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やたら肩書きを気にする人

わりと最近付き合いが始まった取引先がある。
私よりいくつか年下の若めの社長がやっているスタートアップ企業なのだが、その彼がやたらと肩書き好きなのだ。

「〇〇(大手企業)の役員とご飯した」とか
「東大卒の〇〇だ」とか
「〇〇(大手企業)出身の人がうちにいて云々」とか。

確かに仕事上、そういった部分で人を見るのは一つの指標として大切かもしれない。特に人を選ぶような立場の人は、ある程度そういう"ラベル"で人を判断してふるいにかけないとやっていかれないのだろう。

プラスに働きかけるならいい。気にはなるが、まぁ褒めているわけだから聞いているこちらも嫌な気にはならない。

しかし、大体そういう人って、その「自分がすごいと思う人」以外をどこか小馬鹿にしている節がある。

先日とあるページデザインの打ち合わせで、原稿について話し合っていた。
基本的に自分はライティングまではやらないが、先方が困っていたら手助けすることもある。
文章をチェックするように頼まれたのだが、そのときに彼が発した言葉が非常に不快なものだった。

「〇〇(大手企業)にいるような人じゃなくて、小さい企業にいるようなアホな人にでもわかるような文章かどうかチェックしといて」

・・・え?
いやいやいや、さすがに失礼すぎないか?

とっさに「誰にでもわかりやすい文章ってことですよね」とまあるく言い換えたが、さらに似たようなことを言ってきたので、これは・・・と思い、
「〇〇(大手企業)にもアホな人はいると思いますけどね。大きいところにいるからって、みんながみんなすごいわけじゃないと思いますよ」
と返した。
少し気まずい空気が流れたので、さくっと業務の話の続きをして切り上げた。

決して大手の人を馬鹿にしているわけではない。そういうところに入れたというのはその人の努力あってだと思うし、素直にすごいと思う。
だが、レールに乗っておけば良いという受け身思考の人もたまにいる。
そういうタイプの人は、仕事はこなす。こなすけど、言われたこと以上はやらないという人が多い気がする。
それでも全然いい。大きな会社にいる分には。だってたくさんの人がいるんだもの。それで十分回るのだ。なんならそれが特権ですらある。

その例の社長は、大きな勘違いをしている。
どうやら「(彼の言う)いいところにいる人、いいところを出た人は、彼の予想を上回る働きをしてくれる」と思い込んでいるようなのである。
しかし、残念ながらそれは人による。どちらかというと、性格と経験に寄るところが大きい。
ちらっと話を聞いた感じだと、彼自身が思うような人が採れていないとのこと。そりゃそうかもね。。。

さて、自分はどうしようか。
自己紹介でも書いたように、仕事は人が第一と思っている。
これはもう長年の経験で得た揺るぎない事実…!(少なくとも私にとっては)
出身大学や企業を気にする程度だったら「おじさん世代ならともかく、若者なのに珍しいな」くらいでスルーしていたのだけど、今回のような見下し発言はいただけない。

やっぱり、そういう人についていこう、助けてあげよう、って思えないよね。
今やっていることの区切りがついたら、お取引、考えようかなぁ。

そんなことを思った年始でした。



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