見出し画像

7・13就職座談会inミズサー 全編書き起こし

本記事は、去る2023年7月13日に開催された中央大学だめライフ愛好会主催の就職座談会(於 バー「ミズサー」)の全編書き起こしである。総勢31名、約2時間半に及ぶ座談会の模様をお届けしたい。名前の表記が不明な方は全てカタカナ表記とする。


自己紹介


遥ん:
一般人で、高卒で、26歳で、生活保護を受給して今は生きてます。よろしくお願いします。名前は遥んです。

ミシマ:今上智大学の修士1年やってますミシマと申します。こちらの店でたまに働いていますよろしくお願いします。

中央大学スローライフ研究会:中央大学に通ってる学生です。よろしくお願いします。

イワニシ:京都大学の修士課程で科学哲学の研究をしてます大学8年目のイワニシと申します。よろしくお願いします。

コワセ:國學院大學に通っている、だめライフではないんですけど、自閉主義同好会ってのを一人でやってて、一昨年には感傷マゾ同好会ってのをやってましたね。コワセって言います。よろしくお願いします。

内科医の端くれ:Twitterで内科医の端くれって名前でやってます。今は某大学の大学院で、健康至上主義とか全体主義とかを研究してます。

タカイ:産業技術大学院大学のタカイと申します。鮫洲のAIITっていうほうがわかりやすいかな。そこでデザインとかやっています。よろしくお願いします。

日本医科大学路上観察学研究会:日本医科大学の路上観察学研究会ってのをやってるナガセと申します。今日一日よろしくお願いします。

成城大学だめライフ愛好会:成城大学のだめライフの代表を勝手にやってますムラカミと言います。お願いします。

サタニスト:Twitterではサタニストって名前で活動してます。よろしくお願いします。

中央大学だめライフ金曜会:中大文学部1年のだめライフ金曜会って名前でやらしていただいてます。某大学の教育学部の学部長さんと一緒に教育思想史学会っていうのに連続で出てて、今年は大学の公共性ってのをテーマに、中高特殊なところにいたんで、学校はもっと開かれてあるべきだよねってことで、だめライフの考えに賛同して入りました、よろしくお願いします。

大阪大学だめライフ愛好会:大阪大学だめライフ愛好会というアカウントを一応作っています。……活動していません。近日活動予定です。よろしくお願いします。

和光大学だめライフ愛好会:和光大学だめライフ愛好会、だめ物語って名前で活動してる者です。中大さんに導かれて、だめライフのビラとか貼ったりとか、そういうことを学校のなかでやってます。

多摩美術大学だめライフ愛好会:多摩美のだめライフを名乗らせてもらってるフクダと申します。あまり活動できていないので、ここらでエネルギーをもらおうと思ってきましたよろしくお願いします。

HOU:HOUでホウって呼んでください。27歳の、中央大学はもう卒業しちゃってるんですけど、いろいろ知りたいなと思ってきましたよろしくお願いします。

視線:青山学院大学で、視線ってTwitter名でやってます。よろしくお願いします。

東京大学だめライフ愛好会:東京大学だめライフ愛好会の主宰です。今は畑を作って、野菜を育てたりザリガニを釣ったり堆肥にしたりしてますよろしくお願いします。

いか:いかと言います。はじめまして。カミイカナイトっていうのを神長さんとやってたりとかポスト資本主義研究部とか、ぬけ組とかをやっていて。大学は日芸で、89年入学で、2浪1留、就職したことがない。家のそばでバイトしながらずっと過ごしてたんですけど、最近は学童保育と障害者介助の仕事をしていますよろしくお願いします。

イミノ:中央大学理工学部のTwitterではイミノって名前でやってるんですけど、そういう者です。政治的なものに関心があるので来ましたよろしくお願いします。

ハラシマ:どうも今日は神長さんに誘われてきました。僕はだめライフ愛好会が続々と出来上がっているのをTwitterで見て、非常に喜ばしい傾向だなと思って。僕は96年早稲田大学第二文学部入学で、子供が3人います。就職歴は、実はあって、今は石の上にも三年の社会人3年目を悶々と過ごしています。多分みなさんの親くらいの歳です。ハラシマと言います、よろしくお願いします。

オブザーバーK:ニートです。2015年早稲田大学社会科学部入学で、1年留年して、2020年の3月に卒業しました。そのあと1年ニート、9カ月労働者、1年半ニートの現在です。前回の対談noteのオブザーバーKってのは僕です。よろしくお願いします。

H:中央大学法学部の4年のHです。僕は、中央大学のだめライフが去年の10月か11月に結成されたと思うんですけど、僕が初めてのメンバーで、ちょっと自慢なんですけど。そこで会って意気投合して始まったのかなって感じで。でも僕はあんまり活動に参加してなくて、なんか、頑張ってるなって思ってたら、こんなに集めちゃってきて僕はびっくりしてるんですけど、みんなとおしゃべりできればと思います。よろしくお願いします。

ナカガワ:明大のインセルのナカガワです。Twitterでは埼玉県民って名前でやってます。あと女性紹介してください。院生だしインセルです。

茂木:ここのオーナーというか、店主の茂木と申します。上智大学を2年前に出てから就職せずになんやかんや角ハイを作ったりしてます。今日たぶんほとんどの人が初めていらしていただいていると思うんですけど、こんな感じで人がゆるくしてる場所なので気が向いたら来てください。

法大生:法政大学文学部哲学科4年の者です。4年生なので就活をしているわけですけど、ちょっと一回休憩中なので、向き合いながらも考えていきたいと思って来ましたよろしくお願いします。

神長:どうもはじめまして、だめ連の神長です。Twitterで最初中央大学で、そのあといろんな大学ですごい増えて、なんか面白いなーって思って。Twitter上ではよく見てるんです。今日実際にお会いするのは初めてで、嬉しいって言うか楽しみです。よろしくお願いします。

学習院大学だめライフ愛好会:学習院のだめライフをやってます。よろしくお願いします。だめライフ音頭をつくりました。

中央大学だめライフ愛好会:では最後に、主催の私が自己紹介します。中央大学だめライフ愛好会の主宰です。というか個人サークルなんで僕が主宰かつメンバーみたいな感じなんですけど。だめライフは、みなさんご存知だと思いますけど、「だめがだめでいられる場所」ですか。なんかそんなよくわからんキャッチコピーをつけているわけなんですけど、僕これちょっとダサいなと個人的に思ってて、でも意外とウケてるんですけど。最近の活動としては、葉桜を見る会って言って、全然桜の木見てないんですけど、花見の交流会やったりとか、あとフリーマーケットやったりとか、昨日もまさにやったんですけど。あと闇鍋をやったりとか。まぁ要するに大学で好き勝手なことをやろうってコンセプトでやっているわけです。今日はよろしくお願いします。

就職座談会、開始!


中大だめライフ:
就職座談会を今から始めていきたいと思います。割り込みはナシってルールで発言していただければと思います。よろしくお願いします。

会場、拍手

中大だめライフ:就職座談会って言ってますけど、実際は就職カッコ、マジでしたくないけどどうすればいいか考えるっていう、そういうアレがついてるんですよね。だからどうすれば就職しないで生きていけるのかってことを考えていきたいわけですけど、誰か口火を切ってくださる方はいらっしゃるかしら。

ナカガワ:就職しないで生きていく方法って、親のスネ齧るか生活保護か起業しかないと思うけどどうしたらいいと思いますか。

オブザーバーK:今日これで終わっちゃった。

遥ん:生活保護ですけど私。自由に使えるお金7万円くらいですよ。それで生活できるんだったら、貧困状態に自分からして、実家とも仲悪いですってケースワーカーの人に言って、資産も全部ナシにして申請しに行けば夢は叶えられます。

会場、爆笑

中大だめライフ:支給される額が7万円?

遥ん:稼いだら引かれちゃうんで、制限されてるんです。なんもするなっていう。1万5千円まではもらっていいんですけど、3万稼いだら1万5千円引かれるんです。

いか:家賃とは別?

遥ん:家賃は5万円以内の物件じゃないといけないみたいな……。

コワセ:その生活って何年くらい今……。

遥ん:まだ3カ月目です。

ナカガワ:就職するにしても、もうちょっといいほうの就職口を探すとか、そういうやり方もあると思うんですけど、だめライフ研究会さん的にはおすすめの就職先とか想定してたりしてますか。中小の出版社とかありますよね。

神長:(ハラシマさんの方を向いて)こちら中小の出版社。

中大だめライフ:どうですか?

