愛と痛みを知っているから
今日は図書館で
とある絵本と目が合った。
懐かしい。
小さいときに読んだ。
また会えたね。
絵本に
吸い込まれるように
私は立ち読みした。
さっちゃんのまほうのて
さっちゃんは
どうしてお母さんに
なりたかったのだろう。
さっちゃんにとって
お母さんとは
どんな存在なのだろう。
さっちゃんの両親は
愛に溢れている。
右手を
かわいい手だと。
魔法の手だと。
娘の傷ついた心に
全力で向き合ってくれる。
さっちゃんのことも
お腹の弟も
溢れる愛情で包んでいる。
そんな両親を見て
きっとさっちゃんも
そうなりたい。
と思ったのではないだろうか。
幼稚園の子達が言った言葉。
さっちゃんの心は
とても傷ついたと思うし
ずっと消えることはない。
だけどさっちゃんは
きっといろんな人に
愛を与える存在になると
信じている。
人の心の痛みに
寄り添える人になれると
信じている。
それは
さっちゃんが身をもって
愛と痛みを
知っているからである。