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だからわたしは、街の本屋さんに行く。
現代人は忙しい。だから、流れるように消費する。
「家に帰ったら、なに食べよう」
この瞬間に食べ物が浮かばなくなったら、ちょっと危険。放置すると、毎日セブンイレブンの「揚げ鶏」ばかり買ってしまう。
思考停止でOK。ジャンク最高。おいしいものはおいしい。さらに、ファミリーマートの「ファミチキ」より60kcalも低いなんて、まじ、神だ。
食べ物だけじゃない。
仕事でも、遊びでも、殺伐とした日常では、流れるように未来が決まる。思考を停止させる余裕なんてない。予定調和のくりかえし。
このままだと、体が揚げ鶏になってしまう。揚げ鶏が原料の40代なんて、ただの小太りおばさんじゃないか。
早急に、日常から予定調和を取り除かなければ。
日常から「予定調和」を取り除くには
そんな時、わたしは街の本屋さんに行く。
Amazonじゃダメ。
誤解しないでほしいんだけど、Amazonは大好きだ。むしろAmazon派だし。むしろ、Amazonプライム会員だし。
でも、こういう時はAmazonじゃダメ。
Amazonは、お金を払うまでの動線に、余計なものがなんにもない。
興味の切れ端を言語化して、検索すれば、寄り道ゼロで答えが返ってきてしまう。ほんとうにそれが正解なのか、判断できる材料はない。
プレイヤーはわたし。興味の切れ端を言語化するのも、検索するのも、ぜんぶわたし。これで、予定調和がとりのぞけてしまったら、それはむしろホラーでしょ?
ホラーは、こわい。
だからわたしは、街の本屋さんに行く。
街の本屋さんの選び方
予定調和を取り除くための本屋さんには、条件がある。
まず、老眼鏡をかけたおじさんやおばさんが、ひとりで店番をしているタイプの本屋は、申し訳ないけど、避けるのが無難。
それこそ、予定調和だらけだからだ。
置いているのは雑誌や週刊誌がメインで、日常から抜け出すどころか、日常に捕まっちゃう。
「ダレダレサンガ、不倫シタ」
「ダレダレサンガ、薬ヤッタ」
不穏な空気がもくもくしてくるだけで、わたしの脳内はなにも変化しない。予定調和の波は、流れを止めない。
じゃあ、どんな本屋がおすすめなのか。
わたしがおすすめしたいのは、駅ビルに入っている街の本屋だ。
新刊、文学、ビジネス、工学、自然科学、芸術など、テーマパークさながらにエリア分けされている、あのでっかい本屋。
これが、数時間歩き回っても、無料というからおどろきだ。
たまに、入口付近に本の検索ができる機械が置いてあるけど、使わない。これ使うぐらいなら、Amazonさまに相談するほうが100倍早く答えにたどり着ける。
わたしたちは今、答えのない世界に飛び込もうとしてるのだ。
まずは深呼吸。
「これから頭の中の予定調和をひっぺがえしにいきます。おーけー?」
右足を前に出したら、あとは自由。
ただ、歩くだけだ。
街の本屋さんで予定調和を取り除くコツ
街の本屋さんに入ったら、まずはエレベーターにのって、最上階へ。
エリアガイドでフロアをひととおり確認したら、自分の興味に関係なく、上から順に全フロアを回るのがおすすめだ。
すると、不思議。
思いもよらなかった場所で、足止めを食らう。
【本日の収穫】
哲学
テレビ
からあげ
行動経済学
ストーリーメイキング
松本人志
ChatGPT
今日は、これらの本を10冊以上、大量買い。
哲学なんて、何の興味もなかったハズなのに。えーっと、カントとかプラトンとかって、たしか哲学者でしたよね?ってレベル。
そりゃ芸人さんはすごいけど、特に松本さんが好きってわけじゃない。でも気になっちゃったんです。お笑いって、科学なんじゃないか、なんて、思っちゃったんです。なんとなく。
そう、Amazonの検索じゃ、絶対に出会えてないキーワード。
自分のアタマの中にはない、変なベクトルで伸びていくキーワード群が、なぜかキラキラして見えてくるのが、街の本屋さんの醍醐味だ。
街の本屋には、絶対に交わらないハズだった、一期一会がある。
***
予定調和よ、さようなら。
街の本屋は、今日もわたしの未来を変えました。
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