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課題図書「化石のよぶ声がきこえる」読書感想文の書きかたのコツ

これはいい本! 「ネット記事の『こころが動いた』は子供を苦しめる」とまで記事にして書いたので、じゃあわたしは、どう子どもに伝えているのか、ご披露しましょう。第一回目ですし。

ネット記事の方々、パクリ禁止ですよ?


好きな子にとっては、宝物にしたい1冊かもしれないですね。
化石ハンター×伝記。今も活躍している素敵な女性のお話。とても、書きやすいです。

特に、虫好き、生き物好き、恐竜好き、地球の歴史好きなどの理系のお子さんには、ぴったりですね。

お話は、「すてきなものをたくさんみつける目」を持っている、ウエンディの子ども時代から始まります。

山に登って、「おもしろい形の石」や、「つぼみやひっつきむし」、「あざやかな「アオカケスの羽根」などです。

いいですね! 「バカの壁」を書いた養老孟司先生は「虫」が好きで、今も子どもと一緒に虫取りに夢中になると聞きます。虫でも、石でも、化石でも、自分なりに「おもしろいもの」を集めるのが好きな子なんかにはぴったりですね。

ウエンディは、カナダのアルバータ州というところに住んでいるとあります。12歳のとき、近くにあるバットランドに遠足に行きました。

ひとつ、お子さんも気づくだろうこと。
小さいことですが、遠足に、車いすの生徒がふつうに参加しています。あとから、人が集まるところにも、さりげなく車いすの人が描かれています

「なぜ、車いすの人がいるの?」


とお子さんが不思議に思ったら、

「カナダとかアメリカとか、ヨーロッパでは、歩ける子も、車いすの子も、一緒に授業を受けて、一緒に遠足にも行くのよ。」


と、軽く教えてあげましょう。

「どうして、日本は別々なの?」


と聞いてきたら、

「うーん? なぜだと思う? それを読書感想文に書いてもいいのよ。」


と、ぜひ伝えてあげてください。

そのことについて、夢中に書いているうちに既定の2枚半~3枚を書いてしまったのなら、それでもいいのです

最初に、2~3行であらすじを書いておいて、最後のまとめに、この本全体の感想でウエンディのことに振れれば、オッケー。

「でも僕が一番気になったのは、車いすの子が遠足に来ていたり、(ネタばれ)に来ていたりしていたことです。ママに聞いたら『~~。』というので考えてみました。」

そこから、お子さんが想像した考え、持論が、差別的な視点ではなく書けたら、賞がねらえるかもしれません。

しかし、お話を読むと、たいていはそちらのことについて書きたくなるものです。無理強いはいけませんから、お子さんが一番「こころが動いた」ところを中心に書きましょう。

ネットの読書感想文の書き方で「こころが動いた」と書いてあるのは、抽象的だ! と前の記事で書きました。

ですから、具体的に書きます。

カルチャーセンターなどの読書感想文講座、またはマンツーマン指導のときも、同じ説明をしています。

「へー! すげー! おおー! ってところが、『こころが動いたところ』だよ!」


もっとかんたんに言いますと、「はひふへほの原理」という、勝手な原理を作って説明しています。

「はあ~」
「ひー!(いや)」
「ふーん。」
「へえー!」
「ほほう!そうなんだ。」「ほほう、すごい!」

は、から順に、下に行くほど、「こころが動いている」場面です。
つまり、「ほ」を探すことです。

ウエンディは、その遠足で、とがったものを見つけました。それは、サンゴの化石だったのです。先生が教えてくれました。


そして、むかしここが、海だったということも。
トップの写真、探しましたよ~。ありましたよ~。アーケロン。
ウエンディが説明された、「およそ8000年前 西部内陸海路の生き物たち」の中に、アーケロンも紹介されています。

ここは、楽しい仕掛け絵本になっていて、
内側から開くと、左右にピロっと広がって、4ページとなり、体が大きかった、当時の生き物たちの迫力を伝えています。

ここが海だったなんて……。ここにそんな生き物たちがいたなんて……。

そして、ウエンディは、化石探しに夢中になります!


しょっちゅうバッドランドに行って、化石を探すようになりました。そして17歳のとき、「きょうりゅうのたまご」の化石を見つけたのです!

そこから、いろいろな化石を見つけて、化石を見つけること、研究することを仕事にします、とうとう、これまでにない恐竜の化石を見つけました。

なんと、その恐竜には発見したウエンディの名前をとって、「ウエンディケラトプス」という名前が付けられたそうです。


伝記ですよ、すべて、本当のことです。

「いいなあー。ぼくも、化石を見つけたい」
「化石って見てみたい」


と言うようなら、博物館に行って化石を見てもいいですね。

本を読んで、化石が見たくなって、本当に見に行ったなら、そこでの感想は、立派な読書感想文になります。


そこでみた化石と、ウエンディが見つけた化石の違い、どうやってほりだすんだろう、この恐竜は、何年くらいで掘り出せたんだろう、だれが見つけたんだろう、僕が将来、化石を掘る仕事に就くには、どうしたらいいのだろう?

そこまで思えたら、素敵ですね!

車いすの子がいることを書いても、ウエンディと化石のことを書いたとしても、最後の「まとめ」には、「この本を読んで、全体を振り返った感想」を書きます。

この本を読んで、どんな気持ちになったか?
どんなことがしたいと思ったか?
何をどうしたいか、具体的に書くのかコツです。

2~3行でいいので、全体を振り返り、自分の今後、将来、または今後について影響を受けたことなど、書きましょう。

ここの締めの一言で、読書感想文はグッとと変わります。

「読書感想文の型」はご紹介していませんが、けっこうたくさん、ヒントを書いてしまいました。

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