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2013年文京区本郷で創業(亜紀書房ZERO事業部が独立)、その後千葉市に移転し、現時点では千葉市で唯一と思われる出版社です。人文、理工、ときどき落語の本を出版しています。 https://dze.ro/

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    線虫 1ミリの生命ドラマ

    はじめに こんにちは、dZERO新人のHKです。今回は、中部大学の裏山に生息するゴキブリの腸内から新種の線虫「チュウブダイガク」を発見した長谷川浩一さんの『線虫 1ミリの生命ドラマ』を紹介させていただきます。   すべての道は「線虫」に通ず     概要 線虫は、ほかの生物が生存不可能な極限環境でも生き、ほかの生物に寄生するものもいれば、自活するものもいる。生殖のあり方も多様で、雌雄同体も。昆虫以上に種類も数も多い。人類の健康問題を解決するためのヒントや、人類が自然と共存し

      • 『まだ見ぬ地球外生命』が発売されました。

        こんにちは、dZERO新人のHKです。2022年11月22日に、初めて企画した書籍『まだ見ぬ地球外生命』が発売されました。 書店に並んでいるのを見ると嬉しく思います。 企画が初めて書籍になり、書籍というものはこういうふうにして書店に並ぶのだなと思いました。 見本が出来するまで、自分の企画が書籍になったという実感がありませんでしたが、書店に並んでいる『まだ見ぬ地球外生命』を見て、ようやく実感しました。 これからも面白い企画を作っていきたいと思います。

        • まだ見ぬ地球外生命

          はじめに こんにちは、dZERO新人のHKです。今回は分子生物学者の山岸明彦さんの『まだ見ぬ地球外生命』を紹介させていただきます。 SFファンの分子生物学者と楽しむ「生命の起源と進化」をめぐる思考実験 概要 地球外生命の起源と進化の可能性は、地球のそれらを手がかりに探ることができます。無から宇宙が誕生し、太陽がつくられたから水のある地球が生まれ、そこに生命が誕生しました。木星の衛星や天の川銀河の星、系外惑星に生命はいるのでしょうか。もし、いるとすればどのような形をしており

          • タフラブ 絆を手放す生き方

            はじめに こんにちは、dZERO新人のHKです。今回は臨床心理士で、原宿カウンセリングセンター所長の信田さよ子さんの『タフラブ 絆を手放す生き方』を紹介させていただきます。 タフラブとは、新たな時代の人間関係のキーワード 概要 タフラブ(tough love)は、ベトナム戦争帰還兵のアルコール依存や暴力に苦しむ家族が「生きる術」として生み出した概念で、日本語では「手放す愛」「見守る愛」などと訳されています。東日本大震災以来、困難を乗り越えるためのキーワードとして「絆」

            若者たちのBC級戦犯裁判 さまよう責任と埋もれた無念

            はじめに こんにちは、dZERO新人のHKです。今回は、共同通信社記者である野見山剛さんの『若者たちのBC級戦犯裁判 さまよう責任と埋もれた無念』を紹介させていただきます。 なぜ、若い元日本兵たちは処刑されたのか? 概要 横浜で開かれたBC級戦犯裁判(横浜裁判)。戦争犯罪で、BC級戦犯として裁かれた20~30代の若い元日本兵たちは、なぜ平和が訪れた戦後に散ったのか? 日本側の資料は黒塗りにされていた。米軍が公開する裁判記録から掘り起こされた太平洋戦争の「埋もれた記録」

            AI研究者と俳人 人はなぜ俳句を詠むのか

            はじめに こんにちは、dZERO新人のHKです。今回は、「AI一茶くん」開発者の川村秀憲さんと、気鋭の若手俳人の大塚凱さんの対談『AI研究者と俳人 人はなぜ俳句を詠むのか』を紹介させていただきます。 俳句から探る「知能の深淵」! 概要 「知能」とは何か? 俳句とは何か? 「AI一茶くん」が俳句生成をする仕組みから、人工知能、「知能」について探りを入れていきます。AIには、人間にある身体性、感情がありません。人間のもつ抽象化がAIにはできません。AI一茶くんは、俳句を詠

            「『言葉のズレと共感幻想』刊行記念トークイベント 細谷功×佐渡島庸平」(主催:二子玉川蔦屋家電、共催:dZERO)の一部

            こんにちは。新人のHKです。 2月5日(土)の20:15~21:45に開催した「『言葉のズレと共感幻想』刊行記念トークイベント 細谷功×佐渡島庸平」(主催:二子玉川蔦屋家電、共催:dZERO)の一部を順不同でご紹介いたします。 お金という幻想佐渡島 お金ってどれくらい触ります? 細谷 5年くらい触ってないですね。 佐渡島 僕もスマホにこれつけてカード一枚。 細谷 何かあったときのためにお札を一枚だけ挟んでありますけど、それ以外はほとんどないですね。 佐渡島 キャッ