ハラシマ:中小の出版社ってマトモだとかって言われ……まぁこういうライフスタイルの人達からすると、割と自由度が高いって言われるかもしれないけど、会社は会社なんで……。なんでしょうね、人の顔が全部見えるっていうのは自分達で起業すれば別かもしれないけど、所詮は知らない人と働くし、まぁそこで一生懸命やりたい人もいれば適当にやりたいっていう人もいればみたいな。結構、人と自分を比べてしまうとかですね、そういうことはあるんで、一概に業種ではくくれないかなっていう。良いところはあるかもしれないけど。

コワセ:自分は就職もしたくないけど、なるべくならバイトもしなくない。現実的にはバイトで食いつないでいくみたいな方向になっちゃうのかなっていう。あるいはさっき言った起業じゃないし生活保護でもないってなるとヒモとかになるしかないのかなって。

イミノ:まぁでも自分でなにか作って細々と売って生きていくってことはできるかもしれないですけど、それで生活の足しになるお金が得られるかっていうとまた別の問題ですよね。

遥ん:クリエイターになりたいってやっぱ思っちゃうんですよ。就職したくないって思ってる人たぶんクリエイターになりたいって思ってる系の人が多いような気がします。

ナカガワ:僕もラノベ作家になりたいって思って。

遥ん:その問題を解決したいですね。需要がないのに人前に出て表現したいみたいな。

ナカガワ:アフィリエイトブログで稼げば……。

遥ん:うさんくさい……。

ナカガワ:まぁ倫理を越境すれば人間ってのはカネ稼げるもんなので、俺〇〇〇〇速報とかは〇ま〇稿とかの管理人になりましょう。

東大だめライフ:カスの発想すぎて……。

タカイ:これだけ人数がいて、いろんなアイデアがあるなら、みんなで回しながらネットでカンパを回しながら、徐々に自分達でオーガナイゼーションというか組織作るみたいな感じでもいいのかなって思いますけど。

和光だめライフ:ニコニコ動画とかで生放送やってる配信者って自分の生活を生中継してそれを見てもらうことで投げ銭で生活してるって人たちで、それは極端な例だと思うんですけど、一定数いてもいいと思うんですよね。

コワセ:投げ銭もカンパもそうなんですけど、カネを稼ぐんじゃなくてもらっていきたいですよね。

ナカガワ:あのー、出家とかどうですか?

会場、爆笑

ナカガワ:いや割とこれ建設的な提案として言ってて、正直ほんとにお金に頓着なくて、且つ安定的な生活を求めたいっていうなら露悪とかではなくて出家とかアリ。なにかの宗教的な団体に帰依して生きる指針も、生存に必要なお金も得るっていうのはアリだなと思います。

イミノ:そういうものがこういうライフスタイルと親和的なのかっていうのは別の話かもしれないですけど。

タカイ:でも、宗教法人化っていうのは結構アリなんじゃないかって。

遥ん:オウム真理教みたいな流れに……。

ナカガワ:社会的離脱を志向してる時点でオウム真理教的な方向になるのは避けられない。ここにいる人たちは共産主義的なこと言ってるわけであって、一般人からみたらオウム真理教的ですよ。

東大だめライフ:アナキストですよ。

シェアハウス

東大だめライフ:今の時代にコミューンを作ろうとすると、失敗したシェアハウスになるのがオチだなと。それはしっかり考えていかないと。

中大だめライフ:失敗したシェアハウスっていうとどういう感じなんですか。

東大だめライフ:住人同士……公共スペースが存在するじゃないですかシェアハウスって。公共スペースの管理を最終的に誰もやらなくなって、ゴミが溢れたり家賃を滞納する人が出てきたり、性的な問題が発生したり、諸々の……個と公の境界が曖昧になることによってさまざまな問題が引き起こされる……。

遥ん:社会と接続してないとだめだと思います。

東大だめライフ:社会と接続してないとだめというか、開かれている必要があって、外の命令をある程度受け入れないとそういった問題が発生し得るというのはあるでしょうね。

HOU:シェアハウスで子育てはできるんですか。

東大だめライフ:山奥ニートの……私は観てないんでよくわかんないんですけど。

和光だめライフ:山奥ニートって一回揉めてグループが解散してたんですよ。

イミノ:セックスして子供が生まれてそれからどうなったのか……。

いか:沈没ハウスはね、元々。

神長:子育てやってましたよ、昔の話だけど。東中野で沈没ハウスってやってて、シングルマザーの人が3人と、それぞれ子供がいて、共同保育みたいな感じで、俺はそこ住んでなかったんだけど、子守りに通ってて、他にも何人か住んでる人がいて。何年やってたのかなぁ忘れちゃったけど。だからそれで一応子供育てて、楽しくやってましたよ。

遥ん:一軒家ですか。

神長:独特の作りの良い物件があって。一昨年くらいまでねシェアハウスやってて。

いか:20年以上。

神長:子供がいてシングルマザーの人がやってたのが10年くらいなのかな、そのあとはそういう人たちは抜けちゃったんだけど。俺なんかが子供と遊んでるあいだシングルマザーの人は自分のやりたいことやったりとかね。

職業革命家の生活


スローライフ:
革マルとか中核ってどういう生活してるんですかね。

中大だめライフ:なんでいきなり(笑)。

スローライフ:職業革命家の人ってたぶん仕事してないから……。

ナカガワ:職業革命家って一般的に指導者がめっちゃ実家が太い場合が多くて、スガ秀実って誰かわかります? スガ秀実の実家ってすごい太くて。

東大だめライフ:職業革命家の話をチラッと聞いたことがあるんですが、某党派の……専従の活動家とか、当直って形で、本社の警備をやって一日過ごすらしくて、ほんとに暇って聞きました。

HOU:どうやったら専従の活動家になれるのかなってところも大事ですよね。

東大だめライフ:専従の活動家になるのは、学生組織から入って云々っていうプロセスがあって結構めんどくさいです。

コワセ:うち、國學院は革マルがあるんですけど、革マル系のダミーサークルがいっぱいあって、そこに入って、大学4年間の間に革マル系自治会と一緒にいろいろ活動とかして、そのままシフトしていくみたいなのが一般的なオルグの仕方……。國學院だとそうなんじゃないかって。

和光だめライフ:逆に気になってるんですけど、学生時代党派でバリバリ活動してたのにやっぱ社会に出て全然違うことに転身する人って大学の学生運動だといるんですかね。

茂木:そっちが8、9割だと思いますよ。……結局セクトなり労組なりで専従をするといっても、実際にやることの大半は事務作業なわけですから、やってる作業内容という観点だけで見るなら単に給料の低いサラリーマンとそこまで変わらないっていう風にも言えちゃいますし。 あと、いわゆる「専従」と言われるような活動家の給料って基本的には少ないと言いますし、専従活動家といいつつバイトしてる人だっている世界らしいので…。サブカル系のちっちゃい企業とかと一緒で理念とかやりがいみたいなもので頑張れる分、給料はどうしても低い。上意下達の組織の一員として活動するわけで、基本的にはやることは事務的な事が多いわけですから、やっぱり活動内容に共感してないと。それが普通に就職して正社員で働くことと比べて、労働内容・待遇という側面で楽チンかというと…むしろ大変なくらいなんじゃないでしょうか……。

雫パパ「人と違う生き方はそれなりにしんどいぞ」


学習院だめライフ:
さっきからお話聞いてると、教会に入るとか一番の例だと思うんですけど、働かないで暮らす方がよっぽどちゃんとしてないと無理じゃないですか。シェアハウスするんだって、個と公共が曖昧になるからこそ自立をちゃんとしないといけないし、片づけないといけないし、社会との接点を作んないといけないわけですよね。資本主義にある種そういう管理を委託すればそれがうまく回るわけですけど、それが嫌だ……それは分かるんですよ僕もそうですし。でも、めっちゃちゃんとしないと無理、働かないのは無理なんじゃないかなって。

ナカガワ:これはいろんな人がすごい言ってるんですけど、サブカルで喰ってく人ほどコミュ力がめちゃくちゃ高くて、Vチューバ―もコミュ力高くて時間も守れて、僕みたいな人間じゃない人の方が覇権を握れたりするんですよ。結局サブカル的な無茶ぶり要求、この時期までにこの企画出してねみたいなのに応えられるっていうのは、間違いなく実は非健常者が集まりやすい領域ってものに求められる健常者スキルで、結局就活するかどうかは別として、健常者スキルっていうのはどこ行っても求められるんじゃないか。

東大だめライフ:結論になってきた(笑)。

会場、笑い

和光だめライフ:世の中から離れていくにつれて逆に社会で求められるスキルが、たとえば不良とかってすごい規律が厳しかったりするじゃないですか。社会から逸脱していくほど個人としては社会化していくんじゃないかなって。

遥ん:私もイラストレーターやってるんですよ。ワンちゃんの似顔絵をTwitterとかインスタで。犬ママみたいな人がいるんですけど、そういう人から書いてくださいって1件3000円とかでやってて、それも毎月1万いけたらいいくらいな感じなんで、これで生活は無理だなと思って諦めて生活保護申請行きました。

阪大だめライフ:高校の進路選択の時に、医師免許が高学歴の生活保護みたいなのをネットで見て、週2くらいで働いてアルバイトで生活できるんだって。そういう情報を聞いてて、結構自由に動けるみたいな話を聞いてたんで、自由に生きたいんだったらそういうのもアリなのかなと。本当かどうかわからないんですけど。

イミノ:結局そういうのって社会性がない人は特殊な技能がないと働かないで生きていくことは難しいみたいな、そういう結論に至っているような気がします。

内科医:今の日本だと医師免許あると週2で普通のバイトして年収1000万くらいになります。時給1万とかもらえるので。

会場、湧く

遥ん:週2日くらいなら働いていいんですよ私も。介護でもなんでも。

疎外されない労働


いか:
今介護でもって言ってたけど、私たちの周りでは介護の仕事をやっている人が多くて、相当介護で暮らしていて。たとえば私は今、月1夜勤で介護の仕事してるけど、月1行くと2万円くらい、週1やってたら8万円。アリだと思うんだよね。

