SNSでの認知獲得をがんばるよりリリースを中心に社会認知を得られるようにする
どうも、ゑんどう(@ryosuke_endo)です。
猫も杓子もSNSで話題になることを目指すような風潮があるし、そこに一定の効果や期待を抱ける状態になっていること自体は否定しません。
が。
いわゆる空中戦と呼ばれることもありますが、地に足をつけられるような商材や訴求力も持ち合わせていない状態でソーシャルメディアを活用したところで、本質的で長期的な「評判」を得ることにつながるのかというと、それはまた違うでしょう。
その前に、まずはプレスリリースを出すこと。さらに言うならば、プレスリリースで社会に向けて自信を持った発信をできるような状況を生み出すよう努めるべきです。
今回は、そんな自社で何かしらの媒体を利用しようとした際、冷静に考慮しなければならないことについて、しがない広報PRをメインとする在宅フリーランスの立場から書いていくこととします。
商材の質と魅力
やれTikTokだInstagramだX(Twitter)だと、周りがそれをやっていることによって何やらうまくやっているようだから自社でも取り入れた方がいいのではないか…と、ある種の不安や強迫観念に駆られた結果、それらを取り組んだ方がいいのではないかと考え、何かしらの媒体のアカウントを立ち上げては運用を開始しようとする動きがあります。
もしくは、すでにアカウント自体は保有しているものの、うまく運用体制を構築することができず、何を発信していけばいいのか迷子になっている、なんてケースも散見されたりします。
自社の抱えている情報を何かしらの手段を講じて発信していこうとする姿勢を持っている点においては積極的であると言えますが、反面、それをするだけの商材なのかどうかの検討が抜けているのではないでしょうか。
そもそも、ソーシャルメディアを活用することによって何を得たいのか。それらを発信することによって何が得られるのか。何を期待しているのか。それらがなんとなく曖昧な状態で走り出してしまっている状態なのだとしたら、一旦立ち止まるべきです。
自社の保有している商材の魅力や、それが生み出される過程において他と何が異なるのか。それが社会に向けてどんな効果や効用をもたらすのか。それによって誰が救われて、誰が喜んでくれるのか。
そういった商材の質や魅力を丁寧に言語化できているのでしょうか。
それができていないのだとしたら、営業面でも人材の採用面においてもソーシャルメディアを活用することは時期尚早だと言わざるを得ないでしょう。
だって、言語化できていないものをどうやって発信するんですか。
評判をもたらす価値の構築
おそらく多くの企業で営業人員に求められることは、自社の保有している商材やサービスをいかに理解した上で相手に適切なものであるのかを説明し、理解し、受け取ってもらうことでしょう。
そのために商品知識を身につけ、どんな場面で活かしてもらいたいのか。どういった場面で活用できるのか。何に困っているのであれば利用した方がいいのか。そもそも何に困っているのか。
そういった商談相手との意思疎通を行う中で、相手方が課題や問題をクリアにできるものであると納得してもらえるだけの商材であると自信を持って話ができることを目指し、ロールプレイングや提案資料を作り込んだりはずです。
そうやって丁寧に自社が社会に向けてどういった存在でいたいのか。
自社の扱う商材によってどんな人たちを支援したいのか。
そんなことを明確にしているはずなのに、そういった過程をすっ飛ばしてソーシャルメディアを活用しようと一段、二段飛ばしに行動しようとするのは明らかに滑稽であり、愚かだと言えます。
本来、それらを活用することによって自社の評判を高めていきたいわけで、カタカナを使えばブランディングしていきたいわけですよね。ブランディングをしたいからソーシャルメディアを使うのではないはずです。
自社や自社の扱う商材が困っている人たちや支援が行き届いていない人たちに届けるための流通経路として、ソーシャルメディアを活用するはず。
だったらその前に、自社の抱えている強みは社会に向けてどんな効果・効用を発揮することができるのか。それは、なぜそう言えるのか。その背景は何で、そこから何を経て、いま、何を抱えているのか。
そういった価値となる情報を丁寧に丁寧に見つめ、それがないのであれば作り上げることから始めるべきであって、すでに自社にはそういったものがあるはずだと勢い任せに行動してしまうことは避けなければいけません。
上記を訴求するためのプレスリリース
そういった情報を提供できる準備ができたらプレスリリースを制作してみてください。
ソーシャルメディアは有用なツールでしょうし、安易に安価に利用できるツールでもありますが、そこで話題になることを目指したところで、本質的な評判になる種がないのであれば空虚な行動として終わってしまいます。
自社にとって都合のいい情報だけを元手に制作するのではなく、自社にとって不利益だと思える情報や不利だと思える状況に陥ったとしても、自信を持って提供できる商材であることやその根拠を懇切丁寧に説明するための媒体としてプレスリリースを捉えてください。
プレスリリースで書けることがないのなら、それを探す必要がありますし、探してもないのであれば、会社として存続する意義があるのかどうかを疑わなければいけません。
そんな会社はありません。
1年、3年、5年、10年とお客さまが定着してくれているのであれば、確実に価値と魅力を感じ取ってくれている人がいるのですから、その人たちは自社の、自社が抱える商材の何に魅力を感じてくれているのかを丁寧に掘り下げていきます。
きちんとできたら、プレスリリースを制作すること自体は決して難しいことではありません。でも、ただ制作すればいいわけでもありません。
時流みたいなものがありますから、それをどうやって他者(この文脈で言えばメディアの人たちや顧客候補者)に理解してもらうか。理解してもらうための前提は何か。その前提は、いまの時代に即した内容か。
そんなことを考える必要がありますし、それができていないのであれば、そもそもソーシャルメディアを活用することなんてできません。
まずはプレスリリースで書けることがあるのかないのか。
それを考えてから各種ソーシャルメディアの活用を考えても遅くはないでしょう。
おわりに
こんなことを書こうと思ったのは、ぼくみたいな在野のフリーランスに相談をいただくケースとして、「〇〇(何かしらのソーシャルメディア)をはじめて見ようと思うんだけど…」や「すでにアカウントを持っているんだけど…」といったことが多いからです。
保有しているからといって必ず運用しなければならないわけではありませんが、せっかく運用しているのに勿体無いといった損得勘定から仕方なく運用をしようとするケースもあります。
そっちの方が勿体無いじゃないですか。その時間を、もっと生産的な時間に割くことができるのならそうした方がいいでしょう。
これを書いたからといって、それが変わるとは思いませんが、少なくとも、ぼくの2024年1月10日時点での姿勢は表明することができるかなと。
ではでは。
ゑんどう(@ryosuke_endo)
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