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ザ・ハイロウズの過激なタイトル曲。でも歌詞は自由讃歌。仕事が辛かったときの話


十数年前
私の社会人生活の中で一番辛い時期がありました。

つらかったとこを思い出したらすごい長文になってしまいました。。


職場の怖い先輩に、ぎすぎすした人間関係。
毎日通勤中にお腹をくだす日々。
嫌なのに、怖くて辞めるといえない。

気分屋の先輩のその日の天気に振り回される気疲れと、叱られる恐怖。

当時の仕事は企業の受付で、
身だしなみ、
言葉使いなどきっちりしてないといけないことと
その怖い先輩とコンビを組んでいたために、
一挙一動、見た目、すべてその先輩のいいなりだった。

朝、他の人は就業開始前の好きな時間に通勤すればよいけど、
わたしはそのこわい先輩と就業時間の15分前までにロッカー前で待ち合わせする。
そこで頭から足先までじろりとチェックされる。
マニキュアがはがれてたり、化粧が変だったりすると恐ろしい顔できつい一言。

これは、こういう仕事ならしょうがないとはおもう。

ただ
先輩が気分屋で、自分に大きな自信があって、気が強くて怖い人と言うことと、
そういう人にめっぽう弱い当時の私と、
わたしがそういうちゃんとした見た目というのに大きな抵抗があることに気がつかずに就職したことが
大きな不幸だった。

強気の人によい顔しかできない私は
若さも手伝って
言われっぱなしだった。

大人になってから、
本心から呆れてバカ、と職場の人にいわれたのはあのときだけ。


あげく二人きりで二畳半くらいのバックヤードで、毎日先輩の学生時代の日記の朗読まできく昼休み。。
いやと言えない自分も悪いけど、
でもほんとに恐くて、
なんでもイエスマンになっていた。

そんなときに、
子供の時に大好きだったブルーハーツのヒロトとマーシーがやっていたハイロウズを
すがるようにききだした。

ザ・ハイロウズの「即死」は、
怖いタイトルに反して、
生きる意味を
毎朝毎朝考えさせてくれた。

ああしなさいとか こうしなさいとか
もううんざりだよ
ああしなきゃとか こうしなきゃとか
もううんざりだよ
何が正しいか知らない
何が楽しいか知ってる
何が正しいか知らない
何が楽しいか知ってる

ザ・ハイロウズの「即死」より


あー。。
わたしがおもってるのはまさにこれだあ。。

耳は出してなきゃいけない
いつもニコニコしてなきゃいけない
お辞儀は30度、45度、15度を使い分けなきゃいけない、
エクセルはいつもA1セルにもどさなきゃいけない
サヨウデゴザイマスカと共感しなきゃいけない
バカといわれてもきいてなきゃいけない
朝昼晩まで先輩と同じ時間に動かなきゃいけない

もううんざりだよ。

ただしいこといわれてたとしたも、
私は無理だ。。

いま、ぜんぜん楽しくない。


そうして僕らは立ってる
生乾きのパンツをはき
居心地悪そうにしてる

ありもしない普通だとか
ありもしないまともだとか
幻のイメージのまま
ラララ…

まったくだせえよ

ザ・ハイロウズの「即死」より


何百回ときいて、
やっと、辞める勇気がもてました。

べつに、仕事はこれだけじゃない。
私はずっと居心地悪いのに
なんでここに居続けるんだろう。
楽しいとこしたらいいんだ。

その時は、まっすぐ歩くのも辛いし、頭痛はとまらないし、身体はボロボロだった。

最終日、
二人のしごとを管理している上司のおじさんが、出口までみおくってくれた。

制服を上司にわたして、
お世話になりましたと明るく挨拶をしたら、
おじさんが
「ほんとの理由はあの人だろ?気が強いもんね。
キツかっただろう。
よく耐えたね。」

それまで何年も毎朝私達のミーティングを見ていたおじさんが、そんなことを言ったのは其のときがはじめてだった。

わたしは
「なんのことですか?」
と笑ってお辞儀をして、職場とおじさん上司に背中をむけた。

家について
玄関のドアをしめたとたん
号泣してしまった。

上司はちゃんとみてくれてたんだ。
わたしは人並みに耐えてたんだと
おもっていいんだ。

この数年の緊張がどっと肩からおりて
数年ぶりに息がちゃんとできたきがした。


三日後、先輩から朝からメールが来た。

「あなたは、あの引き継ぎの子になにをおしえてたんですか?
ちゃんとお辞儀の角度をつたえましたか?
エクセルのルールもまもれません。
言葉もまったくできません。
ほんとに引き継ぎしたのですか?」

心臓が朝から止まりそうになった。

ちゃんと引き継ぎました。

そう返信すると、
それ以上連絡はこなかったけど、

後日、別の同僚から、引き継いだ子は一週間でやめたときいた。
その子は自分をちゃんともってる人だったし、ちゃんと自分の扱いの悪さを不当とおもえたのだろう。

わたしは
勉強にならなかったとはいわないけど、
もうすこし、早くやめてもよかったと今でもおもう。

社会人としてできることはするべきだけど、
でも、人にはそれぞれ合うこととあわないことがある。
やらなきゃいけないことは、しかたないんだけど、でも、
あわなことをするのは、自分にもまわりにもとても不幸なことだとおもう。
自分に合うことができるのは
とてもラッキーだとおもう。


ハイロウズは名曲が多いけど、
一時期再生回数ダントツのナンバーワンで、
「即死」が一位という
わたしのランキング
曲を知らない人が見たらびびるなあ
なんておもったりもしていた。


今日は仕事で久々になんでやねんな気持ちになり
この曲を聞きたくなりました。


こんな長い文を
最後まで読んでいただきありがとうございました。




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