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自己矯正記43「集団浅慮」

とある介護事業所の責任者をしながら一仕事終えて反省中の男、Tatsuyaです。

本日、12:40 96歳の利用者さんが亡くなりました。
今回はそのちょっと前にあったことをお話させていただきます。

「認知症におけるできなくなる」

グループホームの絶対的な入居条件が「認知症であること」です。

認知症による理解力の低下などに伴って起こる出来ていたことが出来なくなることを「動作や機能の失行」と言います。

これは料理やスポーツなどの頭と体の連動が必要な複合的なものに限ったものではありません。

服を着脱すること
歯磨きをすること
排泄すること

そして飲食すること。

口に運ぶ動作や咀嚼、ついには飲み込むことも忘れてしまう方もいます。
加えて今自分が空腹なのか満腹なのかも理解が薄くなります。

「食べたくない」

この方はすでに看取りと言っても過言ではない状態でした。

横隔膜が弱り呼吸が浅くてうまく酸素が取り込めない。
お腹に水が溜まって辛い。

そのためか食欲が低下し「食べたくない」と口にしていました。

スタッフにも
「どれだけ量が少なくても、本人が望まない飲食はしなくていい」
と伝えてありました。

その時が来たらそれはその方の終末期と言うことです。

「職員のエゴ」

エゴとは「自我」また「利己的」とも訳されるそうです。

介護職エゴあるあるなのですが、
「食事を介助で全て食べてもらったら誇らしげに「全部食べました〜!」と言う」

もちろん食べたい人にはいいんです。
「この人は全部食べたいだろうな」と考えてなら。

しかし「全て食べさせることが正しい」という盛大な勘違いをするスタッフがいます。

介護は全てケースバイケースです。
常に同じことしてれば良いなんてことはありません!

「今回の反省」

そして今回はそういったことがあって本人に負担をかけてしまいました。

直接的な原因にはなりませんでしたが、一歩間違えばそれがそのまま死因になってもおかしくない話でした。

原因は「集団浅慮」(グループシンク)です。

チームでルーティンワークのような思考の伴わない動きをしてしまい、リスクに目が向かなかった。

私は常々スタッフに言っています。

「常にチームでリスクを考えて行動に移して欲しい」

気付いていないリスクが不意打ちで来る時ほど怖いものはありません。

集団浅慮は「三人寄れば文殊の知恵」の逆位置にある状態。
何事にも幅広く考える意識を持ちながら行動して欲しいものです。

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