せいこ@絵本作家

絵本作家・オンライン絵本教室主宰・イラストレーター。大阪出身・大阪在住。子育てを通じて…

せいこ@絵本作家

絵本作家・オンライン絵本教室主宰・イラストレーター。大阪出身・大阪在住。子育てを通じて絵本の良さを再確認し、オリジナル絵本制作を始める。

最近の記事

【絵本紹介】心と脳みそがほぐれていく「あつかったらぬげばいい」

心と脳みそがほぐれていく絵本「あつかったらぬげばいい」さく・ヨシタケシンスケ 出版社・白泉社 第13回MOE絵本屋さん大賞2020 1位の作品。 いろんなところで取り上げられているので、なんとなくの内容は知っていましたが、 今回初めて息子と読んでみました。 心に芽生えるモヤモヤをシンプルな言葉で解決していく絵本。 大人にとっては、なんだか共感できるシチュエーションばかり。 読み進めていくと、クスっと笑えて「そうだね、そう考えればいいんだね、」と 心と脳みそがほぐれてい

    • 【絵本紹介】「あいちゃんのひみつ」

      「あいちゃんのひみつ」作・竹山美奈子 絵・えがしらみちこ 岩崎書店 小さい頃、障がいを持った叔父さんと一緒に住んでいました。 でも、私は障がいについては何も知りませんでした。 近くにいたのに。 大人になりその時に関わりを持ったり知ろうとしなかったことを少し後悔していました。 そして「知りたい」とは思うようになったものの、 知りたい気持ちは「ただの興味本位?」「自分に何ができる?」「聞かれたらどんな気持ちになるのだろう?」 いろいろ考えるとわからなくなって、障がいを持ったお子

      • 【絵本紹介】ちょっとあやしげなキツネとともだちの絵本「ともだちや」

        ちょっとあやしげなキツネとともだちの絵本 「ともだちや」作・内田麟太郎 絵・降谷なな 子どもが保育園の頃、演劇の題目が「ともだちや」でした。 演劇では内容がアレンジされていたようで、本来のストーリーはわかりませんでしたが、 「ともだちや」というタイトルと設定にぐっと惹きつけられていました。 絵本を手にとって、まず表紙です。 かわいい、けどなんだかあやしい(笑) ちょっと目がつり上がったキツネ(キツネは描かれるとき大抵そうなのですが)が、 浮き輪をつけて(水のシーンではない

        • 【絵本紹介】とってもかわいい絵とリズミカルな文が素敵な「ブタベイカリー」

          とってもかわいい絵とリズミカルな文が素敵な 「ブタベイカリー」作・角野栄子 絵・100%ORANGE とにかくかわいくて楽しくて大好きな絵本。 そして、子どもが0歳の頃に買って、ずっといつ読もうか考えていた本です。 リズミカルでユーモラスで、それでいて読みやすい言葉。 ゆるいけれど、なんだか洗練されている感じもするかわいい絵。 言葉のセンス、絵のセンスが素晴らしいです。 かわいくて、楽しくて、ちょっとおしゃれにも感じた「ブタベイカリー」に 私は心撃ち抜かれてしまいまし

        【絵本紹介】心と脳みそがほぐれていく「あつかったらぬげばいい」

          【絵本紹介】子どもの心に強い味方を「ラチとライオン」

          子どもの心に強い味方を 「ラチとライオン」文・絵 マレーク・ベロニカ 訳・とくながやすとも 「ラチは、せかいじゅうで いちばん よわむしでした。」 最初のベージに書かれている一文。インパクトあります。 なんて大雑把な、、と一瞬思いますが、伝わる。 絵本の言葉の威力を感じさせる一文。 子どもにも大人にもぐっとささります。 そして 「よわむしなラチがどうなるのだろう?」 ワクワクした気持ちで絵本ががスタートします。 ある日突然出会うライオン。 どこから来たのか、生まれ