神長:障害者の介助、重度の身体障害者の介助なんだけど、さっき職業革命家とか話あったけど、介助労働自体が結構社会運動なんですよね。介助ってのは重度身体障害者が70年代くらいに自立運動ってのがあって、それまではずっと親元にいてね、お母さん死んじゃったら自分もどうなるんだとか、施設に入れられちゃったりとか、そういうのがあったんだけど、施設に入ってた人が、闘争してそっから出て、地域でアパート借りて自立生活をするように。最初はもう生活保護も出なかったし、介助料ってのも存在しなかったんですけど、都庁前に座り込みとかね。24時間座り込みとかやったりして。文字通り命がけで。

いか:何か月も座り込みとかねぇ。

神長:いろんな障害者が運動して、介助料ってのを獲得してきたと。重度障害者の人が地域で当たり前に暮らすっていうのの手助けっていうのがね、それ自体が運動。

遥ん:でも安くないですか福祉系の給料って。

神長:職種と場所にもよるんだけど、そんなにめちゃ安くもないとは思うんだけどね。

いか:学童保育が時給1100円とか1200円、介助の仕事が1800円1900円。もちろん責任があったりとかね。学童もそうで、それで1100円とか1200円。どっちもやりがいがあるんだけど、介助おすすめします。良い職場はいっぱいあるね自分達で作ってる職場とかもあって、学生の時から運動をやってて、それこそ中央大のね。

神長:ゲリラ祭やってたって人も。

いか:自分達で会社作ってやってたりとか、そういうグループ結構あったりするから、運動体に近いようなところで、地域のところで交渉して、もっと介助料出せよとか、言いながらやってるところもあるし、そうじゃなくても、誰かのためにはなったりするから、やりがいはあると思うから、そういう働き方は全然できるから。週5は無理って、私も週3・5で暮らしてるんだけど、週5は無理?

遥ん:週5は無理!

神長:あんまり資本主義的じゃない仕事。内容が良い仕事の方が、同じ働かなきゃいけないにしてもね、そういうところのほうがいいんじゃないの。儲け主義じゃないからさ。儲け主義の会社だとこき使われるじゃないですか。そういう感じじゃないしね。やってて、資本主義的でない良い仕事ですけどね。素人の乱の松本くんとかリサイクルショップ、あれだって、物をバンバン捨てないで再利用してとかね。良い仕事はね、やってても気持ちがいい。

成城だめライフ:共同保育みたいな話を聞いてて思ったのが、地元の体育館ちょっと借りて、子供相手にそれっぽい何かを教える。なんちゃって太極拳とかなんちゃって合気道とかやって。そういうのをやるっていうのは、ひとつ面白いやり方なのかなと。

いか:塾みたいにね、寺子屋やってる友達もいて。

東大だめライフ:熊野寮とかはやってるじゃないですか。KUMAN塾。

タカイ:なんちゃってワークショップっていうのはアリはアリ。

コワセ:私塾みたいなのっていいような……それこそ学生運動くずれの人とか就職できないから塾やるみたいなの多かったような。そういう形で教えられるものがあるんだったらそれでっていうのも。

だめ金:それならうち、結構いい活動やってて、告知になっちゃうんですけど、うちの母校の高校は、生徒がめちゃくちゃ主体性を発現してる場所で、芸術祭っていう活動、体育祭とか文化祭に並ぶ行事にしようってやってるんですよ。国からお金貰って活動してて。なにかプレゼンをしたり、生徒でも大学生でも大人でも誰でもいいんですけど、プレゼンして呼びたい人を呼んで、講演してもらったりとかワークショップ開いてもらったりみたいなのもあって、写真家だとかアーティストだとか、芸術って銘打ってますけど、なにを芸術とするかっていうのも、個人の判断に任せられるので、これを芸術だって言えば。プレゼンターをやってくれる人を募集してて、毎年3月やってるんですけど、謝礼が出るんで、プレゼン大会っていうのをこの前やって、それで票を多く集めた人が、実際にその人にオファーかけて呼んで講演してもらったりするっていうので。こっちとしては人がそんなに来ないものだから、来て欲しいわけなんですよ。こっちとしてはお金はいくらでも支払うから。謝礼がちゃんと出るんで、もし、興味があったりとか講演したいとかあったら言って下さればお繋ぎするんで。

学習院だめライフ:なんちゃって指導員って話だと、私地域の学校の放課後の生徒見るやつとか、ピアノをちょっと教えたりとか、そういうものをやってるんですけど、めっちゃ安いっていうのがあって、とくに部活動の指導員だと1年やって1万とかなんですよ。謝礼じゃなくてボランティアみたいな状態になってて。教員がブラックみたいな話があるんですけど、指導で来てくれる野球の先生とかも同じように、ほぼ無償な状態になってるので、そこに対抗するようなアドバがある私塾みたいなものって結構難しいような気がするなって現状見てて思います。

コワセ:指導するとか子供に何か教えるみたいになると、それこそさっき出た健常者スキルみたいなものがやっぱり求められてくる気がします。

変な稼ぎ方入門


遥ん:コアな信者集めてマルチ商法の教祖みたいな、結構怪しいのありますよね私塾っぽいのは。

和光だめライフ:むちゃくちゃゲスいんですけど、情報商材みたいなの売って、それで月何万ってお小遣いを頑張ったらみんなできると思うんですけど。

東大だめライフ:プライドを完全に捨てたら……。

だめ金:メルカリでワッシャーを1個3万円とかで売って……。

イミノ:ありました! ワッシャーとかコンデンサーみたいな1個3円みたいなものを電磁波対策とか……。

だめ金:5Gだとか書いて。

タカイ:それは詐欺。

成城だめライフ:なにか売りつけるみたいなのってのは、それはなんというか、僕らみたいなだめな人達にとって、共食いみたいな感じに……。

会場、笑い

東海大学だめライフ愛好会、来店!

東海大学だめライフ愛好会:東海大学だめライフ愛好会の主宰です。お願いします。

東大だめライフ:東大のだめライフのディスコードで銭ゲバっていうチャンネルを作ってるんですけど、大学内に生えてるイチョウの苗木とかをメルカリで売ってお金にしたりとかそういういろいろな提案をしてはいます。そういう感じのまだ倫理的……心が痛まないものを、稼ぎ方とかは考えてます。

だめ金:ちょっと前に流行った、塊根植物、全体的に一株ちっちゃくても800円とか1000円で売れて、メルカリでよく見ると一株ずつ家で育てた塊根植物売ってるヤツがいるんですよ。今だと、グラキリスとかいう植物があるので、あれがめちゃくちゃ高く売れてて、子株の状態で安く大量に仕入れて一年くらい育てると結構な大きさになるんですけど、そうすると値段が10倍20倍ぐらいになって、1株2万とか3万とかで売れるんですよ。水やりさえ怠らなければあいつら勝手に育ってくんで、植物売ればめちゃめちゃいいと思います。

ハラシマ:だめだからね、水もあげられない(笑)。あげたかどうか忘れちゃったり(笑)。

寝そべり主義者宣言


学習院だめライフ:
働かなくてもカネを稼ぎたいってのは、自己疎外をしないように、でもお金作りたいってことだと僕は理解してるんですけど、そう考えると介護とか素朴にやりがいみたいな話になってくる。でもそれはそれで自分の頑張りを安く買い叩かれる疎外なわけじゃないですか。そう考えると別に真っ当なことをやって稼ぐみたいなものの中にも自己疎外をしないで稼げる方法があるんじゃないかと思うんですけどそこらへんみなさんどうですか。銭ゲバみたいなことをやっても多分、年老いた時に詰むっていうのがあると思うんで、そういうのを考えておかないとなって。

視線:単純に僕、自己疎外云々以前に、気力が湧かないというか。

遥ん:それうつ病じゃないですか。

会場、爆笑

視線:かもしれない。

遥ん:精神科行った方がいいですよ。

視線:いろんな話聞いてて確かにって思うところがある反面、ちゃんとやりがいがあれば動けるんだみたいな、単純に動けないなーって。

遥ん:ほんとに私としては理想は働きたくてしょうがないみたいになりたいんですよ。

中大だめライフ:モーレツライフ?

会場、笑い

遥ん:天職見つけたいだけなんですよ。

HOU:今回の議題って、就職したくないのか働きたくないのかどっちなのかなってちょっとわかんなくて……。

遥ん:今の日本の社会では就職したくない。

イミノ:本質的には搾取されたくないというか……。

中大だめライフ:あとあれですよね、遅刻したいっていう。遅刻したい休みたいみたいな。たとえば僕、雨降ってる日って絶対外出たくなくて……絶対とは言わないけど極力出たくなくて、今なんかは学生だからできるわけですけどね。で、最近暑いじゃないですか。昨日フリマやったんですけど、それももう暑くて行くのめんどくせーなって思って1時間くらい遅れたんですけど、そういうのが許されるっていうのが疎外以上に大事だと思うんですよね。

HOU:お客様至上主義がいけないってことですよね。

中大だめライフ:もっと緩くていいんじゃないのっていう。

成城だめライフ:一番いいのラーメン屋ですよ。おい携帯いじってんなら出てけよみたいな。こっち側が強いじゃないですか。ちょっとでも冷房が冷たいって言ったババアには帰ってくれみたいな。俺すごい嫌いなんですけど。

中大だめライフ:王様になれって?

