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【映画紹介①】父親たちの星条旗〈歴史〉

元新聞記者のnoahです!
今日紹介するのは、太平洋戦争での日米地上戦、「硫黄島の戦い」をアメリカ側から描いた作品。日米戦をアメリカ側から見ることができる貴重な映画です!


▼日米戦「硫黄島の戦い」をアメリカ側から描く

 戦いは米軍優位で進み、兵士らは硫黄島で最も高い山「摺鉢(すりばち)山」にアメリカ国旗(星条旗)を掲げる🇺🇸

その写真はアメリカの新聞に掲載されて全米中に広がり、長期化する戦争に嫌気がさしていた国民を熱狂させる。

 写真に写った兵士らは、戦場からアメリカ本土に戻され、戦費を募るための「全米ツアー」に駆り出される。

▼活躍した兵士が「英雄」と呼ばれる

 「英雄!」「英雄!」---

大勢の観客で埋まった野球スタジアム、政治家らを招いたパーティー。
彼らは訪れる先々で熱烈な歓迎と拍手で出迎えられる。
しかし、彼らが戦場で見たのは、銃弾の飛び交う戦地、負傷した戦友、バラバラになった遺体。

 こうした戦場の姿と、熱狂する国民のギャップの大きさに戸惑いを見せる。  

「自分が戦場で見たのは、英雄と称えられるものではない…」。

▼「英雄」は人生が狂い、不慮の死を遂げる

 「英雄」の一人は、本国での歓迎と戦場とのギャップに苦んで精神的に追い詰められ、再び戦地への赴任を希望。
最終的に全く予想できない形の死を遂げる。

▼兵士の家族への思いは万国共通

「戦場に戻る前に母に会えますか」。

「英雄」の一人は上官に尋ねるが、断られてしまう。その時に見せた寂しそうな表情、目から滴り落ちる涙は胸に迫るものがあります。

 この映画から学べるのは、当時戦争で敵対していたアメリカ、日本ともに、最愛の家族や恋人、友人、大切なものを守るために命を尽くしたこと。
 また、戦争に従軍し、「英雄」と呼ばれたことで人生が狂い、不慮の死を遂げた兵士がいたことを学ぶことができます。

▼「英雄」は必要か

 戦争や経済格差、震災や疫病、社会不安が高まっている時、人々は強いリーダーや英雄を求める。
 しかし、社会が安定していれば、英雄は必要ないのではないかー。
 ある「英雄」の孫は、祖父が戦争について深く語らなかった理由を追い、一つの結論に辿り着く。
 エンディングの光景はあまりに美しく、一見の価値があります。

 また、映画では、兵役後に戦地でのトラウマで苦しむ兵士、人種差別など、現代にも通ずるテーマが散りばめられた作品となっています🙌🏻

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