見出し画像

アダルトチルドレンの呪縛に気づいたときに大切なこと


前回の記事で、具体的なアダルトチルドレンの呪縛を解く方法をまとめる、と書いたのですが、


もっとマインドの部分で重要なことに気づいたので、今回はそれを書きます。



さて、まずは前回の記事のおさらいですが、アダルトチルドレンの呪縛とは、簡単に言ってしまうと、

無価値感や罪悪感を植え付けられ、自分らしく生きる機会を奪われてしまうこと

です。

つまり、

褒められなかった
いつも叱られた
見下された
無視された
干渉された
嗤われた

といった親の態度によって、ありのままの自分を好きと思えず、自分を大切にできなくなってしまう状態をいいます。


アダルトチルドレンの呪縛に気づくと、自然と過去に親から受けた傷に意識が向きます。

その結果、“もっとこうしてほしかった”という怒りや恨みで圧倒されてしまうことがあります。

ここで、タイトルのアダルトチルドレンの呪縛に気づいたときに大切なことの答えとして、

  • 親を悪者にしない

  • 自分を責めない

の2つがあります。


たしかに、親の態度はひどかったかもしれません。

助けてほしかった
守ってほしかった
認めてほしかった
傷つけてこないでほしかった
愛してほしかった

そういった不満は、抱いて当然です。

ただ、親に対して恨みや怒りを抱き続けても、自分を好きになることはできません。

親に対してネガティブな思いを持ち続けるということは、親に対して愛情を求め続けることと同じです。

そしてそれは、とても不毛であり、なおかつ自分自身を侮辱している行為になります。

なぜかというと、アダルトチルドレンが親に愛情を求めることは、自分では自分のことを愛せないからあなたが愛してよ、と言っているのと同じだからです。


私は、自分が生まれ育った家族の闇に気づいてから10年以上経ちますが、断言できるのは

自分のことは自分で愛することができる

ということです。

見る人によっては、何を当たり前のことを、と思われるかもしれませんが、

無価値感や罪悪感を植え付けられると、自分を自分で愛するということが、かなり途方もないような長い道のりに思えるのです。

もちろん、友達や恋人やまわりの人の助けもありますが、他人の存在はあくまでもきっかけであって、

自分を愛することができるかどうかは、すべて自分にかかっていると言えます。


親に対して恨みの感情を持つことは、健全なことです。

その気持ちを大事に持ちつつ、ベクトルを親ではなく自分の内側に向けてあげることが重要なのです。


アダルトチルドレンの苦しさは、

自分は欠けた存在である
もっと言うと、
自分は悪い子だから愛されない

というレッテルを、自分自身に貼ってしまうことにあります。

そしてそこから、

自分は生まれてきて正解だったのか?
自分は生まれてきて誰かを幸せにしたのか?
自分はこの世界に存在していていいのか?

といった、自己存在に対する疑問にまで発展してしまうのです。

本来は一人ひとりが祝福されて生まれてきた存在なのに、アダルトチルドレンは自己存在に対して虚無感にも似たような感覚に陥ってしまい、

持たなくてもいい苦悩を味わってしまう。こんなに悲しいことはありません。



自分は生まれてきて正解だったのか?


この答えは、親がくれるわけではありません。

自分が自分に、与えていいのです。

子どもである自分自身が、自分に与えることができるのです。

助けてほしかった
守ってほしかった
認めてほしかった
傷つけてこないでほしかった
愛してほしかった

これを、自分にやってあげます。

今さら…子どもじゃあるまいし…
いい年なんだから…
意味がないから…

と、傷ついたインナーチャイルドをないがしろにせずに、親にしてほしかったことをまず真っ先に自分にしてあげます。


親が自分を認めてくれない
親が自分を愛してくれない

と親を責めたり、

どうしてちゃんとできないの?
ちゃんとしないと誰からも愛されないよ

と自分をいじめるのではなく、

つらかったね
褒められたかったね
安心したかったね
喜んで欲しかったね
幸せにしたかったね

と、傷ついたインナーチャイルドに寄り添い、優しい言葉をかけてあげます。

インナーチャイルドを抱きしめるイメージ


私たちは、自分が親からかけてほしかった言葉を自分にかけてあげたり、してほしかったことを自分にしてあげることで、

自分自身が、自分にとっての“理想の優しいお父さんとお母さん”になることができます。

アダルトチルドレンは、親やまわりの人に対して“いい人”である前に、自分に対して“いい人”になる必要があります。

まずまっ先に、自分が自分に対して“いい人”になっていいのです。なるべきなのです。


親も含め、他人は傷ついた自分の内側を投影する存在でしかありません。

傷ついた心やトラウマを癒してあげれば、その豊かな世界は外の世界へと反映されます。

つまり、自分が自分に第一に優しくできれば、自然とまわりの人も自分に優しくしてくれる世界を創ることができるのです。


とはいえ、アダルトチルドレンの傷やトラウマは、すぐには解消されません。

毎日コツコツ、少しずつの積み重ねをしていくしか方法はありません。

傷やトラウマと向き合う中で、傷ついたりその深さに打ちのめされながらも、少しずつ回復していくことはできます。


今、親からかけられた呪縛がしんどい、と感じている方は、まずはどんな自分も肯定してあげてください。

たとえ自分を好きになりたいと思いながら、自分を大切にできない、愛しきれないことがあっても、

そんな自分もまるごと受け入れ、少しずつでいいので自分に寄り添ってあげてください。



ここまでお読みいただき、ありがとうございました🍀


※関連記事





お読みいただきありがとうございます。 サポートも嬉しいですが、あなたの優しい心が何よりも嬉しいです。 頂いたサポート代は、もっと多くの人の豊かさにつながるよう還元していきたいと思います。