見出し画像

note×standfm【Bricolage-1】人生は三元連立方程式である

皆様、如何お過ごしでしょうか?

5月もあっという間にGWに入り長期休暇中の方もいらっしゃると思いますが、皆様はどの様な書籍をお手に取っておりますでしょうか?
最近は外で読書が楽しめる時期になり、とても嬉しいです。

──── ゲーテ、フィヒテ、シェリング、ヘーゲルというドイツ観念論あたりをうろうろしながら、九鬼周造「いき」の構造偶然性の問題を経由して・・・更にダンテ・アレギエーリの「神曲」地獄篇を読んでおります。

■ダンテ・アリギエーリ/Wikipedia参照

画像2


──── イタリアのお宅には必ずダンテの「神曲」が置いてあり、イタリアの方は自分が「神曲」のどの部分から影響を受けたのか?についてお話されるそうでございます。 

では・・・日本で「源氏物語」「平家物語」のこの部分に影響を受けて
人生を決めたというお方がどれくらいいるのか・・・日本には共有テキストが無いという論考もございますが、そこには一神教多神教の違いもあるのかも知れません。

今日も今日とて私は、ビジョン(妄想)思考(妄想→知覚→組替→表現)というフレームを脳内で螺旋状に回しながら地獄門を潜ったところでございます。

画像1


               * * *



今回は配信3年目を迎えましたstandfmでの音声配信から私の番組構成の
3軸目の配信、【Bricolage】をお届けして参りたいと思います。

Bricolage配信とは・・・?

私が書籍を読んでいて出会う、様々な言葉や興味深い一説、エクリチュールされたもの、ランガージュ、エピステーメーを非予定調和的にブリコラージュでお届けをする配信でございます。


直近配信👇

【第914回】二種類の人格の型/分人主義とは

或いは・・・
【第912回】息の勢い/いのちとは

と・・・だいたいこんな感じで配信をしております。
さてさて前置きはこれくらいにして、早速、本題に入って参りたいと
思います~


──── 人生は三元連立方程式である


コロンビア大学のビジネススクールのシーナ・アイエンガーが書いた、
「選択の科学」という書籍をご存知でしょうか?
著者は3歳の時に、眼の疾患を診断されて、高校に進学するころには全盲になったという経験から、人生の「選択」というものを考えはじめ、大学での
研究テーマを「選択」にする道を選んだというお方です。
また、ご両親はインドのシーク教徒でもあり、両親が身につける服や結婚相手まで、全てを宗教にや慣習に委ねることを選択していることを幼少の時からずっと見ていたという境遇でございます。

■シーナ・アイエンガー/Wikipedia参照

画像3


著者は自分の自由意志でコントロール出来るのは「選択」だけである!
という強いメッセージを打ち出している名著でございます。


第1講の冒頭には選択は本能である・・・としてございますが、かつて
アダムイヴが禁断の果実を食べるという選択以降も様々な選択がなされてきた訳です。


画像6


また、アメリカの詩人、アーチボールド・マクリーシュの言葉として次のよう書いてございます。

自由とはなにか?自由とは選択する権利、つまり自分の為の選択肢を作り出す権利のことだ。選択の自由を持たない人間は、人間とは言えず、ただの手足、道具、ものに過ぎない。


アーチボールド・マクリーシュ/Wikipedia参照

画像7


選択の自由を持たない人間とは・・・まるでヒトラーの秘書、ゲルトラウト・ユンゲの証言の様でひんやりとした肌触りを感じますが、選択すら拒否して思考停止して命令にただ、忠実に従ったアドルフ・アイヒマンを想起致します。

■アドルフ・アイヒマン/Wikipedia参照

画像8



──── 選択と偶然と運命の三元連立方程式とは?


岩を山頂に運び上げたとたんに転げ落ちるシジフォス。
神の罰とされるその寓話で、しかしシジフォスの行為に本当に
意味はないのだろうか。人生もまた・・・

選択をするということは、将来と向き合うことだとしてございます。
日常、大小様々な選択を意識、或いはフロイトの発見した無意識にせよ、
日々の連続運動の中で選択を科学していると思いますが、著者も言うように
我々は素人の預言者なのかも知れません。

■ジークムント・フロイト/Wikipedia参照

画像9


しかしながら、生への絶対的な肯定でもある選択を科学できるということは
誠に幸せなことではないかと個人的には思います。その選択が例え・・・
ディストピアな未来への道だったとしても、自発的に自律的に力への意志
選択をしたという事実だけは何物にもかえがたい喜びとなり、自分の中を
花の香りで満たしてくれるような感覚がございます。

絵本作家のヨシタケシンスケさんの絵本に「にげて さがして」という大変、示唆に富む作品がございます。

【第513回】にげてさがして/ヨシタケシンスケ著

この絵本にも想像力の欠如した人間から逃げるために君には足がついていると書いており・・・さらに「じぶんをかえるために、うごいてもいいし、
じぶんをかえないために、うごいていい」
という人生をどのようにドリフトして行くかのか?という問いを突き付けられた様な一文もございます。

人生=選択×偶然×運命

「選択」「偶然」そして・・・「運命」という変数かも知れませんが、人生というのは常に変化の海、可能性の渦の中で変化しているものであり、
刹那、刹那の連続運動の中での大小様々な選択の集積なのだと思います


──── 九鬼周造は次の様に語っております。偶然な事柄であってそれが人間の生存にとって非常に大きい意味をもっている場合に運命という。人間にとって人生を揺り動かすような大きなことは主に内面的なことだから、運命とは偶然の内面化されたものである。




──── 最後に・・・選択の科学の冒頭には、「千の顔をもつ英雄」でも
有名なジョセフ・キャンベルの一説が引用されてございますので、ご紹介
させて頂きます。

■ジョゼフ・キャンベル/Wikipedia参照

画像5

すべては物語からはじまる


画像4


如何でしょうか? 全ては物語からはじまる・・・・
全ての物語は20程度の類型にカテゴライズされるとも言われておりますが、
神話伝説、伝承から全てが始まったと思えば、個人的には冒頭で書きました日本の素晴らしい古典文学に慣れ親しみたいと思います。

ここまで読んで下さり、有難うございました。
ご意見、ご感想など頂ければ嬉しく思います。

今回は人生は三元連立方程式であるという気づきを得たのでシェアさせて頂きました〜有難うございました~



                                                   * * *




──── ここからは毎度の宣伝でございます。

読書術研究家の日々の活動👇

【stand.fm 子育て×読書体験ラジオ】
→ 2020年4月5日~配信をスタートしており本日(2022/5/7時点)で924本の音声コンテンツを配信しております。
番組開始から丸2年を経過し、現在は25ヶ月ほど継続して参りましたが、
リアルの場ではお会い出来ない方ともゆるい弱い繋がりが持てて、毎日刺激的な日々を過ごしております💡



【POTOFU】
POTOFUも活動URLをまとめました。
SNSの活動はTwitter、Instagram、Gravityも活用しております。
また音声発信はRECでも時々行っております。

【Twitter】



読書全般にご興味ございましたら、是非、お立ち寄り下さい。

■ブリア=サヴァラン/Wikipedia参照

画像10

どんな「書籍」を読んでいるか言ってみたまえ、君がどんな人か
言い当ててみせよう。


またのご来店、心よりお待ちしております。有難うございました~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?