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【ぼくがぼくで、うれしい!】名作ロングセラー紙芝居『こねこのしろちゃん』


2月22日は猫の日。
今日は猫の登場する紙芝居の中から、1983年刊行の人気のロングセラー作品をご紹介します。

おかあさん猫から、かわいい5ひきのあかちゃん猫が生まれました。
おかあさんも、4ひきのきょうだいたちもまっ黒なのに、5番目のしろちゃんだけはまっ白です。


きょうだいたちとかくれんぼしても、ひとりだけ白いしろちゃんは、すぐにみつかってしまいます。
おかあさんもきょうだいたちも、黒くて毛がつやつや光っているのに、自分だけ白くてよその子みたい。

「みんなのように、くろかったら いいのに。
 なぜ、ぼくだけ しろいんだろうな。
 あああ、ぼく、くろくなりたいな。」

みんなみたいに黒くなりたいしろちゃんは、池のどろんこで泥だらけになりますが、おかあさんにみつかって、洗ってもらい、やさしく抱かれてぐっすりおひるねです。

めがさめて、元気に外へ出かけたしろちゃんがみつけたのは、ペンキやさんが使っている、黒いペンキ。
ペンキの色も、おかあさんやきょうだいたちみたいにまっ黒です。
しろちゃんは、ペンキの缶に入って黒くなろうとしますが……。


しろちゃんが次は何をするのか、観客もハラハラドキドキ。
最後には立派な白猫のおとうさんに出会って、自分がなぜ白いのかわかったしろちゃん。
自分が自分であることが誇らしく、うれしいしろちゃんの気持ちが、紙芝居をみる子どもたちにも伝わってきます。

脚本は多くの紙芝居を手掛けた名手・堀尾青史さん。文章は声に出して心地よく、小さな子どもたちの心によりそって描かれていて、観客に語りかけながらお話がすすんでいきます。

画家・和歌山静子さんによる猫たちの仕草や表情が、なんともかわいらしく、また黄色の背景に白や黒の配色が鮮やかで、わかりやすく、見やすく描かれています。

ぜひ一度は手にとって子どもたちに演じてみていただきたい、傑作ロングセラー紙芝居です。
12場面。3歳頃から楽しめます。

(脚本・堀尾青史 絵・和歌山静子)

この作品は、大型紙芝居としても刊行されています。


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