            言葉のズレと共感幻想

            はじめに  はじめまして、dZERO新人のHKです。今回は、「思考」テーマの著作を出し続ける著述家・細谷功さんとメガヒットを飛ばし続ける漫画編集者・佐渡島庸平さんの対談『言葉のズレと共感幻想』を紹介させていただきます! 「具体と抽象」深掘り編! 概要 「人は言葉を過信している」「スティーブ・ジョブズも歴史には残らない気がする」 「思考」テーマの著作を出し続ける著述家・細谷功と、メガヒットを飛ばし続ける漫画編集者・佐渡島庸平による「具体と抽象」の往来問答。ダブリング、企画・

            談志の日記1953 17歳の青春

            はじめに こんにちは、dZERO新人のHKです。今回は、最晩年「いずれ本になるだろう」と談志師匠が託した日記帳『談志の日記1953 17歳の青春』を紹介させていただきます。 没後10年特別企画! 概要 談志師匠が託した日記帳群の中で最も古い入門翌年の日記です。一流の落語家になることを夢見る17歳の「小よし」は、前座修行を続けながら一日も欠かさず日記帳に向かっていました。高度経済成長期に入ろうとする1953(昭和28)年に吹いていた風、季節の移り変わり、落語に対する思い

            談志が遺した落語論

            はじめに こんにちは、dZERO新人のHKです。今回は、「談志哲学」がつぶさに語られている『談志が遺した落語論』を紹介させていただきます。 これが談志落語の神髄である。 概要 「落語を最後まで愛し抜いた落語家」立川談志師匠が日記のように書きとめた言説の断片を、初公開写真とともにまとめた拾遺集です。断片的な短い文章の中に、家元の落語への思い、未練、小さん師匠への思い、自分の芸に対する振り返りなどが赤裸々に書かれています。 ご購入はこちらからどうぞ dZEROサイト

            【新刊】カンカラ鳴らして、政治を「演歌」する

            はじめに こんにちは、dZERO新人のHKです。今回は、現代唯一の演歌師である岡大介さんの『カンカラ鳴らして、政治を「演歌」する』を紹介させていただきます。 本来、「演説歌」だった演歌で政治・世相を風刺する 概要 政府批判・演説が弾圧された明治大正時代に、時の権力や世相をおもしろおかしい歌にのせて風刺したのが、本来の演歌=「演説歌」の始まりです。演歌師である添田啞蟬坊・知道の流れをくむ岡大介さんは、寄席やホール、居酒屋、そして山谷や西成などの労働者の街で「演歌」を歌い

            「知の構造」シリーズ

            細谷功さんの「知の構造」シリーズ『具体と抽象』『「無理」の構造』『自己矛盾劇場』。 「知の構造」シリーズでは、抽象的なものごとをわかりやすく理解するのに最適な大人の教科書です。読めば読むほど、抽象的なものごとへの発見があります。わかりづらい抽象化思考が、わかりやすく可視化されており、メタ認知とは何かが明確に見えてくるシリーズです。

            統合失調症の責任能力 なぜ罪が軽くなるのか

            はじめに こんにちは、dZERO新人のHKです。今回は、精神鑑定医である岡江晃氏の作品『統合失調症の責任能力 なぜ罪が軽くなるのか』を紹介させていただきます。 精神障害者の被告の責任能力をどう判断するべきなのか? 概要 精神障害とくに統合失調症の責任能力の有無の境界線をどこに引くのか。統合失調症をめぐる判決の歴史と重大な犯罪をおかす患者の症状の具体例を通して、厳罰化は妥当であるのかどうかを考えていく作品です。統合失調症の診断基準と診断の幅・重症度の設定をどうしていくの

            中東特派員はシリアで何を見たか

            はじめに こんにちは、dZERO新人のHKです。今回は、イスラム国が台頭する中東をつぶさに現地取材した『中東特派員はシリアで何を見たか』を紹介させていただきます。 現地取材から見えて来た「イスラム国」とシリア内戦の真実 概要 シリア内戦は泥沼化し、「イスラム国」が勢力を広げています。現地取材だからこそ見えて来る中東の情勢。内戦で破壊されたシリアの街並み、苦悩の表情を浮かべる人々の姿がつぶさに書かれています。アラブの春からイスラム国台頭までの流れの詳細な解説。反政府組織

            ガザの空の下

            はじめに こんにちは、dZERO新人のHKです。今回は、紛争地ジャーナリスト藤原亮司氏による入魂のノンフィクション作品『ガザの空の下』を紹介させていただきます。 過酷な運命の中を生きる人々の悲嘆、そして希望 概要 長期間の紛争が続く過酷な環境で生きるガザ地区の人々。イスラエル国内のこの地区は「空の見える監獄」と呼ばれています。イスラエル軍がガザに対して行う攻撃の様子が、そこに暮らす人々の恐怖を交えてつぶさに書かれています。それでも明日を諦めない人々の希望。どれだけつら

            戦争取材と自己責任

            はじめに こんにちは、dZERO新人のHKです。今回は、シリア武装組織による拘束から解放された安田純平氏と氏の友人でもあり、同じく紛争地ジャーナリストの藤原亮司氏の対談である『戦争取材と自己責任』を紹介させていただきます。 今だからこそ語れる真実 概要 安田氏は3年4か月にわたり、シリア武装組織に拘束されていました。安田氏を人質にしたのは、〈ヌスラ〉であり日本政府が身代金を支払ったというデマが報道されたことにより、氏は容赦のないバッシングにさらされました。実際は、日本