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【ドバイ不動産市場分析】 価格が上昇しやすい物件価格は?

今回は、ドバイ不動産の中でも、どんな物件に投資するべきかを客観的なデータから分析、解説します。どの物件が価格が上がっているのか、トレンド転換期に先行するのかを探っていきます。

この記事はこんな人に向いています。
✅ ドバイにこれから投資したい人
✅ ドバイの不動産市況を知りたい
✅ ドバイへの投資の予算を決めたい


パンデミック時の価格変化

まず、ドバイ不動産が直近で底を打ったタイミング、つまり、2020年のコロナのタイミングのドバイの不動産市場のトレンドをチェックしましょう。

下記は、2019年(コロナ前)と2020年(コロナ禍)のドバイ取引価格や件数のトレンドです。

2019年と2020年の毎月の面積あたりの取引価格中央値の推移

UAEでコロナ感染者が発表された数ヶ月後、入出国禁止などの措置もあり、2020年の4月、5月は取引価格が前年同月比で -80% になりました。
しかし、その後6月からは右肩あがりで成長しています。

2019年と2020年の毎月の取引総額

取引件数を見ても、2020年の6月以降、前年同月比を上回るペースで増加しています。

このような状況から、上昇トレンドに向かうタイミングで、そのような価格の物件が市場を先行していたのか、探っていきます。

上昇トレンドへの転換指標

2020年から2021年 価格上昇転換期の動向

2020年はコロナの影響もあり、ドバイの不動産市場も過去10年で最低水準に落ち込みました。いわゆる、市場の底から、2024年現在まで急上昇するわけですが、どのような物件がまず先に反応しているのかを探ることで、今後の投資判断に役立ちます。

以下は、価格帯別のデータです。
価格帯は、7つに分かれています。

  • ~ 500k AED:~2000万円

  • 501k ~ 1M AED:2000~4000万円

  • 1M ~ 1.5M AED:4000~6000万円

  • 1.5M ~ 2M AED:6000~8000万円

  • 2M ~ 3M AED ~:8000万円~1.2億円

  • 3M ~ 5M AED:1.2~2億円

  • 5M AED超:2億円超


2020年と2021年の価格帯別の取引件数

取引件数を前年と比較します。左側が2020年、右側が2021年の棒グラフです。2021年は、2020年と比べて、取引件数がどの価格帯も増加しており、市場が活発化したことがわかります。

次に、価格帯別の売買平均価格をみます。コロナ明けで、どの価格帯の物件がポジティブに変化しているのか、どの価格帯が先行しているのかを見ることができます。

2020年から2021年の価格変化率

上は、平均成約価格が、2020年から2021年で、どのくらい変化したかを示したグラフです。
1.5M AED(6000万円)以下の価格帯の物件は、まだ平均価格が2020年よりも低く、マイナスであることがわかります。一方、6000万円以上の価格帯の物件は、2020年よりも価格上昇していることがわかります。

この結果から、上昇トレンドに転換する際に、1.5M AED(6000万円)以上の高価格帯の物件が先に反応していたことがわかります。
特に、5M AED(2億円)以上の物件の価格上昇が顕著で、高級物件が先に反応する結果となりました。

2023年の高価格帯の市場動向

上昇トレンドは、高価格帯の物件が市場を先行する形で形成されると仮定したとき、2024年の市場を予測するには、高価格帯物件の市場がどうなっているのかを把握する必要がありそうです。

2023年の高価格帯物件(プライム住宅)のデータをみます。
前提として、2023年は、市場全体がすでに価格が上昇している状況で、2014年の前回のピーク時を超える水準でした。

市場全体の取引件数で見ると、2M AED(8000万円)までの価格帯の取引が、全体の60%を占めています。2Mを超える取引は、全体の40%程度でした。

2023年価格帯別市場シェア率

下図は、プライム住宅(5M以上)の取引の内訳です。

5M以上の取引件数は、4,337件です。
4,337件の内訳は、下記のスライドです。73%が2~4億円、16%が4億〜8億円の物件の取引でした。

プライム住宅取引の内訳
プライム住宅の取引総額の推移

5M AED以上の高価格帯の物件取引は、2020年以降、急増しています。2023年には、69 billion AED(2.8兆円)の取引が成約しました。

2023年のドバイの不動産市場全体の取引総額は、122.3 billion AED(5兆円)です。

この事実は、他のデータベースを用いた分析でもほとんど同様の結果が得られました。下がそのシェアグラフです。

2023年の取引総額の価格帯別シェア

つまり、取引件数が市場の1割である5M以上の物件の取引総額が、市場の約60%近くを占めていることになります。

2019年と2023年の比較

2023年は、明らかに、プライム住宅市場が市場全体を牽引しており、5M以上の物件が市場の60%を占めていました。この結果が、過去とどう異なっているのかを見ます。

2023年のデータと、パンデミック前の2019年のデータを比較します。

2019 vs 2023 取引総額のシェア

5M 以上の取引総額を比較すると、2019年は全体の17.7%であったのに対し、2023年は、60.5%までシェアが拡大しています。

これらのデータから、5M AED以上の住宅市場が、ここ数年のドバイの不動産の成長を支えていると言えるでしょう。2020年以降、プライム住宅の市場規模は拡大しており、2023年も引き続きドバイ不動産市場を牽引しています。

今後のドバイ不動産の動向

2024年も引き続きドバイの不動産市場は成長が予測されています。これまで見てきた通り、この成長を牽引するのは高価格帯の物件であると予想できます。

ドバイの不動産がピークに達するとき、一つの指標は5M AED以上の物件の市場セグメントがどの程度のシェアになっているかを見ることです。将来、プライム住宅市場のシェアが縮小してきたら、ドバイの不動産市場のトレンド転換期かもしれません。



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