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アスリートの低体重対策③

ご覧いただきありがとうございます😊
管理栄養士のゆっこです。
日本山岳・スポーツクライミング協会で設定された低体重対策のトピックス
こちらをテーマに連載にチャレンジしております。

◼️連載目次(各項目を押すと記事ページにジャンプします!)


策定の背景を知る

 
・BMIについて
・日本山岳・スポーツクライミング協会が策定する数値についてのまとめ(thestone sessionさんまとめ)を転載

③ ⬅️今ここ
・EA(利用可能エネルギー)
・RED-S(利用可能エネルギー不足)
・FAT(女性アスリートの三主徴)
について知ろう

・英国での調査論文より
・日本での調査研究論文より
まとめ


これまでのまとめを経て、今後本人や周囲、専門職はどうフォローアップしていけばいいのか

◼️EA(利用可能エネルギー)とは?

摂取しているエネルギー量が、
運動で使用するエネルギー以外に
どのくらいあるのかを、
生命維持のためのエネルギーの使用が少ない体脂肪を除いた体重(除脂肪体重)あたりで評価する
ために算出するもの。

簡単に算出できるものではありませんが、
計算の結果、下記のように判断されます。

>45kcal/LBM(除脂肪体重)/day≒良好
<30kcal/LBM(除脂肪体重)/day≒危険

利用可能エネルギーが不足するということは、例えてみると借金があるときに臨時収入が入っても、遊びのお金には使えず、
生活費や必要経費に当てていかなければならないため、常に余裕がない生活をするようなものです。
人間の体でも同じようなことが起こりえます。最近は一部で断食が流行っていたり、欠食が当たり前という方もお見受けしますが、燃料が足りなければいいパフォーマンスを維持することは、難しいです。
アスリートの場合は、消費エネルギーが多くなりやすいため、3食の食事に加えて補食、リカバリーも前向きに検討していく必要があります。

◼️RED-S(利用可能エネルギー不足)とは?

正式には、スポーツにおける相対的エネルギー不足といいます。
エネルギーが不足すると人間の体には様々な健康問題が引き起こされます。
例えば、

免疫力低下、消化器系の異常、心血管系の異常、心状、心理状態の不安定、成長発達の遅れ、血液の異常、代謝の異常、内分泌の異常、骨の健康度の低下、月経機能の異常

などがあります。
アスリートは基本的に摂取エネルギーよりも消費エネルギーの方が多くなりやすいです。
その理由として、

効率よく食べる方法を知らない場合我流で飲食をしていくには量に限界がある、運動中は効率よく消化吸収ができない、運動時間が長くなれば消化吸収を効率よく行う時間が短くなってしまう

などが挙げられます。
自覚しやすい身体症状として、
食べているのに体重が減る、疲れやすさ、パフォーマンスの低下を感じる場合には、
一度見直してみるためにもお近くの公認スポーツ栄養士や、管理栄養士にご相談いただけると良いと思います。

◼️FAT(女性アスリートの三主徴)とは?

RED-Sの中でも、骨の健康度の低下、月経機能の異常は女性アスリートに強く症状が現れるものになります。
詳細を示すと、

利用可能エネルギー不足
視床下部性無月経
骨粗しょう症

の3つの症状が摂食障害、激しい運動からではなく、利用可能エネルギー不足により引き起こされる栄養障害として定義されています。

月経が来ない方が良いパフォーマンスが維持できる、体重のコントロールがしやすいとメリットのように捉えてしまう選手もいらっしゃるかもしれませんが、引退後の人生も考えるときに、妊娠や出産も検討する場合、月経不順や視床下部性無月経を放置せず早めに対処する必要があります。

現在では、女性アスリート外来も増えてきました。参考ページを記載します。
ぜひご覧ください。


所用が出来て、すっかり、夜遅くの更新になってしまいましたが、言葉の定義をメインにつらつらと書き連ねてみました。
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