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「第1回 WEBマーケティング」(前編)ECサイトブラッシュアップセミナー

ご挨拶

本記事にアクセス頂きありがとうございます。

このnoteでは、三重県の県産品を販売される方々に向けて、インターネット通販(EC)による販売活動の成功に必要な考え方やスキルを発信しております。

このアカウントについて

このnoteアカウントは、三重県雇用経済部 県産品振興課『県産品ECサイト等ブラッシュアップ支援事業』にて運用されています。

三重県内の県産品を扱う事業者の皆様が、効果的にインターネットを活用した販売活動を進めるうえで役立つ情報を発信していきます。

全7回の「ECサイトブラッシュアップセミナー」の第1回目は、最近のECの現状とWEBマーケティング(集客テクニック)の概要を前編・中編・後編の3回に分けてご説明していきます。

EC(electronic commerce)の現状

コロナ禍の影響でECは非常に伸びています。特に BtoC と呼ばれるエンドユーザー向け販売の増加が顕著です。2人以上世帯のインターネット通販の利用状況の調査によれば、初めて50%を超えたのが2020年5月です。そこからまだどんどん伸びてきています。

その分、非常に競争も激しくなっていますが、インターネット通販歴15年以上の事業所においては、2020年5月以降、2021年にかけて過去最高の売上をあげているところがほとんどです。(2022年は横ばい傾向)

「EC化率」という言葉があります。これは、市場全体でインターネット通販がどれぐらいのシェアを占めているかを示した数字で、「書籍、映像・音楽ソフト」分野はすでに46%がECで消費されています。一方、「食品、飲料、酒類」分野は3. 77%となっています。これには様々な事情がありますが、日本の場合は全国津々浦々まで生鮮食品の物流が整っていることも影響しており、EC化率がまだ伸びていないという現状です。全体のEC化率は8. 78%となっています。今から20年前の2002年のEC化率は約3%だったので、およそ3倍になっています。宅配便の取扱個数も年々増加しています。2021年は日本全体で年間約49億個、そのうち大手3社(ヤマト運輸、佐川急便、日本郵政)で45. 9億個を扱っています。

ECの市場規模ですが、三大モールと言われる楽天・Amazon・ヤフーショッピングの合計売上高が推定8兆2000億円と言われています。
通販新聞社が毎年行っている調査では、上位300社の通販合計売上高が約10兆円と発表されています。これらを合わせると約18兆円ぐらいの市場規模になってきています。最近はユニクロ、ヨドバシカメラ等の大手企業がEC事業を事業の柱として取り組んでいます。

最近の傾向として、はっきり表れているのがスマホ経由での販売増加です。少し古い数字ですが、2019年でBtoC市場の42%がスマホ経由での販売となっており、今はさらに増えてきています。今後ECサイトを構築する上で、まずスマホでどう見られているかを重視していくことが非常に重要です。

また、CtoCによる取引が非常に伸びてきています。この代表がメルカリです。以前はYahoo !オークションなどが代表的でしたが、新しい事業者が参入し市場規模が急伸しています。
また今後はDtoC と言われる、メーカーが直接エンドユーザーに対して販売する動きが増加していきます。自社セールやキャンペーンに取り組み、オンライン専用ブランドの直接販売により差別化を行うことで、卸や小売を通さずに直売する動きが増えています。

またもう一つのトレンドがクラウドファンディングです。まずはクラウドファンディングサイトにページを作り、お金を先に集めて、それから物を作って販売するという方法です。ここで買ってくださるお客様は、人の知らないものが欲しい・珍しいものを持ちたい、もしくはこれを買うことによって何か社会貢献ができるなど、自己実現ができるようなものを求めて利用しています。特にこのコロナ禍でECが伸びた一つの要因がクラウドファンディングと言われています。
このようにクラウドファンディングが新しいお客様との出会いの場所になってきています。

WEBでのマーケティングの全体像

「WEBマーケティング」とは、ウェブとマーケティングを足し「WEBを活用して売れる仕組みを作ること」です。その方法として「広告」「ブランディング」「PR」 の3つがまず大切です。

「広告」商品やサービスなどに関する情報を、世間の多くの人に知らせ・興味を抱かせ・購入その他の行動を促すこと。
「ブランディング」さまざまなブランドを構成する要素(ブランド要素)やブランドとのコンタクト体験(ブランド体験)とが複合的に結びついて、消費者・顧客の心の中で作り上げられる「心象」のこと。
「PR」組織とその組織を取り巻く人間(個人・集団・社会)との望ましい関係をつくり出すための考え方および行動のあり方。

WEBマーケティングの全体像としては
①    情報収集 商品・サービス・競合
②    コンセプトワーク 誰に・何を
③    クリエイティブ どう伝えるか
④    広告運用 メディア

この全体がWEBマーケティングです。

「どう伝えるか」というクリエイティブ=広告物にテクニックを駆使してそこだけを考える人がいます。もちろんそれも大事ですが、その前に自社の商品・サービスを最も喜んでくれるお客様の層=ペルソナに届けるにはどうしたらいいか、そのコンセプトをしっかり決めておかないと、テクニカルをがんばっても成果につながりません。

そのためには一貫性のあるブランディングを行い、トリプルメディア(オウンドメディア、アーンドメディア、ペイドメディア)を使ってバランスよく取り組むことがとても大事です。
「オウンドメディア」=自社で保有するメディア(自社サイト、ブログ、パンフレット等)
「アーンドメディア」=ユーザーや消費者自身が情報を発信するメディア(SNS等)
「ペイドメディア」=企業が費用を払って広告を掲載する従来型のメディア(WEB広告等)
(中編へ続く)

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