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20210509|欲しいのは、没頭したい時間でした。

「ヲタクの人って夢中になれるものがあって羨ましい」

そんな事を同僚がボソリとつぶやいたのが衝撃的で、
それまでの僕のヲタクへの価値観が180度変わった。

逢いに行けるアイドルってもはや当たり前で。
アイドルヲタクって言われるおじさんたちが群がってて
朝も早くから会場前で並んでて
「この人達は普段何やってるんだろ?」
なんて事を思い
失礼ながら自分は毎日のように働いてるよ!って
優越感みたいなのを感じてた。

元々音楽は好きだった事と
高校時代に吹奏楽部でパーカッションになり
些細なきっかけでドラムを始めバンドに誘われ
たまたまチャンスがあって、それが仕事になった。

趣味が仕事になる。
羨ましがられるが苦しい時だってある。

仕事で辛かった時は音楽だって聞きたくないし
ドラム叩いて憂さ晴らしってならない時だってある。
もちろん素晴らしい職業だから誇りはあるし
やる甲斐がある仕事に携わってる。

ただ、これといって趣味ってのが無くなった。

昔みたいに、ただただ好きで音楽聴いてる
ってのと感覚が変わった感じがする。
だから自分の趣味とは呼べなくなっていた。

「史歩さんの趣味ってなんですか?」

これを聞かれた時に、悩んだ。
何があるっけな?音楽鑑賞、映画鑑賞、ドライブ。
学生の履歴書みたいだなって思った。

「仕事以外で、【時間】か【お金】もしくは両方かけてるものってあります?それが趣味だと思いますよ!」

そう言われても当時は音楽以外の自身の事で
【時間】も【お金】もかけてない気がした。

「無いんですか?実は僕も無いんですよ。仕事以外は全然かけてなくてつまんない人生だなって思ってるんですよ~。何か打ち込める事ってないんですかね~。僕、アイドル追っかけてるヲタクって超羨ましいんですよ~。」

え?ヲタクが羨ましいの?
率直に思ったので聞き返した。

「だってアイドルのライブイベントのために人生があるじゃないですか。仕事はしてるだろうけど、そのお金をアイドルにつぎ込んでグッズ買ってるし、ライブではコールとか踊ったりとか純粋にステージ楽しんでみえるし。何だったら音楽の事めちゃくちゃ詳しいし。平日乗り切れれば週末にイベント行って楽しんで帰って。楽しい人生だと思うんですよね~。没頭出来るものが何であれ、それの掛けられるって羨ましいんですよ~」

衝撃的で、確かに!と思えた。

もちろん仕事に。
もちろん家族に。
でも自身に対しての趣味くらいは持ちたいし、
一日5分だけでも趣味に使ってみたい!

没頭した時間が欲しい!


色々やってはみたけれど
ゲームと読書
どうやら【時間】又は【お金】を費やしてるみたい。
子どもの頃から好きだった事だったな。
忘れてただけなんだな。

不思議とオフの時間に音楽も聴き始め楽しんでる。

自分の核を見つけた、思い出したって感覚だな。
大事にしていきたいと思ってる。

結局、没頭したいだけ。
あれこれ考えずに。
小中学時代だな~。欲もなく没頭してたの。
好きなあの娘を遠くで見てるだけでいい。ちょっと挨拶されただけでも嬉しくって他県までチャリで飛ばせる元気が出る。
何言ってるか分かんない英語だけど、聞いてるとテンションが上がって気分がいいロックンロール。
目標もライブも全然決まってないのに、ただただ叩きたいっていう一心でひたすら練習していたドラム。
何回も読んでて内容分かってるのに、何故か読んじゃうマンガ本。
※テスト勉強中は特に。

方法なんていくでもあるし、なんでもいいと思ってる。
欲しかったのは没頭する時間であった。
アイドルヲタクに感謝しなきゃ。

いや、この場合は同僚に感謝すべきか?
サウナ好きな作曲家なアイツに。

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