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#読書

自分は本当に一日100ページ以上本を読んでいるのか検証してみた

読書メーターによると、先月も今月も、私は一日100ページ以上本を読んでいるらしい。 そんな…

泥辺五郎
1年前
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砂川啓介「娘になった妻、のぶ代へ」

著者は初代体操のお兄さん。妻の大山のぶ代さんは1979年から2005年まで、初代ドラえもんの声優…

泥辺五郎
2年前
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岡田真弓「探偵の現場」

探偵依頼の77%は不倫調査という。 大規模な探偵社の社長が書く、探偵の現場についての一冊。 …

泥辺五郎
2年前
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佐藤大介「13億人のトイレ 下から見た経済大国インド」

13億人の人口を擁するインドでは、人口分のトイレは用意されていない。誰もが家にトイレを持っ…

泥辺五郎
2年前
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今村夏子「星の子」

そもそも今村夏子を読むきっかけとなったのは、しばらく前に見たTwitterのタイムラインだった…

泥辺五郎
2年前
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今村夏子「むらさきのスカートの女」

ミイラ取りがミイラになる話ではなくて、ミイラは実はミイラではなくて、ミイラ取りは最初から…

泥辺五郎
2年前
3

小島信夫「抱擁家族」(再読本)

初めて読んだ時の状況はよく覚えているのに、内容のほとんどが記憶にない。主人公の妻がアメリカ人と情事を交わしたことがきっかけで家庭が綻びていく……という導入部はなんとなく記憶にあったが、その後の展開は何気なく淡々と書かれているように見えて、その実全ての人が狂っているようにも見えてくる。 本書ともう一冊、多分牧野信一「父を売る子・心象風景」だったと思う。どちらかが読みかけであった。父方の祖父が亡くなった際に病院で読み終えた。二十年ぐらい前のことだ。 「いつ亡くなってもおかしくあ

今村夏子「父と私の桜尾通り商店街」

慣れない親類の子守りを任されたら失態を犯し、精神的致命傷を負う「白いセーター」。 自分の…

泥辺五郎
2年前
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今村夏子「こちらあみ子」

引き続き今村夏子。何故か作者名をきちんと覚えられず、家村明子とか岩村とか違う名前が浮かん…

泥辺五郎
2年前
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今村夏子「あひる」

初めての今村夏子。 あひるを飼い始めたら近所の小学生が家の庭に来るようになった。あひると…

泥辺五郎
2年前
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村田沙耶香「変半身」

表題作「変半身(かわりみ)」は、劇作家の松井周が原案で、舞台化もされている。 閉鎖的な島…

泥辺五郎
2年前
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吉村萬壱「死者にこそふさわしいその場所」

短編連作集。 「苦悩プレイ」 「美しい二人」 「堆肥男」 「絶起女と精神病苑エッキス」 「カ…

泥辺五郎
2年前
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野坂昭如「砂絵呪縛後日怪談」(再読本)

えげつない話だらけの短編集。 奥付を見ると昭和49年発行初版。講談社文庫。定価は240円。古本…

泥辺五郎
2年前
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伊東潤「横浜1963」

時代小説以外で初めての伊東潤作品。 舞台となる横浜で作者は生まれ育ち、現在も住み続けている。「あとがき」によれば、今作は作者初めてのミステリー小説とのこと。初出は「文藝春秋」2014~2015年連載。2016年単行本。現在Kindle Unlimitedでも読むことが出来る。 終戦から18年経っているとはいえ、1963年の横浜には米軍が駐留しており、兵士が起こすいざこざも耐えない。米兵が犯罪を犯しても、アメリカに逃げ帰ってしまえば裁くことも出来ないという事情の中で起こる、女