見出し画像

ECサイトブラッシュアップセミナー「第4回 ウェブ解析・データの活用方法」(前編)

ご挨拶

本記事にアクセス頂きありがとうございます。
このnoteでは、三重県の県産品を販売される方々に向けて、インターネット通販(EC)による販売活動の成功に必要な考え方やスキルを発信しております。

このアカウントについて

このnoteアカウントは、三重県雇用経済部 県産品振興課『県産品ECサイト等ブラッシュアップ支援事業』にて運用されています。
三重県内の県産品を扱う事業者の皆様が、今後効果的にインターネットを活用した販売活動を進めるうえで役に立つ情報を発信していきます。
全7回の「ECサイトブラッシュアップセミナー」の第4回目は、ウェブ解析・データの活用方法を前編・後編の2回に分けてご説明していきます。本ページは第4回の「前編」です。

アクセス解析とは、ホームページの閲覧者がどこから訪問してきたか、どのページを見ているか、どれくらいの人数が訪問しているか等をデータで分析することです。ではなぜアクセス解析は必要なのでしょうか?自社のホームページのアクセス数が思うように伸びない時、アクセス解析がなければ想像・推測でしか改善することができません。アクセス解析はホームページの「家計簿」や「健康診断」のようなものです。アクセス解析のデータを基にして現状把握・分析をすることで、より効果的な改善をすることができます。本日は「今からアクセス解析に挑戦していきたい」という方に向けて、アクセス解析の基本的なお話をさせていただきます。

アクセス解析の基本

アクセス解析を実際に行う為の解析ツールには様々な種類があります。広く一般的に利用されているGoogleアナリティクス、楽天などが独自で提供するR-Karte等のオリジナルツール、Web・ECサイト独自ツール等があります。
ここではGoogleアナリティクスを使いながら、アクセス解析について説明していきます。他のツールも用語の違い等はありますが、一般的な見方・得られるデータに大きな違いはありません。

Googleアナリティクスでは次のような仕組みでアクセス解析を行います。
①    トラッキングコードの埋め込み サイト管理者 
    ホームページにアクセス解析取得用のコードを埋め込みます
②    Webサイトを閲覧 ユーザー
③    アクセス情報の記録 Googleアナリティクス
④    アクセス情報の蓄積 Googleアナリティクス
⑤    Googleアナリティクスを閲覧、分析 サイト管理者

他のツールを利用する場合も、ホームページのソースの中に簡単なコードを埋め込むことでデータを蓄積していきます。
データの蓄積にはCookie(クッキー)という技術が利用されています。Cookieとは、Webサーバーがクライアントコンピュータ(アクセス者の端末)に預けておく小さなファイルのことです。ユーザーが1回目の訪問をした時にサーバーはユーザー端末にCookieを作成します。このユーザーが同じサイトに2回目以降訪問しようとすると、前回作成されたCookieをクライアント側がサーバーに送信します。このCookieの情報を蓄積することでアクセス解析が行われます。

Googleアナリティクスの基本画面

現在Googleアナリティクスには下記の2種類があります。
①    ユニバーサルアナリティクス(UA-xxxxx)
   現在Googleアナリティクスと呼ばれているものは、ほぼこちらを指し
   ます。
②    Googleアナリティクス4(GA4)
   新しい仕様のGoogleアナリティクスです。セッションを中心とした
   計測からユーザー(顧客)を軸とした計測へと変更され、AIを使った
   分析を行います。現在新規でサイトを登録すると、初期設定はGA4に
   なります。
本日はユニバーサルアナリティクスの利用を前提として説明をしていきます。

Googleアナリティクスを利用したアクセス解析でわかること・わからないことは次の通りです。
【わかること】
1. 今、この瞬間のアクセス状況
2. 訪問者数、ページ閲覧数
3. どの国・都市からのアクセスか
4. どのサイトから遷移してきたか
5. SNSからのアクセス数
6. 訪問者がどのページを見ているか
7. 設定した目標は達成されているか  など
【わからないこと】
1. 訪問者個人の特定
2. 訪問者の詳しい属性
3. 閲覧者の熱量(たまたま訪問したのか、探し当てて訪問したのかなど)
4. どのキーワードで検索して訪問したか(別のツールが必要)
5. ページ内のどの部分が強く見られているか  など

