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北風のリュート

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「#創作大賞2024」の応募作品、『北風のリュート』をまとめました。
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記事一覧

【連載小説】「北風のリュート」第1話(#創作大賞2024/#ファンタジー小説部門)

第1話:遠いうねり    そこは世界の蝶番のような場所だった。  東と西の大地の深くえぐれ…

deko
5か月前
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【連載小説】「北風のリュート」第2話

前話 第2話:空を泳ぐもの(1) 【2030年3月25日、G県鏡原市】  ああ、今日も泳いでいるな…

deko
5か月前
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【連載小説】「北風のリュート」第3話

前話 第3話:空を泳ぐもの(2)  海水浴に訪れたK海岸の岬にはアクアパークという水族館…

deko
5か月前
92

【連載小説】「北風のリュート」第4話

前話 第4話:見えないもの 【3月25日、航空自衛隊鏡原基地上空】   今日も曇ってるなあ、…

deko
5か月前
89

【連載小説】「北風のリュート」第5話

前話 第5話:奏でるもの(1) 【4月13日、G県鏡原市】  うーん、やはり曇ってるか。  気…

deko
5か月前
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【連載小説】「北風のリュート」第6話

前話 第6話:奏でるもの(2) 「珍しいね。それ、リュート?」  レイは竜野川の堤に腰かけ…

deko
5か月前
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【連載小説】「北風のリュート」第7話

前話 第7話:奏でるもの(3) 「このリュート、どこで手に入れたの?」流斗が尋ねる。 「代々、母から娘に受け継がれてきたもの、らしいです」 「家宝ってこと?」 「いえ。結婚するときに母が祖母から持たされたそうで。私がお嫁に行くときにあげる、といわれました」 「母系で伝えてるのか。興味深いね。そうとう古いものなのかも」  納戸の片づけをしていた母が「お嫁に行くときにあげるね」と桐の箱を開け、銀に光る楽器を取り出した。「でもねえ、鳴らないのよ」母は弦を一本はじいたが、空気をかす

【連載小説】「北風のリュート」第8話

前話 第8話:奏でるもの(4) 「デブリが長引いて、お待たせしました」  深緑のつなぎ姿の…

deko
5か月前
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【連載小説】「北風のリュート」第9話

前話 第9話:奏でるもの(5)  ふうっと一つ大きく深呼吸し、レイは覚悟を決める。たった一…

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5か月前
78

【連載小説】「北風のリュート」第10話

前話 第10話:奏でるもの(6)  そうだ、と流斗はレイがテーブルに立てかけている楽器ケー…

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5か月前
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【連載小説】「北風のリュート」第11話

前話 第11話:謎の増殖(1) 【4月23日 小羽田医院】  はあ、はぁ、はあ。  小羽田雅史…

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5か月前
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【連載小説】「北風のリュート」第12話

前話 第12話:謎の増殖(2) 【4月23日 小羽田家】  あいかわらずの曇り空に夕陽がにじむ…

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5か月前
73

【連載小説】「北風のリュート」第13話

前話 第13話:謎の増殖(3) 【4月26日】  学会を控え論文やデータの整理に追われ、流斗は…

deko
5か月前
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【連載小説】「北風のリュート」第14話

前話 第14話:糸口(1) 【4月28日 鏡原】  昨日の気象学会でも、鏡原の現況が話題にのぼった。  狭い盆地では明け方に下層雲が広がり、俗にいう「朝曇り」という現象が起こりやすい。山頂から雲海は眺められるが、雲が盆地に蓋をするため放射冷却をさえぎり熱帯夜の原因になる。日が昇ると雲は消え穏やかに晴れる。一方、鏡原では雲がひと月以上居座っている。学会出席者は一様に異常を指摘はするが、地球温暖化の影響で片付けられた。温暖化は根本原因だ。ただし、それだけでは鏡原の特殊性を説明で