れてゆく。その様が不思議なんだけど、私はそれが雲に見えなくて、なんだか得体の知れない物体のように見えた。そう思うと面白いもので、わざと雲だと思わないようにした。するとなんだか心がワクワクしてきた。

勝手に想像してみる。

そうだな、あの雲は実は、

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おひさまとお月さまと。

おひさまとお月さまと。

昔のこと。まーちゃん(8才の娘)が新しい絵本を作っていました。その中で、こんなセリフが書かれていました。ちょっとそれを紹介したいと思います。

「おひさま、おはよう!」
リス君が言いました。

「なんでおひさまは、一番早く起きられるの?」
ウサギちゃんが聞きました。

「うふふ、それはね、僕が寝坊なんてしたら
君たちが朝だって気付かないし、真っ暗だと楽しくないだろ」
おひさまは答えました。

「で

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目覚まし時計のベルは鳴らない。

目覚まし時計のベルは鳴らない。

”私には、誉めてもらいたいすばらしい特技がある。”

こんなふうに書くと、なんだかとても偉そうで”ヤな感じぃ~”と女子高生たちに、嫌われてしまいそうだけど。(なんだそれは?)

この頃、不景気のせいか、人の心がすさんだせいか、はたまた自分に何か問題があるのか、人から誉められることなんて滅多にない。たまには自分で自分を誉めたって、バチは当たらないだろう。

私は目覚まし時計を使うことは、ほとんどと言

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