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イノベーションを起こすために必要なこと

一歩引いて状況を俯瞰する

こりゃあ頭いいわ、と思ったことが一つ。

とあるオンラインのカードゲーム大会でのこと。

世界中のカードゲーマーが鎬を削る中で、上位入賞したプレイヤーは、「PCとスマホの連携を切り、片方のプレイヤーとだけ対戦していた」という噂が流れてきた。

それだけで競争相手の数が減る。みんながゲーム上の戦略を練るのに躍起になっている中、盤外戦術で差をつけるという発想に感心した。

中小企業が生き延びる術も似たようなもので、まともにぶつかり合ったら物量差で負けるところを、「この場所でなら勝てる」といえる領域を見つけてタコ殴りにする。

メディアは登場時のGAFAMのように、弱小企業が急成長を遂げ、既存の大企業を打ち倒してマーケットを奪い取る構図を持て囃す。

裏返すと、それはとても珍しいニュースバリューのある出来事で、99%は物量に勝る既存の大企業が勝利することを意味している。

概要レベルの理解とイノベーション

たまたまYoutubeに流れてきたので見てみたら、思わず考えさせられてしまった。

ひろゆきさんが細かい技術的な話を突っ込んで聞いた時に、デジタル副大臣の方は答えに詰まる場面があったのだが、通常組織のトップの人たちは概要までしか把握していない場合が多い。

なぜなら担当者よりも遥かに多くのプロジェクトを並行して抱えていて、全部の細かな事項を考えていたら時間がいくらあっても足りないからだ。

しかし、世の中を変えている起業家の多くは、かなり細かな技術的側面まで理解している。

イーロンマスクがテスラやスペースXを作り、さらにはTwitter買収の数々の改革をしていたが、いずれも概要レベルの理解では絶対出てこない発想である。

概要を理解して指揮をとるのも間違いなくエリートによる重要な仕事だが、「特定の分野に絞って戦い世の中を獲る」という観点だと物足りなくなってしまうのだろう。

対話の中で「いつまでに回答くれますか?1年後とかじゃないですよね?」というのも重要な話で、役所のスピード感のなさに対する揶揄も含んでいるのかなと思った。

ひろゆきさんは論破芸がやたらと目立つ人だが、根っこのところはやっぱり2ちゃんねるの創設者であり起業家なんだなと思った。

どのコミュニティに属しているか

最近面白く読んでいる本。どの業界でもトップランナーの言葉は素直かつ深い。本当に染み渡る。

印象的なのは飲食店に通う顧客層の話だった。高級店は視界が高くて、20〜30代の人間は若造扱いされる。

そこで若い起業家はもう少し敷居の低い、でもこだわりのある旨い店に通い、時が経って起業家たちが業界を席巻するとともに通っていたお店もトップランナーになる。

顧客と共にお店も成長するという発想からして、やはり最前線に立つ人は一味違うなと思わされた。

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