          【絵本紹介】子どもの心に強い味方を「ラチとライオン」

          【絵本紹介】泣けてきちゃう絵本「ずーっと ずっと だいすきだよ」

          泣けてきちゃう絵本 「ずーっと ずっと だいすきだよ」絵・文 ハンス・ウィルヘルム 訳・久山太市 出版社・評論社 ぼくと家族とエルフィーという犬のお話です。 お話の展開としてはごく普通の家族と犬の暮らしを描いているのだけれど ぼく目線で綴られている文がいいんです。 ぼくと家族は同じようにエルフィーが好き みんな同じようにエルフィーをかわいがっています。 エルフィーも楽しく遊ぶし、悪さもするけど、みんなにかわいがられています。 ごく普通の犬のいる家族。ドラマチックな出来

          【絵本紹介】泣けてきちゃう絵本「ずーっと ずっと だいすきだよ」

          【絵本紹介】たった一回しか読めなかった「絵本 地獄」

          たった一回しか読めなかった絵本 「絵本 地獄」 監修:宮次男 千葉県安房郡延命寺所蔵 出版社:風濤社 とにかく絵が怖いです。大人でも怖い。 江戸時代の絵師によって描かれた絵巻物の絵を構成した絵本なので納得です。 今日は体験談をお話します。 5歳になる手前の頃、急に「なんだかいうことを聞かなくなったな」 と思う時期がありました。 東京から地元大阪へ引っ越してきて間もない頃でした。 今思えば成長の過程であったり、いろいろな葛藤があっただけで、 それほど躍起になることもなかっ

          【絵本紹介】たった一回しか読めなかった「絵本 地獄」

          【絵本紹介】電車好きの子どもにオススメ絵本

          全国の新幹線や電車がわかりやすく描かれている絵本 「しんかんせんでいこう」作・絵 間瀬なおかた ひさかたチャイルド この本は表紙が二つあり、どちらからも読めます。 こちらから読むと北海道から九州へ こちらから読むと九州から北海道へ 息子は「今日は北から」、「今日は南から」と その日の気分で読む方向を選んでいました。 物語があるわけではなく、各地を新幹線が走っていく内容です。 わたしは大阪に住んでいるので 北陸新幹線と上越新幹線の違いや山形新幹線がどこでどう分かれていく

          【絵本紹介】電車好きの子どもにオススメ絵本

          【電子書籍出版】 誰でも出版できる 絵本作家入門 〜30日で出版できる方法〜

          この度、アマゾンKindleより 「誰でも出版できる 絵本作家入門〜30日で出版できる方法〜」 を出版致しました。 タイトル通り、 誰でも簡単に電子書籍として絵本を出版できる方法 をご紹介しています。 紙の本を出版することは難しいことですが、 電子書籍としてなら誰でも出版することが可能です。 描きたい絵本や描いた絵本を自分の中だけにしまっていませんか? 本書で紹介しているアマゾンKindle出版は ・コスト0円 ・世界中からアクセス&検索 ・SNSなどでのシェアが簡単

          【電子書籍出版】 誰でも出版できる 絵本作家入門 〜30日で出版できる方法〜

          【絵本紹介】ナイスなおじいちゃん「いいからいいから」

          かたくなった頭と心がほぐれるほんわか絵本 「いいからいいから」 作:長谷川義史 出版社:絵本館 小さなことでイライラしたり、怒ったりしてしまうことありますよね。 さらにそんな自分じゃダメだと落ち込んだり、 予想外のことに遭遇しておどおどしたり、慌てたり、 原因を探ったり、自分のせいにしたり、人のせいにしたり、 考えすぎてしまって、、、、 頭がパンパンになっていくことありませんか? そんなパンパンになってかたくなってしまった頭と ギシギシしてしまった心が 登場するおじいち

