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作詞集・太陽と龍の追憶

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昔、バンドを組んでいた時に作詞したものや、新しく書いたものも含め こちらにて公開しております。 歌ってくれる人、使ってくれる人募集中です 詳しくはメッセージか、ツイッターのDMで… もっと読む
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2020年11月の記事一覧

虹のように空のように

何も知らないことにして
気付かれなければいいとして
ちんまりと椅子に座って
顔色を見上げて暮らす日々を
終わりにしたくて椅子を蹴る

立ち上がって踏み出せば
冬晴れの硬い青空
何処までも行ける気がした

何も知らないふりをして
気付かれないよう過ごして
ひっそりと息をひそめて
顔色を窺って生きる日々を
逃げ出したくて走り出す

息が上がって立ち止まれば
燃えるような夕焼け
何処へでも行ける気がした

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あれから僕は

あの頃好きだった あなたの微笑を
結局今も忘れられずに 僕は大人になった

追い掛けそこなった幸せが
乾いて消えてしまうと恐れて
いつまでも子供でいたいと
都合の良い事を子供のせいにして

あの頃好きだった あなたの微笑を
結局失くしたままで 僕は大人になった

傷つけあう恋もしたけど
あなたを失う事だけが怖くて
無理して笑った強がりで
美しく塗りつぶした心が痛い

あれから僕は 幸せになった

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溶雪

この手のひらに 雪が降ったことを
忘れてしまわないうちに
この手のひらで 雪が溶けたことを
忘れてしまわないように

嫌な事も辛い事も
白い空にうずめて
必ず迎えに来ると
約束もいっしょに

この手のひらに 雪が降ったことを
忘れてしまいたくない
この手のひらで 雪が溶けたことを
忘れてしまっても

嫌な事があっても
好きな歌を想って
走り続ける事しか
今は出来ないから

百万粒の雪の粒
ひとつひ

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Bury

まるで顔のない毎日に
埋もれていくみたいだ
日々の歩みを止めることさえ
出来ないまま明日が来る
酷い憂鬱が運動靴の紐になって
足を心を縛ってゆく

まるで顔のない街に
埋もれていくみたいだ
他人(ひと)の流れに逆らうことさえ
出来ないまま朝が来る
酷い頭痛が目覚まし時計に起こされて
鼓膜を心を揺らしている

あんたみたいにはなりたくないんだ
枯れ葉ばかりが積もってゆくけど

いつか顔のない他人(ひ

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余韻

隣に居るのは 面影だけ
残ったのは あれほど嫌ってた
たばこのにおいだけ

あの忌まわしい煙でさえ
あなたの内側に
容易く滑りこんで虜にする
消えてしまいたいのは あたしのほう

抱いていたのは 偽りだけ
得られたものは あれほど焦がれていた
想いのむくろだけ

あの汚れた時間の中で
あなたの内側に
傷跡一つ残せなかったから
溶けてしまいたいのは あたしだけ

素肌から失せていく
温もりを追いかけ

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三日目

あなたの異臭に包まれて
今夜も部屋は暗くていい
身体から染みだしてゆく
溶けてゆく愛の証しさえ

大好きと大好きの間の
ちょっとだけ罪悪感

あなたの言葉を待ってる
今夜の月は冷たくていい
心から滲んであらわれる
浮き上がる愛の名残さえ

大好きと大好きの裏の
ちょっとだけ背徳感

一人では耐えられない
二人でも生きられない
一つでは生きられない
二人では過ごせない

あなたの異臭を吸い込んで

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茫然メリーゴーランド

明るい将来 疑う事もせず
前向きなつもりで 生きてきたけど
振り返ってみれば ロクな事がない
全部都合のいいように 塗り替えただけ

挫折した 夢ばかり
拾い集めて泣いている
散らばった あれもこれも
かき集めてまたバラまく

