進んでいくために、「節目」はある
3月は、卒業の季節です。
この時期の空気の匂いって、なんだかそわそわしませんか。何かが終わる気配と、新しいことが始まる予感が溶け込んでいるからでしょうか。
社会に出ると、卒業を意識することはほとんどなくなります。卒業しなくても、3月はせわしなく過ぎていってしまいます。
でも、卒業までいかずとも、「節目」はいろいろなところにあります。節目を意識することで、自分の変化を実感し、また前に進んでいくことができるのではないでしょうか。
これを機に私も、エルに入って以降、成長を感じた節目を振り返ってみることにしました。ぜひ、各々の節目を思い返しながら読んでいただけると幸いです。
私が成長を感じた「節目」
①初めて案件をやり遂げたとき
昨年の秋ごろ、初めて案件でディレクターを担当しました。
うまく進行管理できるか、迷惑をかけないか、ちゃんと公開までもっていけるか…いろいろなことが不安でした。
不安を解消するために、「今すべきことは何か」を意識して動くようにしていました。タスク漏れや認識違いが起こらないよう、定期的なMTGを開いて進捗確認。クライアントに「今どうなっているんだろう」と不安を抱かせないよう、こまめに進捗報告…。
メンバーの多大なる支えもあって、無事公開できたときは、とても大きな達成感がありました。デザイナー、イラストレーター、エンジニア、クライアント、それぞれの「いいものをつくりたい」という思いを一番近くで見ていたからこそ、喜びもひとしおでした。
この案件を経て、自分は「どんなディレクションが得意で、苦手なのか」を実感しました。私はおそらく、「ぐいぐい引っ張れるリーダー」にはなれないかもしれません。でも、こまめな確認や、自分が今やるべきことを見つけることなら、できるかもしれない…。これは、実際に経験したからわかったことでした。
同時に、自分の至らなさもたくさん感じました。
でも、反省点がわかったことで、しっかり次に活かすためにはどうするべきかを考え、具体的な行動に移すことができました。
この案件に限らずですが、エルでは案件終了後、「振り返り会」の時間を設けています。
この案件を通じて、「みんなでつくる」ことの難しさと楽しさを実感するとともに、自分の得意なことや至らない部分に気づくことができました。自分を大きく成長させる、節目となる案件だったと思います。
②文章を書き上げたとき
「何かを創る」ことを仕事にするときに必要なのは、「最後まで創り上げる覚悟を持つ」ことだと思います。趣味であれば、制作を途中でやめても問題ありませんが、仕事の場合はそうはいきません。
私は仕事柄、創り上げるべきものが文章であることが多いです。デザイナーであればデザインの納品、エンジニアであればサイト公開がそれにあたるでしょうか。
文章を「書き上げる」ことは、私にとって一つの節目です。
クライアントと向き合う。クライアントの向こうにいる人たちのことを考える。業界市場は?ターゲットのニーズは?今のトレンドは?クライアントにしか言えない価値は?クライアントならではの口調は?…考えて、書いて、フィードバックを受けて、やっと「ことば」が完成します。たくさん悩みますが、途中で投げ出すわけにはいきません。
だからこそ、最後まで書き上げたときは、とても達成感があります。文章力は数値化が難しいですが、書き上げるたびに、自分のなかにはたしかに、知見と経験が積み重なっていきます。
すこし前の自分が書いた下書きを見て、「つ、拙い…」と感じたときは、ただ恥じ入るのではなく、「そうか、成長しているということか」と思うようにしています。ずっと、この繰り返しなのかもしれません。
企画書でも、広報記事でも、コピーでも、コンセプトでも。「書き上げた」という瞬間を重ねるたび、すこしずつ成長している自分でありたいです。
③前向きなことばを受け取ったとき
私は、根っからのポジティブ人間ではありません。そんな私にメンバーは、いつも前向きなことばをかけてくれます。
小さなひとことですが、そのひとつひとつが、ネガティブマインドをいつも前向きにしてくれます。ことばには力があるということを、自分の身で感じています。