Googleアナリティクスの重要指標は下記の3つです。
①    ユーザー  「訪問者」の状況
          (どんな人?何人?何ページ見ている?など)
②    集客    「流入元」情報(どこから来たの?)
③    行動    「Webサイト内での行動」
          (どのページをよく見ている?など)
この3つに加えて、事前設定が必要になりますが
④    コンバージョン 「目標達成率」
も重要な指標となります。

Googleアナリティクスの画面を開くと、最初に表示されるのが「ホーム」というページです。これはいろいろな画面のダイジェスト版で、より知りたいと思われる情報を集めて表示しています。「ホーム」の右側の青枠の中には「アクティブユーザーのリアルタイム」という項目で、過去5分間の閲覧数や閲覧されているページの上位が表示されます。
Googleアナリティクスを見ていく上で、重要な用語をまとめました。各指標の用語を参考にして解析データを実際に確認してみてください。
また実際にアクセス解析をする際に、分析する期間を設定することができます。これは月単位にするのがおすすめです。

【ユーザー】
直帰率  訪問者が他のページを見ずに帰って行った数
ユーザー 期間内にホームページを訪問した、固有のユーザー
セッション ホームページを訪問してから離脱するまでの一連の行動
      (30分間、操作しないとセッションが切れる)
新規セッション 期間内に新規で訪問したユーザーの割合
ページビュー数 ページが閲覧された回数
オペレーティングシステム OSとも呼ばれる。PCやスマートフォンを動作
             させるためのプログラムの総称。Windowsや
             Mac、iOS、Androidなど。
ページ/セッション数 1セッションあたりのページビュー数の平均値
平均セッション時間 全セッションの平均のサイト滞在時間、1セッション
          あたりどのぐらいの時間サイトに滞在していたか

閲覧したユーザーは、NewVisitor(初めての訪問者)とReturningVisitor(複数回目の訪問者)と分けて表示されます。ECサイトに関しては、この割合が半々くらいになるのが理想的です。
直帰率はGoogleアナリティクスの中で最重要指標です。直帰率が高い理由としては
 •予想したページと違っていた
 •他に遷移できるページがなかった
 •ページの表示が遅くて待てなかった
 •読みにくい文字、文章、レイアウトだった
 •そのページで満足してしまった など
といったことが挙げられます。

【集客】
Organic Search
  自然検索からの流入
Paid Search   有料検索(検索結果の広告)からの流入
Social   SNSからの流入
Referral  自サイト以外からの流入
Direct   直接アドレスを打っている、ブックマーク
Email   メールからの流入
Display   ディスプレイ広告からの流入(バナー広告など)
Other Advertising  その他の広告
Other   その他の流入
not set   うまく取得できなかったデータ
not provided  暗号化された通信により取得できなかったキーワード
リファラー  自サイト以外からの流入(外部リンクからの流入)
ノーリファラー 参照元がないアクセス
参照元/メディア 参照元の一般的な分類(google/yahoo/socialなど)
参照サイト ユーザーが前に訪れていたサイトのドメイン

ノーリファラーは①ブックマークからの閲覧②URLを直接アドレスバーに打ち込んで閲覧③ショートカットアイコンをクリックして閲覧④アプリケーション(メールソフト、Word・Excel・PDFなど)⑤ブラウザの設定で参照元情報を削除してアクセスした場合 などが該当します。

【行動】
ページ別訪問者数 ページごとの訪問者の数
閲覧開始数    Webサイトの中で訪問者が最初に見たページ
平均ページ滞在時間 ページ別の滞在時間
離脱率      サイトを訪れたユーザーが、最後に訪れたページの割合

「行動」ページの右下にある「レポート全体を見る」をクリックすると、サイト内の全ページ毎のアクセス数・直帰率・離脱率が確認できます。

※直帰率と離脱率の違い
【直帰率】ユーザーがページを訪れた際、どのページにも遷移することなくページを離れた割合。この場合の訪問者は1ページしか閲覧していない。
【離脱率】ページを訪れたユーザーがページ遷移を行って、最後に訪れたページの割合。この場合の訪問者は複数ページを閲覧している。
(後編へ)

#EC #ECサイト #WEB #通販
#通販サイト #ネットショップ #デザイン
#WEBデザイン #WEBライティング
#サイト制作 #サイト #WEBサイト
#ライティング #分析 #アナリティクス
#データ分析 #データ活用
#マーケティング


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?