成城だめライフ:そうですね、お店の中で一番偉いのは俺だぜって。吉〇屋のおっさんみたいな。

中大だめライフ:別に偉ぶりたいわけじゃなくて、人からどうこう言われたくないってだけだから。

タカイ:主導権は自分にあるってしないと、向こうがガツガツガツガツ言ってくるっていうのにいちいち合わせてたら身も心も持たない。

成城だめライフ:偉ぶる必要ないけどイニシアティブはとる……。

中大だめライフ:自営業ですよね。

コワセ:今気力がないって話があったけど、僕もさっき言った通りもらいたいんですカネを。もらって生活したい。

遥ん:もらったお金は何に使いたいんですか。

コワセ:生活できればそれでいい。本買えれば。

神長:気力がない場合は、気力がある場合もそうだけど、なるべく消費を抑えるっていうかね、カネを使わないってのがいいでしょうね。気力なきゃカネ使う気力もあんま湧かない。カネ使うとその分働かなきゃいけなくなる。

イミノ:寝そべり主義ってやつですね。

東大だめライフ:あとその辺に生えてる草で食べられるものを覚えておくと結構……。

イミノ:お腹膨れなくないですか。

東大だめライフ:ものによりますね。

イミノ:ノビルとかおいしいけど食べたところでそんな……。

東大だめライフ:菊芋とか結構密集して埋まってるところを、そういうのを集めて……。だめライフ畑のところにまだ菊芋が大量に埋まってるので食べたい人は来てください。

視線:意外とプチブルみたいなメンタリティなんで、そういう発想がなかった……。普通にすき家とか行ってた。

会場、笑い

せどり、露天商


いか:
昔せどりっていう、ブックオフとかで100円で買った本を2000円で売るとか、甘い夢を見て「自由だ!儲かるぞ」って思ったら、すごいマメに料金設定したりとか、発送したりとか、これAmazonに搾取されてるなって。しばらくやったけどねそこそこ何万か儲かるけどほんとにマメにやんなきゃいけないから。

中大だめライフ:僕も拾った本をメルカリで売ってるんですよね。発送する本今ここにあるんですけど、あとでセブンイレブンでやるんですけど、めんどくさい。

東大だめライフ:コンバースの海外版のやつを買ってきて、日本だと商権の都合で売れないじゃないですか。そういうのをヤフオクとかで流して売ろう売ろうと思ってるんですけど、仕入れてから2ヵ月3ヵ月経つんですけど、出品する写真を撮る気にもならなくて……。

中大だめライフ:手数料取られたりとかあるじゃないですか。だからフリマやってるんですよね。フリマだと全部自分に入ってくるんで。

神長:交流もあるしね。

だめ金:秋葉とか行くと、未だに中国人の露天商とかいるじゃないですか。一個いくらだよみたいなこと言って、めちゃくちゃ安く売ってるじゃないですか。あれ拾ってきたものでやれば……。

遥ん:注意されないですか?

だめ金:ないっすよ。客引きとかしてなければ。

遥ん:秋葉原が?

だめ金:秋葉原で。未だにそういう文化があって、結構話してみると気さくな店主が多くて、楽しいですよ。

中大だめライフ:新宿かなんかで露店やるとそこをシマにしてるヤクザかなんかに、言われるとかって、松本哉さんの本に書いてあったんですけど。でも露天商とかいいですよね。僕もやりたいなって思ってるんですけど。

いか:こういうお店は? 儲かってるのかな。儲かる?

茂木:自分がギリ食えるくらい。儲かりはしないけど喰えはする。

遥ん:家賃いくらか聞いていいですか。

茂木:××万円です。

会場、湧く

茂木:でも、相場の半分くらいですここ。60件くらい内見したんで。安いとこ探すために。

東大だめライフ:でもほんとに、働かずに生きるっていうのは真っ当さが求められる自律性だったりだとか。資本主義社会によって自律的に生きるという牙を抜かれたからこそ、資本主義社会の外に行くときに自律性がなくて困るみたいな話が出て来るんじゃないですかね。

遥ん:でも私思うんですけど、東大生だったらあえてだめみたいな見られ方されるから人生この先困ることないと思うんですよ。東大というブランド。

東大だめライフ:いや困るんじゃないですかね……。

遥ん:いやないと思います私は。ないないない。死ぬまでない。あなたは大丈夫です。東大だったら高学歴だから、何言っても「あぁこの人東大だから逆にこういうこと言ってるんだ」みたいな。

イミノ:他の大学中退でもブランドつかないけど東大中退の有名人ならいっぱいいるみたいな。

東大だめライフ:ホリエモンとか。

会場、笑い

遥ん:それいいなって思います。受験勉強した結果、ですよね。

東大だめライフ:所詮東大までの人になるだけで、それはあんま意味がなくないですか。

HOU:東大医学部卒業のルシファーって人が、自分のよくわかんないゴミみたいなものをメルカリとかで売って……。ああいう生き方もあるんだな。

東大だめライフ:ルシファーもnote売って生きてますから……。

遥ん:東大生が言うことだから価値が高いってなるんですよブログとか書いても。

イミノ:権威主義者が多いから。

東大だめライフ:でもnoteで500円で記事1本買えるようにしてあるんですが誰も買ってくれない。権威なんてなんもないですよ。2本の記事を500円に設定してあって1本は200円にしてあるんですけど、まだ誰も買ってくれてないのでカンパのつもりで買ってください。

遥ん:顔出して東大生って言えば一気にフォロワー増えますよ。

中大だめライフ:フリマフリマ!

東大だめライフ:フリマは考えてます。

たくましい外国人の生き方


オブザーバーK:
具体的な話はなんでもないんですけど、先ほど秋葉原で、中国人が露天商って話があったんですけど、これからどんどん移民が来ると思うんですよ。移民社会に絶対なると思うんですよ。だから移民の知恵があると思うんですよ。そういう露天商とか。そういう移民の人と、これもう政治運動になるんですけど、協力してコミュニティを作っていくというか、日本の完成された資本主義社会とは別の繋がりを作って、新しい解決策というか方策を考えていくというのもある意味……。これからの社会の展望も考えて。

成城だめライフ:さっき言ったなんちゃって寺子屋みたいなものを移民の人に……。

オブザーバーK:日本語教えてあげるとか、小学校で日本語できなくてついていけないって子供達もいっぱいいて、大学にも行けないような人がいっぱいいるわけですよ。だからそういう人たちを手助けして、彼らを新しく日本人にしていくというか、そういう手助けをしていくことで社会貢献になるというね。みたいなことができたらすごい僕はやりがいを感じるんですけどね。

学習院だめライフ:日本の資本主義の中だと、1つのルールで競い合ってどっちが勝つかみたいなことをやるから、新しいことをやったとしてももっと効率よく真似する人が出てきてそれで稼げなくなって、また強いヤツが出てきてみたいな感じで競争するから僅差でめっちゃモーレツに働いて僅差儲かるみたいな状態になるからシャカリキに働かないといけないってことになってるわけじゃないですか。でも別のルールを持ってくるって話ですよね移民とか。

オブザーバーK:そうです。

東大だめライフ:1つの価値基準だと競争によってすぐ市場が飽和してしまうので。

オブザーバーK:既に飽和してるから新しい競争を入れるというか。

神長:移民の人って言ったら、前にコロナの時に多摩川沿いに適当にキャンプ旅ってやってて、釣りしたり野草摘んだりして2泊3日で過ごすっていうのをやってた時に、中国の人たちがでっかい釣り竿をいっぱい立てて、本格的に。たくましいんだよね。

いか:学童保育のところでも地元の日本語が話せない外国人の子供達の学習支援をやってて、やっぱり、商売じゃないんだよね。ボランティアで、カネを稼ぐとなると中々ね、難しいと思うよはっきり言って。カネ稼ぐじゃない面白いアクションを考えつつ、がいいんじゃないかな。そういう新しい市場とかなんとかってよりも、カネが好きじゃないって人たちだと思うから……好き?

オブザーバーK:カネは大好きです。

会場、爆笑

脱資本主義のススメ


オブザーバーK:
豊かさを守るためにどうするかってことですよね。消費を減らすとか、それって結局生活水準減らさくちゃいけないんで。

和光だめライフ:脱成長で清貧が最高みたいな考え方ってすごいストイックだなって……。

オブザーバーK:脱成長したくない……。

神長:それはストイックじゃないんですよ。たとえばほら、俺らは焚火やってるんだけど、月に1、2回くらいしかやらないんだけど、でもたまにそうやって焚火とかやってるとさ、その分電気使わないでしょ。そういう時間っていうのは生活の質はとても豊かなんだよね。

和光だめライフ:保守の人が好きそう。田舎の農村でつつましく暮らしてる家族みたいな、ああいう方向に行っちゃうとちょっと違うんだよなぁと。

学習院だめライフ:焚火とかでいうと、うち暖炉作ったんですけど。

ハラシマ:えっ、大学に?

