伝える

他者に優しくなるには
自立していることが必要だ
自分が確立していないと
他者と自分を比べて
嫉妬したり
自分のことで精一杯だと
他者に気を配る余裕がなかったりする

他者への配慮ができる
心の余裕があれば
困っている人を見かけた時
当事者の身になって
問題意識を持つことができる

当事者だけが問題意識を持つような社会では
困っている誰かを助ける心の余裕がなければ
世の中をよくすることはできない
困っている人だけでなく
ひとりひとりが問題意識を持ち
行動することで
わたしたちの社会は
一歩ずつ
変わっていくのだ

日本の経済は
頭打ちなんかじゃない
教育で教えることは
受験や入社テストのための
勉強だけじゃない
「今の社会に通用する」ではなく
「今の社会をよりよく変えていく」ための
コミニュケーションや
他者を思いやり、認める価値観
本当に生きる上で、必要なこと
それを家庭や学校で伝えること
そうして人を育んでいけば
日本にはまだまだたくさんの伸び代がある
他者を認めることは
その人の能力を活かすことであり
自分も活かされることであり
そうやって、足りないところを補い合い
伸ばしていくことなのだから

義務教育は社会の厳しさと切り離され
ぬるま湯に見えるかもしれない
けれど伝えるべきは
社会をよりよく変えていく術なのだ
子どもたちだって、思春期をむかえれば
好きでぬるま湯に浸かっているのではない
やるべきことを見つけられた子はいい
だけどそうでない子どもたちは
どこを見渡しても風景の見えない牢獄の中で
生殺しのような思いを抱いているのだ

伝えるということは難しい
大人たちが自立していないと
この社会での自分の役割を
与えられなくとも
自ら見出せていないと
子どもたちに伝えることはできない

だから、毎日与えられた仕事をするだけの
生き方ではいけないのだ
自分の頭で考え、行動し
何度失敗をしても
その経験から立ち上がり
学びに変えること
そうすることで人は判断力と思考力を鍛え
人として自立することができるのだ

そしてそれを
子どもたちに伝えることができるのだ

2023.11.17

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?