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作詞集・太陽と龍の追憶

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昔、バンドを組んでいた時に作詞したものや、新しく書いたものも含め こちらにて公開しております。 歌ってくれる人、使ってくれる人募集中です 詳しくはメッセージか、ツイッターのDMで… もっと読む
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#作詞作品

作詞「冬景色」

今日も俺の頭の中で
行ったこともない町の
冬景色が広がってゆく

儚げな午後の日差しを
遮る鈍色の雲
屋根の連なりを見つめる
茶色いマンションは七階建て

今日も俺の頭の中に
見たことも無い町の
冬景色広がり続ける

朧げな夢の行き先を
探して流れる雪雲
坂道を登り切ったら
海が見えるのを知ってて

夢に見た冬景色
いつか眠りの旅路で
通り過ぎた冬景色
今にも雪の舞いそうな
冷たい風のなかへ

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最後の青空

生きている限り空の下に居るとして
最後にアッパレ晴れた空を
見上げていたのはいつだったかな

幾ら食べてもお腹がいっぱいにならなくて
何か買いに行こうかなと思っても
そのわずかなお金も勿体なくて
無気力に横たわる
部屋の天井だけが回る
屋根の上は夜空、星がチカチカ

生きている限り空の下に居るとして
最後にまんまる満たされた月を
見上げていたのはいつだったかな

俺このままどうなっちゃうんだろうっ

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余韻

隣に居るのは 面影だけ
残ったのは あれほど嫌ってた
たばこのにおいだけ

あの忌まわしい煙でさえ
あなたの内側に
容易く滑りこんで虜にする
消えてしまいたいのは あたしのほう

抱いていたのは 偽りだけ
得られたものは あれほど焦がれていた
想いのむくろだけ

あの汚れた時間の中で
あなたの内側に
傷跡一つ残せなかったから
溶けてしまいたいのは あたしだけ

素肌から失せていく
温もりを追いかけ

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茫然メリーゴーランド

明るい将来 疑う事もせず
前向きなつもりで 生きてきたけど
振り返ってみれば ロクな事がない
全部都合のいいように 塗り替えただけ

挫折した 夢ばかり
拾い集めて泣いている
散らばった あれもこれも
かき集めてまたバラまく

楽しそうな人ばかり 選んで見つめていた
輝いて見える人が 流れる血を拭えば
振り向けばそこに 何も残らなかった
全部中途半端で 涙も流れなかった

あきらめた 恋ばかり

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真夜中はきっと短い

愛はいつでも色あせない
ただ通り過ぎてゆくだけ
振り返るたびに 美しいだけ

真夜中 僕は思い出の曲を聞いて
ネオンをちりばめた 国道を走ってく
退屈な回遊魚と 意味深な白いワゴン
展望台は今夜も 持て余す人生でいっぱい

愛はいつまでも消えない
ただしがみついていれば
思い出すたびに 綺麗になるけど

真夜中 僕はお気に入りの道のりを
明かりを追うように ぐんぐんと走ってく
退屈な人たちも 忙し

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新しい夜

飾らない服を着て 束ねた髪の毛が揺れて
涙も 迷いも情けもまだ
遠ざかるのを 待っているけど

君の選んだ夜は きっと美しいままさ
このまま風が 強く吹けば
雲も霧も晴れてゆくだろう
今は風が 強く吹くから
新しい夜を 君は待っていればいい

幸せな時間だけ 束ねた赤い花が枯れて
涙が 鼓動が傷がまだ
消えてゆくのを 待っているけど

君の選んだ好きは 何も変えやしないさ
このまま恋が 深くなって

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Derramar perras

何処にも行かないでと
言われる代わりに
何処にも行けないでいる
何も言わないで
疲れているんだ、不安と困窮で
日々を歩むこともままならない

何処にも行けないでと
思っている毎日
誰にも言えないでいる
何も言えなくて
疲れてしまったよ、不満と焦燥に
日々を蝕まれてばかりで

新しいことも、思い出すことも
どちらも出来ずに生きている
守るものもなく、奪うこともなく
ただ擦り切れていくだけ

何処にも

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ヲヤスミと云うには早過ぎる

青い空を画面越しに見ている
四角い画面を銀河に見立てて
何故だか心が震えているんだ
永遠なんて欲しくもないから
もう一度最高の一分半をくれ
ヲヤスミと云うには早すぎる

小さな空を隔てているけれど
君が居ると思っているんだよ
何処かで生きているんだろう
永遠なんて望んでいないから
もう二度とさよならだなんて
ヲヤスミと云うには早すぎる

傷跡が君を捕まえて
傷跡が君を縛りつけ
無数の記憶無限の夜

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