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おひさまとお月さまと。

昔のこと。まーちゃん(8才の娘)が新しい絵本を作っていました。その中で、こんなセリフが書かれていました。ちょっとそれを紹介したいと思います。

「おひさま、おはよう!」
リス君が言いました。

「なんでおひさまは、一番早く起きられるの?」
ウサギちゃんが聞きました。

「うふふ、それはね、僕が寝坊なんてしたら
君たちが朝だって気付かないし、真っ暗だと楽しくないだろ」
おひさまは答えました。

「でも、夜は暗いよ?」

リス君がおひさまに言いました。

ここまで読んだ時、”あぁ、そうだよな。夜は暗いよな。おひさまはなんて答えるのかな?それは仕方ないよ。って言うのかな?”と私は思った。でも、おひさまの答えはこうでした。

「その時はその時で、お星さまやお月さまが
夜空を照らしてくれるんだよ」

この答えに、私は”えっ”と驚いた。まるでトムとジェリーのアニメみたいに、いきなり後頭部を叩かれて、頭にひよこと小さな星がくるくると回っているような気分だった。

すべてのことは、自分たったひとりで成り立っているんじゃなくて、ちゃんと誰かが、何も出来ない自分の代わりにしてくれている。もしかしたら、自分はそれに、気づいているをふりして、気づいていないのかもしれない。

このまーちゃんの絵本の中のおひさまのように、おひさまは、ちゃんとお星さまや、お月さまの存在を知っている。自分がいなくてもちゃんとみんなを照らしてくれている。それはなんて素敵な関係なんだろうと思った。

そんなふうに、世界はちゃんとうまい具合に成り立っている。こんな当たり前のことなのに、どうして私は「仕方ないよ」なんて思ったりするんだろう。ちょっと自分が恥ずかしくなった。

あの頃、ちょっと自分の心が乾いているような気がしていた。やれやれ、ダメだなぁ… こんなことでは。小さな子供に教えられること。まだまだたくさんあるみたいだなぁって、そんなふうに思った。

今日はとても暑くて「おひさま、ちょっと張り切りすぎだよ!」って言いたくなるような天気でした。なんだかおひさまが、そんな私たちを見てコロコロと笑っているような気がします。

さて、読みかけの本はそのままにして
明日はちょっと静かな避暑地へ、散歩にでも出かけようかな。

最後まで読んで下さってありがとうございます。大切なあなたの時間を使って共有できたこのひとときを、心から感謝いたします。 青木詠一