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愛情と情熱を持った私でいよう

あら、怒ってるの?
まあ、いいから。
チョコでも食べて
一緒にお話しましょう。

上司は
私の顔を見ると
そう言った。



情熱も愛情も
わくわくもない
あなたらしさのない
お仕事をしたって
楽しくないでしょう?

あなたはもっと
自分の気持ちを
最後まで伝えきりなさい。

中途半端に言わないから
もやもやして
苦しくなるんだから。

ほら、チョコ半分。



…ありがとうございます。
私、怒っているんです。
上司たちのこと
けしからんって思ってます。

私は溜めていた気持ちを
全部吐き出した。



そもそもね
なんで上司のみんなが
あの日あなたと話したと思う?
あんなに長い時間。

あなたに心を
開いているからよ。

本当に嫌いな人と
そんなに話し合うと思う?

あなたを大切に
思っているからよ。

なんであなたを
そばに置きたいと思う?

あなたの力を
認めているからよ。



…そうなんですか?
私、わからなかったです。



はははは~笑
わからないの~?笑
本当にあなたって子は。



お話きいてくださって
ありがとうございました。



じゃあ、切り替えてできるわね。
さあ、お仕事、お仕事。



あの日の
上司たちの言葉は
確かに直球すぎたかも
しれないけど。

私は私の本質を
わかってほしいと思って
一生懸命伝えて。

返ってきた上司たちの
言葉尻を受け取って
どうせわかってもらえないと
勝手に思い込んで
心を閉じていた。

心のもやもやをしまい込んで
もう、いいや
って不貞腐れていた。



上司は最後のもやもやまで
全て言いきりなさいと言った。

上司たちは私の心の全てを
受け止める準備ができていたのだ。



本質を見落としていた。
それは私もだった。



私は今の職場を異動になった。

法人の事務はこれまで通り。
支援の場からは少し遠ざかる。

支援に代わって
一番上の上司の職場で
上司のお手伝いをする。

私の得意が必要な仕事。



何でも言っていいのよ。
ここはそういう場所なの。

上司がそう言ってくれたから
私はもっと心を表現しよう。

上司たちの私への愛情に
私は仕事で応えよう。



そして…
いけいけどんどんのみんなの背中を
私は応援し愛情を持って見守ろう。

もし転んで助けを求められたら
私は全力で助けに行こう。

愛情と情熱を持った私でいよう。