          【絵本紹介】ナイスなおじいちゃん「いいからいいから」

          【絵本紹介】絶対読んで!「へんてこライオン」シリーズ

          「絵本にはメッセージが必要だ」 と思い込んでいた若かりし頃の考えを ひっくり返した絵本。 「へんてこライオン」シリーズ 作・絵 長新太 ・しんくんとへんてこライオン ・ゆうちゃんとへんてこライオン ・ゆうちゃんとしんくんとへんてこライオン ・へんてこライオンがいっぱい ・こんにちは!へんてこライオン ・ありがとう へんてこライオン ・どうしたの?へんてこライオン ・やったね!へんてこライオン など。 そのほかにもミニ絵本シリーズもあります。 「おひさま」(現在休刊)とい

          【絵本紹介】絶対読んで!「へんてこライオン」シリーズ

          【絵本紹介】わたしにとっての衝撃絵本「カニツンツン」

          息子が3歳の頃、保育園で借りてきた時、 衝撃をうけた絵本のご紹介。 「カニツンツン」 作:金関寿夫 絵:元永定正 出版社:福音館書店 意味があるのだか無いだかわからない呪文のような言葉の羅列と、 カニなんだか何なんだかわからない絵の絵本です。 わたしは呪文のような言葉やその意味を理解するのに 考えを巡らせてばかりだったのですが、 3歳の息子は意味なんてお構いなしで、 目の前の絵と文字羅列を楽しんでいました。 覚えたての字を大きな声に出してケラケラ笑いながら。 「そんなに

          【絵本紹介】わたしにとっての衝撃絵本「カニツンツン」

          【書籍紹介】「感じる」を育てる本

          「感じる」を育てる本 レイチェル・イザドラ ディスカヴァー編集部(訳)山口創(監修) 今回は絵本ではなく書籍のご紹介です。 書籍といってもイラストが中心ですぐに読めてしまう、 絵本を読むことや描くことにも通じる 「感じること」についての本です。 表紙の帯に 「イラストで感じる、五感を育むトレーニング」 とあるように、実際に五感を使うような構成になっています。 「触覚」「嗅覚」「味覚」「聴覚」「視覚」 の5つのセクションに分かれていて、 それぞれの感覚を刺激する、 かわい

          【書籍紹介】「感じる」を育てる本

          【絵本紹介】大人にも子どもにもオススメしたい「きみの行く道」

          「きみの行く道」作・絵:ドクター・スース 訳:伊藤比呂美 河出書房新書 「おめでとう。 今日という日は、きみのためにある。 外の世界に向かって きみは、いま、出ていこうとしてるんです。」 (本文より) この冒頭から始まる「きみの行く道」は 子どもはもちろん、大人にも読んでほしい 人生のヒントが詰まった絵本です。 人生において道に迷ったり悩んだりすること、 たくさんありますよね 大人になってからも ましてや子どもにとっては これから迷いや悩みの連続です つまづくこともある

          【絵本紹介】大人にも子どもにもオススメしたい「きみの行く道」

          絵本を好きになったのは高校生の頃

          私が絵本を好きになったきっかけは 高校生の頃 普通は幼少期にお母さんに読んでもらった絵本とかかもしれない しかしながら私には その頃によく読んだ絵本の記憶もなければ 母に読み聞かせてもらった思い出もない このことを母に言うと「めちゃめちゃ読んだわ!」 とのことなのですが、 ・・うーん、そう言われればそうだったかな・・ やっぱり私にとってのきっかけは高校時代に出会った 「Dear サンタさん」作・絵 ふくだすぐる 岩崎書店 かわいくて ゆるくて ほのぼのしてて、、 学

          絵本を好きになったのは高校生の頃

          絵本が好き

          絵本が好きです 絵本には自由がある、夢がある、優しさも、ユーモアも、 ときには、悲しさ、悔しさ、戒めも いろんなものがやんわりと入り混じって温かい それは人のこころに似ていて 読むことでそれを感じることができる 大人になると世の中には 理解しないといけないことがたくさんあるけど 絵本を楽しむのにそれは必要ないと思う 「絵が好き」 「言葉がステキ」 「リズムがいい」 「ストーリーがおもしろい」 それでいい この本に込められたメッセージは何か? と頭を悩ませる必要も