Chiharu MORI

フランスのパリ郊外在住、仏日翻訳を生業にしています。思春期の一男一女との3人暮らし。仕…

Chiharu MORI

フランスのパリ郊外在住、仏日翻訳を生業にしています。思春期の一男一女との3人暮らし。仕事やシングルマザーになった経緯、日々の生活についてマイペースで書いています。

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  • 素人がフランスの政治や社会について考える

    ひとりのエンドユーザーとして、ひとりの外国人として、フランスの政治や社会に思うことを綴っています。

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記事一覧

フランスの政治や社会について思うこと その2:年金改革

やっと仕事が落ち着いたので、今フランスで最も熱い話題、年金改革に言及しようと思うのだけれど、ツッコミどころがあまりにも多くてどこから手をつけていいやら… まず年…

Chiharu MORI
1年前
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フランスの政治や社会について思うこと その1:ワールドカップ決勝

今回のワールドカップ カタール大会決勝戦でPKの末フランスが敗れた時、グランドまで降りてきて選手たちを慰めていたマクロン大統領に対して、全国紙に批判的な記事が掲載…

Chiharu MORI
1年前
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フランス生活いろいろ その4 : 高等教育機関への願書提出

(実は4月頃に書いたものです)通常、高校3年生は6月にバカロレアという名の高校卒業資格試験を受け、進学希望者はこれに合格してから高等教育機関へと進む。日本のセンタ…

Chiharu MORI
3年前
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Elles font l’abstraction展@ポンピドゥセンター

Chiharu MORI
3年前
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パリのバンクシー展に行ってきた@パリ

Chiharu MORI
3年前

フランス生活いろいろ その3 : 長男とイスラム教

先日トイレ掃除をしていたら長男がやってきて、「ママ、話があるんだ。ボク、ラマダンをしたい。イスラム教徒になるんだ。」と言った。元来考え方が昭和のおやじ的に古風だ…

Chiharu MORI
3年前

フランス生活いろいろ その2:斜視の治療、不景気、経済政策

おチビの左目は斜視気味で、矯正に通ったのだが改善しなかったため、専門医に診てもらうことにした。そして先日パリ16区の閑静な住宅街を目指して家を出たのだが、約束の時…

Chiharu MORI
3年前

フランス生活いろいろ その1:高校生の進路と夢

経済社会学の授業で職業の話をしたと、先日の昼食時に長男が不意に言い出した。ある女子は目指す職業を収入で決めた、別の男子は音楽が好きだけど、それで食べていくのは無…

Chiharu MORI
3年前
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フランスの政治や社会について思うこと その2:年金改革

フランスの政治や社会について思うこと その2:年金改革

やっと仕事が落ち着いたので、今フランスで最も熱い話題、年金改革に言及しようと思うのだけれど、ツッコミどころがあまりにも多くてどこから手をつけていいやら…
まず年金改革は現在の62歳定年から64歳に引き上げるというのが主軸。これは財政難対策としてマクロン大統領が初当選した2017年から掲げている政策の柱だったが、前任期はイエローベスト運動(富裕税の廃止と燃料税の引き上げで国民の怒りを買ったことによる

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フランスの政治や社会について思うこと その1:ワールドカップ決勝

フランスの政治や社会について思うこと その1:ワールドカップ決勝

今回のワールドカップ カタール大会決勝戦でPKの末フランスが敗れた時、グランドまで降りてきて選手たちを慰めていたマクロン大統領に対して、全国紙に批判的な記事が掲載された。要約すると、国の父のような態度で国民に媚を売っているということらしい。

第一線で活躍するジャーナリストはこの国で本当のエリートだと私は思っている。頭がキレる、ユーモアにあふれるといった素質はもちろん、正義をもって仕事に身を捧げ、

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フランス生活いろいろ その4 : 高等教育機関への願書提出

フランス生活いろいろ その4 : 高等教育機関への願書提出

(実は4月頃に書いたものです)通常、高校3年生は6月にバカロレアという名の高校卒業資格試験を受け、進学希望者はこれに合格してから高等教育機関へと進む。日本のセンター試験のようなものだと言えるが、これが大学入学のためでなく、高校卒業のためにあるというだけの違いだろう。高等教育機関には、選抜型と非選抜型の学部(非選抜型とはバカロレアに合格した者であれば誰でも登録可能という建前のもの)、グランゼコールと

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フランス生活いろいろ その3 : 長男とイスラム教

フランス生活いろいろ その3 : 長男とイスラム教

先日トイレ掃除をしていたら長男がやってきて、「ママ、話があるんだ。ボク、ラマダンをしたい。イスラム教徒になるんだ。」と言った。元来考え方が昭和のおやじ的に古風だったり、数日前から枕元にコーランが置かれていたりと、そうした傾向は見られたのでさほど驚きはしなかった。「あなたがそうしたいなら構わないけれど、一般的なイスラム家庭のようにラマダン中に盛大な夕食を用意することはできないわよ。」と答えておいた。

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フランス生活いろいろ その2:斜視の治療、不景気、経済政策

フランス生活いろいろ その2:斜視の治療、不景気、経済政策

おチビの左目は斜視気味で、矯正に通ったのだが改善しなかったため、専門医に診てもらうことにした。そして先日パリ16区の閑静な住宅街を目指して家を出たのだが、約束の時間よりも30分ぐらい早く着いてしまったので、隣の駅にある観光名所まで歩いてみた。小高い丘になっていて、そこから見下ろすエッフェル塔が圧巻なので、常に観光客で賑わっている。が、もちろんコロナ禍で観光客の姿はなく、所狭しと並ぶカフェやレストラ

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フランス生活いろいろ その1:高校生の進路と夢

フランス生活いろいろ その1:高校生の進路と夢

経済社会学の授業で職業の話をしたと、先日の昼食時に長男が不意に言い出した。ある女子は目指す職業を収入で決めた、別の男子は音楽が好きだけど、それで食べていくのは無理だと言ったらしい。昨今は高校生でも夢を見る余裕がないのだろう。それに対して長男は収入で職業を決めるなんて馬鹿げていると憤慨し、音楽の分野は幅広いから不可能ではないと断言する。「まあ、このコロナ禍でコンサートはできないから、しかたがないんじ

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