そんななかでも、特に印象に残っていることばがあります。
ある日、社長と話をしていたときのこと。
詳しい内容は忘れてしまいましたが、おそらく私が、これからがんばりたいことを話したあとだったかと思います。
ふっと、何気ない口調で言ってくれました。
それを聞いた私は、
と、衝撃を受けました。
私は未来のことを考えるとき、いつも不安なことばかり考えていました。だからこそ社長のことばは私にとって、「がんばっている」今が、ちゃんと明るい未来につながっていると信じさせてくれるものでした。(社長覚えてるかな…)
前向きなことばを受け取ることで、すこしずつ、ものごとを前向きに捉えることができるようになりました。
そんな前向き思考は、クライアントの「らしさ」を見つける過程でも、鍛えられた気がします。
「らしさ」を見つけるとは、クライアントが気づいていない魅力を言語化し、伝わるように言語化する作業です。その際は、「一見弱みや脅威と思われることも、プラスに捉えられないだろうか」という視点が必要です。
人は、誰かからもらったことばで構成されています。自分がもらって嬉しかったことばを、大切に膨らませて、誰かにそっと手渡せる人で在りたい。それが、前向きなことばをくれた人への恩返しになると思っています。
4月以降のエル
自分の節目について書いてきましたが、この春は、エルにとっても節目。4月から、いろいろな変化が起こります。
①メンバーの変化
まず、メンバー編成に変化があります。
これまで時短勤務だったデザイナーがフルタイム勤務になり、育休中だったエンジニアもフルタイム復帰。さらに、東京から新たにライターも入社します。
多様なチーム編成が可能になり、制作の幅がもっと広がりそうです。私自身、今からとてもわくわくしています。
②新しい案件
ありがたいことに、新たに始まる案件も、たくさん控えています。
ここ数年は、時勢的にあまり出張に行けていませんでしたが、今年は、「会いに行く」年になりそうです。4月頭には早速、岐阜への出張が入っています。
変化と競争の激しい世の中ですが、私たちは、私たちらしく。クライアントの価値を丁寧にかたちにし、正しく伝えていきます。ビジネスの発展や長期的なブランディング等、「らしさ」をつくることを通じて、お力になれれば嬉しいです。
③オフィス改造
実は今、オフィスを改造する計画が浮上しています。
きっかけは、昨年の大掃除の際、「天井と床を、もっときれいにしたいね」という話が出たこと。エルの建物は年季が入っているため、掃除だけではどうしてもきれいにならない部分がありました。
とはいえ、どこから手をつけるべきか悩んでいたのですが、先日、エンジニアの長張さんが「天井を塗装する方法」を提案してくれました。具体的な方法が提示されたことで、メンバーのやる気スイッチがオンに。天井だけでなく、オフィス全体のレイアウトを見直すことになりました。
かなりガラッと、生まれ変わる予定です。カウンターキッチンをつくる?カフェスペースをつくる?現在、メンバーであれやこれやと作戦会議中です。どきどき…。
「社内プロジェクト」ページにて、進捗を報告していきます。乞うご期待ください!
前に進むための「節目」
みなさんにとって、この春はどんな節目になるでしょうか。
入学、就職、転職、異動…新しい何かを始める人もいれば、これまで行っていたことを手放す人、あるいは変化しないことを選ぶ人もいるかもしれません。
人は前に進んでいくために、「節目」をつくるのだと思います。節目で立ち止まることで、これまでの自分を振り返り、これからの自分に思いを馳せる。人生には、そんな時間が必要なのではないでしょうか。
この3月が、みなさんにとっていい節目でありますように。そして4月からの日々が、素敵なものでありますように。
エルも、私も、がんばります。
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デザインスタジオ・エルは「超えるをつくる」を合言葉に「らしさ」をデザインするWeb制作会社です。
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