学習院だめライフ:違う違う違う(笑)。うちに暖炉があって、燃やすとカネがかかんないんですよ暖房代が。でも薪代がかかるんでどうしようかなって思って。うちは田舎ではないので木がないかなって思ったんですけど、植木屋の人に交渉して切った木を持ってきてくれって言ったら持ってきてもらえて、冬はとりあえず暖房代はかかんないんですけど、冷房代がね、どうにもならないねっていうのがネックですね。

神長:俺の知り合いで川原でテント張って暮らしてる人がいるんだけど、あれはすごいいいね。暑ければ川に入ってね。だいたいほら、カネがなんだかかかるってのはさ水でも光熱費、ガス代でもなんでもそうだけどさ、昔は全部タダだったでしょ100年くらい前まではね、ずっと何千年とさ。井戸水飲んだり川の水飲んだりとかさ。それ全部有料になっちゃってるから。理想でなかなか俺もできてないけどさ、やっぱそういう昔の人の暮らしぶりを参考にするとカネかけないで。

HOU:現代文明の快適さを味わってしまった我々にそういう生活が果たしてできるのかどうなのかって問題がありますよね。

神長:そう、それが課題なの。俺もそういう人すごいいいなって思って、環境問題的にもね、資本主義から脱するって意味でもいいなって思うんだけど、染みついちゃってるから。電気なるべく使わない方がいいなって原発事故の後とか思うんだけどさ、なんだかんだ言って俺もパソコンとかやっちゃってさTwitterとかやっちゃってさ電気使いまくっちゃってんだけど、でも使いまくってる人もほんのちょっとだけでもねそういうの使わない方がいいなって思うだけでも、そういう身体性ってかね、染みついたものも少しずつ変わってって。それは単にストイックとかではなくて、実はそっちの方が面白いっていうね。資本主義的な欲望よりねそういうものの方が面白いですよ。

HOU:都会から離れなくちゃいけないですよね。

神長:そうでもないやり方もあると思いますよ。

視線:ほんとに、そういう染みついた身体抜けますか。ベッドタウンで一軒家住んできて両親から働くような圧力を受けてきて、でもおばあちゃんとかはお小遣いくれるから、おばあちゃんち行ってニコニコしてればお小遣いくれてラッキーみたいな。まぁまぁいいメシ連れてってもらったりとか、なんか結構染みついてて、東京出てきてそんな抜け出せるのかみたいな。

遥ん:普段は快適に過ごしたいんですよ、遊びでキャンプに行きたいみたいな。

視線:路上生活者みたいになれる自信がない。

学費問題、学生運動


ハラシマ:
学生さんの人に聞きたいですけど、授業料がバカ高いじゃないですか。結局なんで就職問題が出てくるかっていうと、上の世代がそうやって働いてるからでしょ。なんで上の世代の人たちが働いてるかっていうと、キミたちの学費が高くなってるぶん働かなくちゃいけないっていうのはわかりますよね。

神長:今苦労してるから(笑)。

ハラシマ:一つの方法として、上の世代の人たちが働くのをやめていくようになると働かないで生きていく圏が広がっていくってことじゃないですか。そこでいろんな方法が出てくるんだから、1つには、学費値下げ的な運動ってのはやったことありますかっていうのと、その成果ってのがあったら聞いてみたいなって。子供にはしょぼくてもいいから授業料値下げ運動1人でもいいからやれって言ってるんだけど、やらないんだったらそろそろ俺たちがやるぞって思ってるんだけど。どっかありますか。

コワセ:それこそコロナの時とかは学費値下げ運動、結果としては学費は下げられなかったんですけど、休学費用減額できまして、もともと90万くらいだったんですけど、それが5万くらいに下がったんですけど。

遥ん:デモやって改変できるんですか日本で。

ハラシマ:改変は結果であってね、ムーブメントってのがあるかないかっていうのが違うのかなって気がするんですよ。それが楽しい雰囲気とかどうやって生きていこうかって時の選択肢がより広がるようなことになるんじゃないかって気もしていて。成果を求めてるんじゃなくて、そのほうが、親を解放しなさいっていう。

東海だめライフ:うちの大学でもサークル棟が壊されちゃうので、壊されちゃうのやめようって運動をしてて、ビラをいろんな所に貼ったりしてるんですけど、内心は、こんなところで言うのもなんなんですけど、怖いんですよめっちゃ! もし退学にされたらどうしようって。今4年なんですけど、今までの学費の積み重ねがパーになっちゃったらどうしようかって思うわけですよ。そこをどう天秤にかければいいのかと。行動したい、がしかしおそろしい。

東大だめライフ:やっぱり仲間がいればリスクが下がりますし……。

法大生:周りの学生の目が冷ややかなんですよ。

イミノ:ほんとにわかります。

中大だめライフ:それはそう。それはそう(笑)。中大だめライフはもう、とんでもない(笑)。

法大生:法政とかもう、マジでダメですね。

イミノ:法政こそ大丈夫そうなイメージがありますよね。

法大生:当局がガチガチというか。文化連盟は校舎のなかに一歩も入れないし。

遥ん:だめライフをどんどん蔓延させて。

法大生:自分は法政の主宰者ではないんですけどね(笑)。

ハラシマ:どういうことが起こってるかっていうと、親の私のところに子供の大学から、教員一同と学長の名前で私学助成金を要求するのでそれに署名しろっていうんだよ。バカにするなって思って。まず学費下げろよって、そっちが先だろって思うわけですよ。下げてからそれで子供たちの教育の質が落ちるんだったらそれを要求しろよって話でさ。なんかもう、順番がめちゃくちゃだよなって思ってるんですよね。

コワセ:さっき運動するの怖いみたいな話あったと思うんですけど、やっぱり自治会がちゃんと生き残ってる大学は自治会と当局が対等に交渉できる情況になってる。やっぱり個人で運動やってると怖いというかリスク高いと思うんですよね。ちゃんと組織化して、学生自治を守るための組織として打ち立てようとしているので、ちゃんと組織として認めてくれっていうことを当局に(言っている)。当局と対等になれるような組織化をするっていうところからじゃないかな。

HOU:学生自治会ってどうやって作ればいいんですか。

コワセ:それはそうなんですよね。

中大だめライフ:中央大学の切実な(笑)。

神長:すごいおかしい話でさ。学生が大学の学費を値下げしろって言うのは全くもって正当な主張ですよ。そんなことをさせないみたいなプレッシャーがあるっていうかね。Twitter見ててさ、ビラが貼れないとかさタテカン立てられないとかさ、びっくりしたけどね、ひどいなぁと思ったけどね。でもなんでさせないかって、学費値下げ闘争やらしたくないってのはあるだろうなぁ。

HOU:大学はお金があるのに学費を上げてるのか、お金がないから学費を上げてるのか、どっちなのかな。

神長:みんな校舎を綺麗に建て替えまくってたよ。

中大だめライフ:ただやっぱり少子化なんで、大学も潰れちゃうわけですから。

HOU:60年代くらいまで(の水準)に大学の数を減らさなくちゃいけないわけですよ。

いか:卒業するまで500万円くらい?

中大だめライフ:それ以前の教育費も含めたら1000万円くらい……。

遥ん:諦めましたもん親が太くないので。バイトした方が早いじゃんみたいに思って。稼ぐ方が勉強なんていらないじゃんって思って。アンチ大学だったんで私。大学なんて行く意味ないじゃんって本気で思って。

親の役割、性の役割


いか:
親からの就職プレッシャーはある?

多摩美だめライフ:あります。めちゃくちゃあります。

視線:結局、一人前になってほしいみたいな。自分で働いてカネを稼ぐ状態が一人前。それはたぶん親の見栄とか。

いか:自分みたいにちゃんと子供を大学行かせたりとかなんかして……。

視線:自分の教育が失敗でなかったっていう後付けの証明として、息子はちゃんと真面目に働いて生活してるよねっていう自分の老後の時に頑張ってるって言いたい。

遥ん:毒親じゃんそれ。

スローライフ:毒親っていうか、親が結構堅い人は。それこそ、多摩川のホームレスみたいな感じで、ああいう自由な暮らしが順応できない極振りできないみたいな。

イミノ:うちはむしろ親がだめな人で最終的に起業してなんかやってるみたいなので、むしろそんなカリカリして就職してもなんもいいことないから自分でカネ稼げるようになりなよって言われてます。でも自分でお金稼げるようになるのも結局能力主義みたいなところがあるのでたとえば私が生活保護で暮らすとか日雇いで暮らすとか、私はそれでもいいと思いますけど、そういうことしてほしいわけじゃないくて、単純に起業するとかしてほしいだけなんだろうなって思って複雑というか。

東大だめライフ:別の種類のプレッシャーですね。

スローライフ:プレッシャーを越えた先にも、子供がまた生まれたりしたらプレッシャーが重なって結局不自由なんですよ。

いか:結婚しろ、子供作れとかね。

遥ん:女の人でも、活躍したくない人もいるわけじゃないですか。フェミニズムで女性活躍とか言ってくるけどなんもしたくない女の人もいるわけじゃないですか。

HOU:まぁ専業主婦が悪いわけじゃないんでね。

遥ん:男に寄生したいならすればいいじゃんって全然思う。

東大だめライフ:なんもしない男の権利を主張することによって、なんもしない人間を肯定することで女性もなんもしないことが肯定されていくはずなので、そういうの広めていくことが重要。

ハラシマ:でもさっきコワセさんのおっしゃったことと通じるところもありますよね。男の役割みたいなことから降りるっていうかね。昔のメンズリブ的なね。

中大だめライフ:それできるの強者男性だけなんじゃないかって……。

東大だめライフ:そうでもない。私東南アジアの山奥の村に行って、タダ飯を喰わせてもらって、ほぼ無銭で泊まらせてもらったわけなんですが、どこ行っても喰いもん貰えるし、ヒモとして喰っていくなら、生きていくことはできると思います。

オブザーバーK:日本脱出?

