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12年前に出会った雑草軍団が、思わぬ進化を遂げていた。

仕事でネタ集めをしていたら、気になる記事と出会いました。

内容をまとめると、こうです。

✅今月の大相撲夏場所で、大器がデビューする
✅2年連続アマチュア横綱の大の里
✅彼の母校は独自の取り組みで知られている
✅〝オリジナルレトルトカレー〟の開発
✅相撲部の活動資金を捻出するためのアイデアで、2020年の販売開始から実に10万食を売り上げている

この記事には、僕にとって懐かしい名前が出てきます。

「海洋高校」

実は『報ステ』の企画で担当したことがあるんです。原稿を確認してみたら、放送は2011年9月。かなり昔の仕事ですが……、

メチャクチャ苦労したのを覚えています笑

書き直しに次ぐ書き直し。急きょ、予定外の追撮も行いました。実はロケの後、ある事情でストーリーの方向を変えなくてはならなくなったんです。

描いたのは、インターハイ初優勝に挑む部員たちの奮闘。

海洋高校は新潟県糸魚川市にある水産科専門の学校です。当時の相撲部は、いわゆる雑草軍団。実績はないながらも、なんとか相撲がしたいと集まってきた子たちが集まっていました。

印象的だったのは、その生活ぶりです。

彼らは稽古を終えると、寮に帰っていくんですね。実はそこ、総監督の田海哲也さんが経営していた元旅館。妻と一緒に住み込み、部員たちの親代わりとなっていました。

Q「恋愛は?」
部員「田海先生に紹介してOKが出たら付き合ってもいいっていう話です」
Q「先生、本当ですか?」
田海「恋愛は自由です。自由ですけど、その女の子を連れてきなさいと」
Q「今までOKもらった人いるんですか?」
部員「今のところなし笑」

夕食はどんぶり飯に、漁師町ならではのたんまり海の幸。美味しそうに頬張る部員たちの姿はとても微笑ましいものでした。

しかし、そこには大きな問題もありました。

食べ盛りの相撲部員たちにかかる食費。
さらには、全国各地で行われる親善大会への遠征費。

県立高校ゆえに予算は限られているし、保護者の負担を大きくするわけにもいきません……。

そこで開発したのが、記事にあったオリジナルカレーだったんです。

当時の3年生部員3名が、授業の一環としてシーフードカレーを商品化し、売り上げの3%を相撲部の活動資金に充てられるようにしました。

こうして生まれた『ごっつぁんカレー』は、株式会社 能水商会が販売しています。生徒に利益を還元できるようにと、行政と学校とOBが一体となって立ち上げた会社です。

近年では高校生がビジネスに参加し、収益をあげることも珍しくなくなってきていますが、驚きました。

あの雑草軍団が、こんな活動を始めていたなんて!

しかも、あのころの悲願だった全国制覇も達成し、未来の横綱候補まで輩出して、この12年間ですごい進化を遂げたなと。

こういう発見って長く仕事をしているからこそですよね。なつかしくもあり、うれしくもあり、そんなニュースでした。

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