楽しそうな人ばかり 選んで見つめていた
輝いて見える人が 流れる血を拭えば
振り向けばそこに 何も残らなかった
全部中途半端で 涙も流れなかった

あきらめた 恋ばかり

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紫の糸

背負うものさえなければ
折れる首などないのに
憧れた明日などなければ
背負うものさえないのに

絡み合う意図を
伸ばした足先を
紫の閃光が打つ

背負うさだめでなければ
誰のものでもないのに
目映い光さえ浴びなくて
背中に傷もつかなくって

遠ざかる日々を
蹴り上げた爪先
蜘蛛の糸を断つ

貴女は笑うだろう
夜空を走る稲妻が
一瞬の光で全てを
照らしてゆく様に
貴女がいなくなる
夜空の色を思って

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真夜中はきっと短い

愛はいつでも色あせない
ただ通り過ぎてゆくだけ
振り返るたびに 美しいだけ

真夜中 僕は思い出の曲を聞いて
ネオンをちりばめた 国道を走ってく
退屈な回遊魚と 意味深な白いワゴン
展望台は今夜も 持て余す人生でいっぱい

愛はいつまでも消えない
ただしがみついていれば
思い出すたびに 綺麗になるけど

真夜中 僕はお気に入りの道のりを
明かりを追うように ぐんぐんと走ってく
退屈な人たちも 忙し

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新しい夜

飾らない服を着て 束ねた髪の毛が揺れて
涙も 迷いも情けもまだ
遠ざかるのを 待っているけど

君の選んだ夜は きっと美しいままさ
このまま風が 強く吹けば
雲も霧も晴れてゆくだろう
今は風が 強く吹くから
新しい夜を 君は待っていればいい

幸せな時間だけ 束ねた赤い花が枯れて
涙が 鼓動が傷がまだ
消えてゆくのを 待っているけど

君の選んだ好きは 何も変えやしないさ
このまま恋が 深くなって

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Derramar perras

何処にも行かないでと
言われる代わりに
何処にも行けないでいる
何も言わないで
疲れているんだ、不安と困窮で
日々を歩むこともままならない

何処にも行けないでと
思っている毎日
誰にも言えないでいる
何も言えなくて
疲れてしまったよ、不満と焦燥に
日々を蝕まれてばかりで

新しいことも、思い出すことも
どちらも出来ずに生きている
守るものもなく、奪うこともなく
ただ擦り切れていくだけ

何処にも

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踏切の少女

ボトルに入った水の中で
誰かが泣いてる
赤いランプが交互に消える
あたしの居場所はどこ
ベランダの片隅で
サイレンの街を見渡しても

息も出来ない日々の中で
誰かが笑う
赤い列車が通り過ぎる
駅へと向かう雑踏
ホームの片隅で
映画のように佇んでも

風と共に
I Walk Beside You
ずっとそばに
I Walk Beside You
居たかったけど

違うのって言った
日向ぼっこは失敗

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isoLa

貴女の輝く瞳 笑顔
かわるがわる 描いて
幸せ 願っているよ

泣かないで いつまでも
どうか貴女は 素敵なままで
消えないで いつまでも
どうか貴女の 幻を見せて

どこにいるの 遠い空の下で
二人離れ離れに

貴女が零した涙 一粒
悲しみの日々を 過ごして
今夜も 眠りにつくよ

言わないで さよならは
いつか貴女と めぐり逢うから
泣かないで いつまでも
どうか貴女は 素敵なままで

どこ

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がらくたでした。

どれほど募らせた 想いもあやまちも
迷って ためらってしまった そのときに
冬が来て なにもかも 色あせて崩れてゆく

愛している それだけで
何もかも 何もかも まぶしくて
あなただけが すべてだったの
そんなあたしは がらくたでした
今日までずっと がらくたでした

あれほど好きだった ばら色の毎日も
振り向いて あきらめてしまった そのときに
夜が来て なにもかも 星空にとけてゆく

恋をし

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