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好きな詩 とか(2022年)

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2022年1月の記事一覧

世界中のわたしへ

世界中のわたしへ

わたしだけは

わたしだけは

わたしをあきらめてはいけない

だれが何と言おうと

わたしはわたしを生かす

世界中のわたしに

生きろと言う

この叫びが届くよう

わたしはわたしを

誠実に生きる
 
 

今年もまた福寿草が咲き始めました。

土の上に顔を出して、ピカリと輝く。小さなパラボナアンテナみたいだなぁ。

静かに、でも確実に巡り行く季節。

あと2週間もすれば、始まりの立春です。

塔と穴

きみの粉末で
穴をみがく
言葉にあいた穴
誕生のための

(血が流れている)
頭がでかい!

塔のかげは
殺生したり
救済したりする
よって
ない塔をこそ
建てなけばならない

反復する
罪の
累々によって
比喩を捨てた塔は
生まれるという罪で
穴を迂回する
迂回して
嘔吐だ

時制がゆるまり
穴を指向する水は
勾配をあやまっている
積めよ、罪をこそ
清らかな穴
汁まみれにして
突き抜けるやつは

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切なる肌理

いかなる夜をきりとるか
うたをふらせる精霊は
いつかの処刑を待ち侘びる
過ちばかりが目にとまるのは
月が増えてゆくからなのです
まごころのかたちは
海よりもなお深く 暗く

花のように生きたくて
まなざしをへし折った
朽ちてしまった絵画を
抱き締めている白鳥
祈っているようだ
とり残された食卓に
ひかり射す朝は

ほぐれていく王の神経
紛争は丁寧だった
ぼくの人生はどうだ?
湖をひっくり返すように

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飛び出せ!

飛び出せ!

さあ 飛び出すよ
ラプンツェル

愛しい人の待つ場所へ
広い世界が呼んでいる

あの素晴らしい光景を
ああ 再び観るんだ
同じ時を共に過ごそう

さあ 扉開けるよ
ラプンツェル

塔の中の小さな世界
ここはもう居場所じゃない

胸一杯に息吸い込んで
世界に向かい歌うよ
ステップ踏みながらね

さあ 行こう
いつか また会おうよ

白銀に輝くあの場所で
心を繋ぎ 想い響かせよう

さあ扉を開けて 飛

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愛と光?

愛と光?

愛と光?

いまだ名も成さぬ
あなたのような人から
そんなこと語られてもね

説得力ないんだよ。

それはそうだ

けど、愛と光に
成功は関係ないんだよ

はじめからそれは
ただ、あるものなんだから

べつに
成功してみせなくても
いいんだよ

強いんだぞ
すごいんだぞ

そんな証明は
いらぬことなんだ

名も成さぬぼくにも分かる

ただ、ここにある。
それが愛なんだ

愛を知れば
それだけで

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