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経営者や会社役員はSNS担当者の苦悩を理解しよう

どうも、ゑんどう(@ryosuke_endo)です。

ソーシャルメディアを活用したマーケティング活動って大変ですよね。決して容易なものではありません。いや、そもそも事業者が行う販促活動全般が大変なわけで、SNSを使って販促活動を行うことが大変なわけではありません。

この点は勘違いされやすいのですが、そもそもSNSをはじめとしたソーシャルメディアを活用しなくても販促活動が全般的に機能しているのであれば悩むこともないわけで、営業活動のどこかしらに課題感を掲げているからこそ、数ある販促や認知経路の選択肢からソーシャルメディアに注力をする中で、なかなか成果に結びつくことができないから悩んでいるんでしょう。

この「数ある選択肢の一つ」である点を踏まえ、SNSを活用したマーケティング活動について経営と現場の乖離について考えてみようと思います。

そもそもSNSを使う必要があるのか

ぼくも相談を受けたり商談の場で「何かしらのSNSをはじめようと思っている」だったり、「この媒体(SNS)を、もっと活況にしていきたい」といった声を聞くことは少なくありません。

ぼくみたいな在野人材に相談があるぐらいですから、内部では「誰か、誰かできる人はいませんか!」と飛行機内などで急病患者が発生した際に医師を探す客室乗務員さんのような態度で探し求めていたことと思います。

でも、冷静になって欲しいのですが、そもそもSNSを利用するだけのブランド・商材なんでしょうか。

SNSが高尚なものだというつもりはありません。ただ、その媒体選定でいいんでしょうかってことを問いたいのです。

ただユーザー数が多いから、他の事業者が上手くやっているから…そんな理由で始めようとしているのであれば、失敗する可能性の方が高そうに思えます。

冒頭でも書いている通り、営業・販促・認知活動を行う上での経路なんてものは数多あるわけで、SNSだって数ある選択肢の一つでしかありません。そこに固執するだけの理由ってなんでしょうか。

そして、やったらやったで成果や結果を求めたくなるものですが、KPI等で事業評価を行うにしても、フォロワー数を伸ばすことが本当に事業にとって成果を出すための要因と言い切れるのかどうかを考え抜く必要があります。

ただただSNSのインサイトが上下したからといって、それが会社の売上や経費削減にどれだけのインパクトを与えることができるのか、きちんと精査しているのでしょうか。

マーケティング責任者が絵を描くべき

そんな数字を精査する存在として、マーケティング責任者を配置することが経営層のすべきことでしょう。そんなことができる規模の組織かどうかは関係なく、SNSを活用することはマーケティング活動の一環なわけですから、それをどう活用していくのか絵を描く人が必要なはず。

ポジションに向けて特別に人材を用意できないのであれば、誰かが兼任でもいいから担うべきです。経営層と現場との間に認識や数値目標的な部分での齟齬が生じてしまうのは、そもそもマーケティング活動全般における絵を描いていないからであって、ミドルマン的な立ち位置として経営層と現場の橋渡しをする存在がいないからだと言えます。

あらゆる媒体がある中から広告を含め、どう顧客にリーチしていくのか。顧客とコンタクトが取れたならどういった手段でコミュニケーションを図っていくのか。2回、3回、それ以上といった継続をしてもらうためにはどんな手法があって、それをどう駆使していくのか。

即時的に効果を期待するのであれば、広告を用いて費用対効果を測る方が健全であって、広告ではなく運用をすることから短時間で成果を期待することは現場担当者を苦しめることにしかなりません。

「フォロワー数が伸びているのに販売数が伸びない」とか「バズってるのにフォロワー数が伸びない」とか「投稿数自体は多いのに商品認知度が上がっているとは言えない」みたいな課題があるのだとしたら、それはもうチャンネル選択を間違えているとしか言えないわけで。

会社としての目標数値があるでしょうし、そこに向けて単年度、複数年度で事業計画を立てては懸命に営業活動をしているはずで、そこにSNSを組み込めるのかどうかをマーケティングの責任者が絵を描かいた上で評価しないことにはどうやったって経営と現場との間に齟齬が生じるのは必然的です。

ソーシャルメディアを活用するなら時間を覚悟

もし、それでもソーシャルメディアを活用すると決めたのであれば、一定以上の時間を要すると覚悟を決めるべきです。

何かしらのキャンペーンや広告等を用いてフォロワー数を増やすことはできるでしょうし、何かの間違いで投稿がバズり散らかしてしまったら一瞬でもエンゲージメントが爆上がりすることはあるでしょう。

でも、そこに一喜一憂しても仕方ありません。

本来、SNSだろうがなんだろうが、対外的にコミュニケーションを図れるツールやサービスを用いてやるべきことは接客であり対話です。

ただアカウントを開設していればいいわけでもないし、小綺麗な画像を制作することでも、何かうまいことを言い続けることでもありません。

自らのブランドや商材の顧客となる人たちと接点を持つための窓としてソーシャルメディアのアカウントを開設するのであり、商品知識をわかりやすく開設するために画像を用いるのであって、相手の理解度に即した会話をすることが必要なのです。

それを繰り返していくことと、商材が認知・購入され、徐々にリピートしてくれる人も増えてくる中で、そういったアカウントに接触してきたユーザーが受ける「接客の窓」がSNSだったりするわけですから、どうしたって息の長い活動を前提にする必要があります。

営業活動だって、突発的に商品やサービスが売れることはあるでしょうが、それだってコツコツとした営業努力が実った成果のはずで、それをSNSは飛び道具だから的な発想で短期的な成果や結果を求めるのはお門違いだと言えます。

短時間で急激な成長を遂げるアカウントだってありますよ。だけど、それは機会がちょうどよかっただけで、そこに再現性を求めても仕方ないのです。

おわりに

ぼくは相談や商談の際には「SNSをやりたい」と相談してくれる方々に向けて「やらなくていい」とか「他にも手段はあります」的な返答をすることがあります。

それはイジワルでもなんでもなく、せっかく予算を使うのであれば効果が期待できる方に寄せた方がいいでしょうってだけです。それだって効果が必ず出せるのかどうかはわかりませんよ。

でも、何かしらのSNSを運用するにしても長い時間をどっしりと構えてやっていく必要があるので、それを覚悟できていない場合には、どうしたって体制的にも無理が生じてしまいかねませんからね。

それって誰にとってもツラいことじゃないですか。やめましょうよ。

ではでは。
ゑんどう(@ryosuke_endo)


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