東大だめライフ:日本脱出してもいいんじゃないですか。

和光だめライフ:
フィリピンとかは女の人は真面目に働く人もいるし男の人は日本に比べて全然働かないでもみんな結婚もしてて、回ってるんで、ジェンダーロールとは違っている世の中はできなくもないと思うんですよね。ほんとに誰も働かない国ってあるんですよね。

オブザーバーK:資本主義的な論理が浸透しきってない場所が。

東大だめライフ:それはあるかもしれない。

オブザーバーK:そうなると生活水準とか福祉とか捨てざるを得ないけど、生きていくことはできる。

和光だめライフ:スゴイ下がるけど、資本主義のやる仕事って本来だったら必要ないブルシット・ジョブみたいな仕事が多いんですけど、どうせブルシット・ジョブなんだし、働いても人生楽しくなんないんだから、働くのやめようよって思想で生きている人たちって結構……。

視線:下手に多少カネのある家で育って、まぁまぁメシが食える状態で、今から「じゃあ、その生活を捨てよう」って言われた時に……うーん。

コワセ:さっきおっしゃってた徐々に身体性を転換して、可能なら。

視線:それで生の水準自体がある程度高まってて、ある程度幸福だって思えればその世界観自体は肯定できるけど、そういう中で生きてなくて、毎日沈鬱だが、この生活自体は手放したくないみたいな。

神長:急にガラッと変えらんなくても、たまに山登りするとかキャンプするとか、それだけでもちょっと違いますよ。

東大だめライフ:明日ザリガニ釣りに来てください。

和光だめライフ:今ってシカとかすごい余ってるらしいんですよ山に。シカとかイノシシが人間が狩りをしなかったから増えてるんで、その肉を加工して売ったら結構な収入になるんじゃないかと。

タカイ:猟師やろうと思っててさ。

東大だめライフ:シカは食害がすごいので駆除すると喜ばれる。

明治大学だめライフ愛好会、来店!

明治大学だめライフ愛好会:明大だめライフ愛好会のTwitterをいじっているうちの1人です。よろしくお願いします。

労働者に求められる資質


いか:
バイトはしたことあるのかな。

中大だめライフ:バイト1日でやめました。

会場、笑い

中大だめライフ:スーパーと、子供の世話みたいな。

HOU:何で辞めたんですか。

中大だめライフ:スーパーは、怒られて辞めました。春休みに暇だからやろうと思って、応募したんですけど。受かったんですけど、めんどくさくてそっから先連絡するの怠っちゃって。で、もうすぐ春休み終わっちゃうけどそっから仕事始めるのもなぁと思って、でもやっぱり連絡しないとまずいなぁと思って連絡したら、怒られたんで、しょうがないから1日働いて辞めました。

いか:アメリカだとベビーシッターとか犬の散歩の仕事とか多いじゃん? 日本じゃあんまりないよね。

中大だめライフ:現代の労働ってのは基本的に感情労働なんですよね。だから昔気質の朴訥な人間が仕事するってなるとキビシイ世の中。たとえば昔だったら農家やったりとか職人やったりとかっていうことで生きていけた人たちってのは大変、キビシイんじゃないかなっていう。

イミノ:工学部に行ってエンジニアやるしかないですよ。

HOU:いやエンジニアは大変ですよ私エンジニア10カ月くらいで辞めちゃいましたもん。

東大だめライフ:クライアントの無理な要望に……。

HOU:ノルマが1カ月単位でバンバン来るし、ほんとに胃が痛くなる。

遥ん:でも高いですよね給料。

HOU:でも最初は全然普通と同じですよ。

タカイ:みんな技術者を安く使い過ぎなんだよ。

だめ金:サービスは無料みたいな価値観ありますよね。

サタニスト:それこそ情報系の話で言うんだったら今動いてるプログラムとかってのはなんでもかんでもライブラリとか全部タダで作られたもので、有志がタダで毎日毎日……。ホントならお金貰えなきゃいけないようなものに。

管理される大学と大学改革のゆくえ


HOU:
中大だめライフの人は時間を守らないって話なんですけど授業とかは出れてるんですか。

中大だめライフ:そんなの出るわけないでしょ。

会場、爆笑

HOU:単位とか……。

中大だめライフ:それはのらりくらり……。でも定刻に出たことほぼないし、15回出たことも1回もないです。

HOU:いつ卒業できるか未来は暗いですね……。

東大だめライフ:そういう生き方が肯定される世の中にならないと……。

阪大だめライフ:大学生って授業切れる限界まで切って、限界超えてもなんとか粘ってなかったことにするみたいなそういう生き方が普通だと思ってたんですけど。

イミノ:そんなことないですよ。結構まじめな人多いですよ。

だめ金:そういう生き方をだめって言わなくちゃいけなくなったっていうのが問題だと思うんですよ。自分の場合、高校時代から単位制だったんで中高と授業切りまくって休める限界まで休んで、学校の庭で、ストーブ焚いてピザ焼いて食ったり。大学より自由だったんで、大学入ってからすごい抑圧的だなって、めちゃめちゃ思うようになりました。

HOU:なんで大学の出席がそんなに厳しくなったのかって話ですよね。

茂木:10年くらい前から、大学の授業を休んでいいのは4回までにしとけっていう文科省からの圧力が強まったと教授から聞きました。昔の京大文学部なんかはほとんど授業出てない人でも卒業できるなんて逸話があったらしいですが、国のほうでそれはやめてください全部の大学一律で休むの4回までですって決まって。とはいえ、守ってなかった教授とか、出席を評価時に0点にする教授とかもいたんで、いきなり全部そうなったわけではないんですけど、年々お上が4回までって言ってくるんで、どんどん4回までって風に変わっていってるとは思いますね。

いか:4回までってすごい厳しいね。

茂木:ほとんど、哲学科みたいなところでもそういう感じになっちゃって。

だめ金:そもそも文科省が大学と大学以下、つまり高等教育と中等教育以下をあまりにも切り離し過ぎてるってところがあって、それが高大接続改革ってのを我々唱えてるところなんですけど、生徒の主体性を幼い時から育もうということを推進してて、授業中に授業切って、外でピザ焼いてても特になんも言われないようなのが当たり前っていうのをそういう場所を広げていこうねっていう。さっき言った芸術祭って活動もそれの一環なんですけど、結局、文科省が4回までしか切れないっていう風に決めたのは……なんなんでしょうね。自主性とかそういうのに期待しているのか、従える人間を作ることに、強制するほうにシフトしていきたいのかっていうのが全然わからなくて、中等教育までだと生徒の主体性を育むプログラムだとか調べてみるとそういうことを推進してるんですけど、大学になった途端めちゃくちゃ変わるんですよ。その点で高大接続改革っていうのを唱えていかなきゃいけない。大学生に求められてるのは、アナキズム的な、行動をとらなきゃいけないっていう話をうちの教授がしてるんですよ。

コワセ:学費って授業料を払ってるというより大学生という時間を買ってるみたいな。その中でも何をしても自由ってのが一番良い。

学習院だめライフ:うちの大学の哲学科の1人の先生は、授業は全然出なくてもいい。けど、レポートを書いたり発表の時にそのぶん活躍してくれないと単位はやらんっていう話をしていて、そのことは絶対に授業評価アンケートには書くな、と。それであいこにしようってことを言って、この場だけのってことで、抵抗。

だめ金:あるべき姿だと思いますよ。レポートだとかディスカッションでどれくらい成果を挙げたとか、結局のところ大学受験にしろ中学受験にしろ覚えた知識の量だけが、良い学歴の方が良い扱いみたいな権威主義的な部分もそうですけど、覚えた量でものをいうような、あるじゃないですか。結局そこに、己の主体的な部分はあるのかっていうと、全く評価できてないわけじゃないですか。筑波大かなんかが、入試方式を、今で言うAOみたいな、小論と面接だけにするみたいなの受けて、反対してる人たちがいるんですけど、あれって、何が目的なんですかね。

サタニスト:それって突破できるのって結局お金持ちだけになってしまうんじゃ……。

だめ金:うち全然金持ちでもなんでもないけど、中学高校と自分の意思で行きたいって言ったところに……うちの学校は国立だったから学費安いから行けたという話もあるんですが。主体性を育む教育っていうのを、そういう風に国の方針がなってきているから、じゃあ主体的な能力を発現できるようにする能力を養おうとする塾とかが出てき始めたんですよ。だから推薦対策AO対策みたいな、小論が書けるとかなになに経験をしようみたいな、そういうのがあって、それじゃあ意味がないだろうと。

視線:受験産業側がパターン化しているから、主体ってのを忘れて受験産業のパターン化に全部回収されていく。

和光だめライフ:上から仕組まれた主体性を押し付けられたってことですか。

だめ金:それを従属する主体性って言うんですけど。

大阪芸術大学だめライフ愛好会、来店!

