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続・取引業社が夜逃げした話[日常編#3]


記事を分類する為に[日常編]って付けるよーって言ったのに次の投稿でさっそく付け忘れてた。
どうもドラゴンです。
※修正済みです


の続きです。

昨日、B社の専務さんとお会いして色々とお話を聞かせていただきました。


そもそもなんでA社は潰れたのか?
というのが俺としては1番気になっていた部分なのですが、
話を聞いてみて
「こういうやり方をしてたら事業ってダメになるよね」と再確認出来ましたので共有しちゃいます。


まず、一般的な野菜の流通の流れを簡単に説明すると

農家→JA→市場→仲買い→小売①→小売②→消費者

というような感じです。

それぞれの組織が利益を抜いて行くので、農家から消費者までの間を無くすほど仕入れ値は安くなります。

道の駅などにある産地直売所なんかは農家さんが直接卸しているので野菜の値段が安かったりしますよね。


B社の専務さんから話を聞いて初めて知ったのですがA社は「小売①」だったらしいです。

ずーっと仲買いだと思ってました。

#だって安かったんだもん



前回の記事で書きましたが、

他の野菜業者よりも安いからうちはA社を使っていました。

でもそれがおかしな話で他の野菜業者のほとんどは市場から直接仕入れている仲買です。

A社は仕入れている値段が他より高いのに他より安い値段で売っていたようです。



薄利多売を極めしA社


他より安く売ることでとにかくお客さんを集めに集めて売りまくる。

お金にならない小規模個人店(発注数が少ないのに配送コストはかかるから利益が出ない)のお客さんも大量に抱えていたようです。

利益率より売上高と利益額を追っていたのでしょう。

それがあえてなのかどうかはわかりませんが、普通の会社だったら利益率を上げる努力をするもんです。

A社の利益率は驚異の0.1%!!

やべーだろ。

100万円売って、利益1000円だよ?

「ボランティアじゃん」って思いました。

いくらお客さんが喜ぶからってボランティアしてたらそりゃー会社は続かないでしょ。

#と言いつつウチも5 %だからボランティアに近い


人件費が高すぎて利益率が低かったのであればまだマシだったのですがそうではないようです。

むしろ他より高く仕入れて他より安く売っていたため、人件費を極限まで抑えていた。

そんな状態でやっていたのにコロナで外国人労働者がいなくなり捌ききれなくなる。

慌てて採用するも教育が追いつかず品質が下がりお客さんが離れ始めた。

いよいよお金が回らなくなってアウト



がんばれB社


「そんな会社をよく引き受けたな」

という声が聞こえてきそうですが、

もちろん全て知っててB社はA社を買いました。

B社は仲買の野菜業者なので安く仕入れることができます。

元々カット野菜がメインなので技術も確か。

病院やコンビニなどに卸していたためコロナ禍で業績爆上がりして蓄えもあった。

「うちがやれば利益改善できるし1000万円くらいなら安い買い物だ」

と思ったらしいですよ。


とりえず従業員教育を進めながら利益が出ない個人店との取引は全て切ったみたいです。

うちは4店舗分の発注をしているけど納品してもらうのはセントラルキッチン1箇所なので大丈夫とのこと。よかった〜


これをやっただけでも利益は出るらしいのですが

前回お話ししたようにA社が詐欺してお金を持っていってしまったのは大誤算。未だに回収できていない。

「安い買い物だなー」と思っていたはずなのに

初月で数千万円吹っ飛んだらしいです・・・



まあうちにはダメージないですし、カットの技術が上がるんであればそれはとても嬉しいことです。

ただ数千万円のダメージ引きずって会社が危なくなる可能性とか回収しようとして値上げしてくる可能性もあると思うので、新しい野菜業社の開拓はしなきゃかな〜なんて思ってます。



ではまた!














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