大阪芸術大学だめライフ愛好会:吉野です。大阪芸大のだめライフです。

だめ金:だから、結局受験制度を打破しなきゃいけないよねって話で、だから筑波さんがすごいいいことをやってくれてるなって思いますね。でも、結局推薦対策塾とか小論書けるようにするとか、そういうこと対策としてしだしたら何の意味もないし、それって教え込まれて刷り込まれて従属してるじゃんってところがあって。

いか:受験変わるのは東大の試験が変わればいいと思う。

だめ金:筑波です。

いか:最後はくじ引きが入ってくると変わってくる。

だめ金:実はうちの母校、昔はくじ引きだったんですよ入試が。ガラガラガラってやって当たった人が入れるみたいな。

いか:くじ引きがあったら、しょうがないな運かって。

だめ金:そうなんですよ受験制度の根幹を変えていかなきゃいけないよねっていう。

神長:受験はね能力主義とかね優越感とかね。嫌だよね。

東大だめライフ:くじ引きが導入されたらっていうのは教育の実験校としての意味合いが強かったから。

遥ん:塾行って、合格したんですか。

だめ金:塾中学校受験の時に一瞬入ったんですけど、やめて、それで推薦なんですよ。中学も推薦だし大学もAOで小論と高校で書いた卒論持ってって、これ読んでくださいって感じで。

遥ん:能力が高いんですよ。

だめ金:能力が高いんじゃなくて、興味を伸ばしてくれる環境があってこそなんですよ。幼い時から親がいいところに行っていいところに就職してっていう前提が、子供にはそれをやってほしい、自分の老後を考えて、自分も見栄を張りたいし、いいところに就職してもらって介護して欲しいっていうのが最終的なゴールになってるんで、子供がやりたいことを自由にやらせてくれる環境っていうのが(必要)。

親子関係と就職問題


サタニスト:
親が子供に圧力をかける理由ってもっと切実なものなんじゃないかなって思っていて、たとえばなんですけど、女性は就職の機会が男性と比べたらあんまりなかったりするしっていうところで、そうすると子供に全てを託して自分のできなかった仕事をやらせたいみたいな……。

だめ金:それが結局、受験だとかここ行けだとかこれやれだとかそういうことに繋がっていって。

サタニスト:親世代の負の遺産っていうのを解消してあげないと……。

HOU:親のエゴなんでね、結局。

だめ金:うちみたいに自由にやらせてくれて、ここ行きたいって言って行かせてくれてみたいなのって、すごい特殊で恵まれてたんだなって思って。

学習院だめライフ:大学のランクが就職に結びつくのがそもそもいけないんじゃないですか。やりたいことをやっている教授のもとに行って勉強してもらうから大学に行くってのが正しい。

だめ金:子供の時にいろいろ興味の芽を伸ばしてやればいいんですよ。伸ばしてやればいずれ特筆してその子が興味のあることが出てくるわけで、それをピアノやりなさいだの水泳やりなさいだの可能性を作ろうとしてるじゃないですか。じゃなくて、選択肢を与えてやることが一番大事だと思ってて、たとえば受験という手段があって、受験でやりたいことがあるところに行けるんだよって選択肢をやる分にはいいと思うんですけど、どこどこに行けばこれができるからこれをしなさいあれをしなさいみたいなのは、可能性を示すっていうのとはちょっと違う、強制しているよなってところがあって、だから親の願望をいかに出さないで子供の可能性を広げられるかってところで、親世代が一番問題なのかなって。

サタニスト:その話考えてみると、子供が家庭っていう中でずっと育てられているってこと自体がおかしいんじゃないのかって。

東大だめライフ:家庭の中から出られないって問題は根深いですよね。毒親家庭とかに生まれてしまった場合詰むという……。

イミノ:一方で国家が子供を取り上げるみたいなのもろくでもない。

東大だめライフ:公共圏、地域であったり周りの人間が家庭内に閉じ込めずに包括的に教育等を行っていくっていうのが。

遥ん:核家族がだめだと思います。閉鎖的になって、交流したほうがいいなって思います。1つの家族に、お母さんもめっちゃもうワーッってなってると思うし。

HOU:まぁ一人っ子だったら尚ね。

和光だめライフ:今日本で毒親とか生まれてるのって家に他の人が絶対に入ってこないから、家で何が起きてるのか外から全く見えてこない。

いか:親の友達とかと会ったりする?

和光だめライフ:あんまりないですねぇ。

中大だめライフ:親が友達いない問題ね。

ハラシマ:それはある。それはあるかもね。大人が友達いないってのはあるかもね。

和光だめライフ:父親がマジで仕事関係以外の人間関係がない。

ハラシマ:家と仕事っていう2つしかなくて、3つ目の……。1つはワークライフバランスって言い方今するでしょ。職場と家庭の両立、その時のワークライフバランスっていう時のライフは家庭ってものを前提にしている風潮がすごく強いと思うんですよね。俺はよく遊んでるけど、友達とね。友達と遊んでるとかって言ったって、全然家族ってのはなんてことはないんですよね。親がそれぞれの友達と遊んでたって。そりゃあ0になるべくならないようにご飯くらい食べさせないといけないけど、それ以外は全然、大人が自分の生活を楽しんでいるかどうかっていうところで、楽しみが足りないと思うでしょ。もう1つさっきおっしゃったことで少し気になったのは、実はね、あなたの言ったことってのは、僕らの世代の時にすでに同じ問題があるってことでもあるんですよね。どっちかっていうと、僕らの方がうんと、僕は1973年生まれですから、ベビーブーマー、今のあなたたちより2.何倍か多いわけ。つまり凄まじい競争が起こってたわけ。それはみんな嫌だったと思うんですよ。自分も嫌だったし。それで途中で降りちゃって、嫌だったことを再生産しているって意味では、今の僕らの世代っていうか、みなさんの親世代の人たちは、それが一番の罪なのではないかなって思いますね。同じだったんですよ。ですからその大人をどうやって解放するかっていうことを考えたほうがいいのかもしれないね。

遥ん:お母さんが私は大変だと思いますよ。女の人ってやっぱり旅人みたいに自由にできないじゃないですか。女の人は子供できちゃったらもう……。

東大だめライフ:家庭に縛りつけられて……。

ハラシマ:それも幻想でね、母親じゃないと育児できないなんて嘘で。さっきおっしゃってた、野山で遊ぶとかってことの楽しさ成功体験がないって言ってたけど、置き換えるなら今の生活ってものがもしかするとあなたにとっては固定観念みたいなものになってるかもしれないんですよね。そこでやっぱりだめになっちゃってるっていうか、そこでだめが来ちゃってるんだったら、変えていくっていうか、それをやってみたらいいのかなって思うし、是非、みなさんも、いずれこんなだめな形でも歳は重ねていくわけですから、そういう風にならないようになるといいよなって思いますよね。結局僕の世代の人たちみんな嫌だったでしょこんなのっていうことをまた再生産しててよりきついプレッシャーを子供に与えてるっていうか、そういう人もいるから、そういう人を見ると、むかっ腹が立ちますよね。

いか:質問として、親と、就職ってどうなのとかいう話をみんなしてるのかなって、あんま就職したくないんだけどとか、母親とか父親に、今までどんな仕事しててとか今どんな仕事してて、それってどうなのやりがいあるのとか、親の仕事のことをみんなどれくらい知ってるのかなーとか。

遥ん:私のお父さんなんにも話さないから、亭主関白みたいな感じだったんですよ。お母さんがお父さんに気を遣うみたいな。この環境キツみたいな。それでお父さんも真面目過ぎて蒸発しちゃって。そっから経済がワーッってなっちゃって、私も親を見てて、親も所詮人間だから頼れないんだって思って、高校生からバイトするしかないみたいな。

学習院だめライフ:私もそういう感じで、母が浮気して出て行っちゃって、今父と、父子家庭で頑張ってやってるんですけど、そうなったら、祖父母の家とか行ったり親戚の家とか行ったりしてご飯食べさせてもらったりとかするので、地域の繋がりみたいなものができてきて。

遥ん:私のお母さんも地域とかと絡んでなかったから、余計にもう家庭に依存するしかなくて、働けもしなかったから、そういうの見てて、私はこうはなりたくないって思っちゃう。

視線:中学受験して、一回小学校の地元がリセットされたんで地域的な繋がりが僕の場合ほとんどない。1人2人くらいしか知り合いがない状態なんで、親も地域に積極的じゃないので、ほとんどリセットされてるなって。

ハラシマ:さっきいかさん言った就職したくないとかってこととかって親と話したりとかこういう感じで生きていきたいんだよねって、したことありますか。

HOU:中大だめライフさんはどうなんですか。親と就職したくないとかって話。なんにも話してない?

中大だめライフ:全然してないし、ちょっとズレるかもしれないけど、僕の親はサラリーマンですけど、サラリーマンってのはなかなか親の背中が見えないってところありますよね。親がどういうことやってるのかっていうのがわかんないじゃないですか。自営業だったら当然分かると思うんですけど。だからそれによって子供が就職観っていうのを養えない、培うことができないっていう問題があると思うんですよね。

だめ金:根幹にあるのって、仕事の話を家庭に持ち込んじゃいけないみたいな、よく言われがちじゃないですか。うちの場合は、親が今日仕事でこういう人と関わってね、こういうことがあって、こういうことしたんだよって、仕事一辺倒じゃなくて、うちの親は子供と自然な形で仕事についての話がめちゃくちゃ出てくるんで。自分はやりたいと思えたらやるんですよ。自分もその可能性を探してるって段階で、親とか周囲の環境がいろんな可能性を提示してくれるなかで何をやっていきたいかっていうのを探していくことが許されればいいなって思いますね。親が子供に対して就職しなさいっていうのは自分の話してないじゃないですか。自分がどういうことやってきてっていう可能性を示してあげたりだとか、そういうのコミュニケーションとして必要かなと。

いか:たとえばニート、卒業したあともスネを齧り続けたいのならばこうしたいんだよって相談して、こういう感じでもうちょっと家にいて、援助してもらっていい? とか相談してみるとかね。

だめ金:話せば親って聞いてくれると思うんですよ。

家族からの解放と新しい共同性

中大だめライフ:僕は親別に嫌いじゃないんですけど、そんな別に好きでもないというか、そう言うと親不孝なんですけど。僕一人っ子なんですけど、それが結構嫌で、たとえば旅行なんか行くとき3人でしかないわけですよね。それがすごい嫌だったんですよね。学校の友達もいないし兄弟もいないから、1人でゲームしてるしかないみたいな。旅行って本来楽しいはずなんだけど、すごい居心地が悪かったんですよね。だから家庭っていう狭い枠の中に閉じ込められているから窮屈を感じるんだろうなってことがあると思うんですよね。

だめ金:家族でいて窮屈って感じたことないんですけど、どういうところから感じるんですか。

中大だめライフ:閉ざされてるから、逃げ場がないっていうか。

HOU:親となに話せばいいか分かんないみたいな感じ。

中大だめライフ:愛情を向けられるのはいいんだけど、それが重いというか。

視線:条件付き……。

中大だめライフ:条件っていうか、愛の対象が自分にしか向かないのが嫌なんですよね。重たいので。

だめ金:親も好き勝手しててほしいとか。

中大だめライフ:俺はそのほうがいいんですよ。

HOU:俺はもっと自由に生きたいんだっていう。

中大だめライフ:要するに過保護?

和光だめライフ:うちは父親が仕事人間で母親が専業主婦でずっと家にいるんで嫌だったんですけど、母親が1日中似たような話をしてきて、干渉してくるし同じ話を10回くらいしてくるから……。休みの日とか外に出れない。

中大だめライフ:家族は解体したほうがいいんですよ。家族解体して、ムラみたいにしたほうが良いんじゃないですか。

オブザーバーK:空間が閉じ込められちゃうから、そこがなんなのかっていうと資本主義の再生産のための空間なので、それを破壊したいんですよ。その家族っていう空間に閉じ込められるから、働きなさいよとかそういう話になるわけで、僕は前の対談noteでスクウォットをしたいって言ったんですけど、家庭の空間以外のオルタナティブを作ると。

ハラシマ:家をスクウォットするってこと?

オブザーバーK:歌舞伎町の空いてるところとか占領して、家族以外の人と関わる場所を作ると。そうすれば家族を否定せずにトー横の子供達とか毒親問題とかも問題を分散できるというか。子供だけじゃなくて親も集まる場所を作れるというか。

いか:すごい大きな変化の時期だと思うんだよね。私たちの世代だったらやっと結婚しない人がだいぶ増えてきた。それまではほぼ9割以上結婚して、9割5分とか。私たちくらいの世代から結婚しない人がすごく増えてきたと思うんだよね。みんなの世代だったら結婚しない子供作らない人だいぶ増えてくる。

オブザーバーK:僕がなんでニートやってるかっていうと、結局金づるだからなんですよね。たまたま僕の家は財産があるんで寄生できるんですよね。だからそこに甘んじてるわけですよ。でもスクウォットみたいに新しい空間ができれば行く場所が増えて、結婚以外の家族を作り出す方法を作るというか、血縁に頼らない新しい家族をそこに作れるだろうし、そういうことですよね。さっき移民ってことを言いましたけど移民も巻き込んで、日本人同士の結婚じゃなくて移民とも繋がる大きな家族というか、そういうのが共同体をつくる大きなきっかけになるというか、結局好きな人と結婚して子供作って幸せですね、これじゃなんも変わらないんですよ。新しい関係性を構築していかないと。

いか:今日3、4人泊まりに行っていいですか?

オブザーバーK:僕の家をスクウォットするんですか?

会場、爆笑

オブザーバーK:僕が言ってるのは外の世界の歌舞伎町とかを侵略したいって話で、僕の家を侵略しないで……。

だめ金:それこそムラを作るのめっちゃいいんじゃないですか。

オブザーバーK:結局既存の家族を否定しないとムラを作れない……。

中大だめライフ:一旦終わらしてフリートークでも……。一応仮の結論というか、それを出しておかないと文字起こしする上で都合が悪い(笑)。

会場、笑い

社会革命と自分革命


中大だめライフ:
結局今までの議論をまとめると、そんな大層なものじゃないですけど、大きな言い方をすると、近代日本の構造ってものを否定していかなければならない。ある種、前近代的な生き方を取り入れていかなければならないという、そんな仮の結論が出るんじゃないかと思うんですよね。話の本質としてはそういうことなんではないかなと。

HOU:だめライフの今後の展望っていうか今後どういう形にしていきたいのかっていう、今の議論を踏まえて。

中大だめライフ:僕としては、いろんな人と交流して、仲良くなっていくってことが大事だと思っていて、最近は高円寺の界隈とかも、路上飲みとかしてるんですけど、いろんな人の人脈を作って、その上でコミュニティをいつか作れたらいいなっていうことでやってるんですよね。

HOU:だめな人間ってあんまり人脈って言わない。だめライフって概念を新たに作ったのは意味があるんじゃないかと。

中大だめライフ:だめライフの定義問題ってTwitterですごい、侃侃諤諤僕らの手を離れて行われてますけどね。僕としてはそれって狭義のだめなんですよね。狭い意味でのだめであって、怠惰とか無気力っていう狭い意味でのだめをだめライフの意味だと捉えている人が非常に多い。それをとってフリマとかアクティブに活動してるお前ら全然ダメじゃないじゃん、それは違うんですよね。中央だめライフが依拠しているのは広義のだめであって、普通の人がしないようなことをやる、「逸脱」、「破天荒」、「自由気まま」っていうのを広義のだめだと捉えていて。そういう定義問題はありますよね。

コワセ:ちゃんと定義しないほうがいろんな人が来ていい。

明大だめライフ:明大だめライフとしては「だめがだめでいられる場所」っていうお題目の方を受け継ぐ形といったらあれですけど、無気力大学生のサポートと逸脱行為の実行みたいなことをツイートとして示したと思うんですけど、だめっていう概念自体が曖昧なものとして存在するがゆえに、各個人のなにがだめなのかって考えがバラバラだとしても繋がりやすい。全く別の方向性で、だめライフってのをメンタルケア的なところで捉えてるところもあると思うんですよね明大だめライフは。だめな学生がいた時に、だめっていう名前を付けることによって自分たちのやっていることをメタ的に考え直そうってことで、やっていこうと。

神長:それぞれのだめライフがそれぞれのやり方でやってるのは面白いよね。

端くれ:ずっと聞いてて、一応社会人経験者としていいですか。どうしても理想論とか現実的に難しい話になっちゃうと思うんですけど、直近で現実的にはなんとかみんな生きていかないといけないってことで、フローチャート的に考えると、まず世の中を根本的に変えたいかどうか、変える動きをするかどうかっていう。変えたいと思ったら革命的なほうに行くじゃないですか。そういう考えの人募ってなんとか収入を得て生きていくみたいな。当面それが難しくて世の中このまま変わんないとしたら、自分をある程度変えたいかどうか。自分を変えると言ったら価値観を一回ぶっ壊すみたいなのが。僕は個人的には、医者になるまでは進学校から医学部行って、ゴリゴリの高学歴で、医学部生の医者の論理みたいなのに染まっていって、選民思想はあったと思うんですよ。医者になってからちょっと違うなと自分が思ってた医者と全然違うなと。医者が一番やりがいがあって一番いい職業だとほんとに信じてやってきて、なんか違うなと気づいて、自分がいいことしているか分かんなくなって、このままやってっていいのかなって時に、迷い過ぎてお遍路に行ったんですよ。10日間で300キロ歩いたんですよ。1人で歩くってのはめちゃくちゃ重要で、せかせかした息苦しい社会で、同じ環境で悶々としてても同じとこでグルグルしてて、1回全然違う環境に行って、1人で歩きながら考えたり、向こうだとお接待とか。お遍路宿とか泊ると、フランスからレストランとか経営してたの全部やめて日本にいきなり来て東京とか京都全部スルーして徳島来てお遍路してる変なおっちゃんとかって、そういう方だったりとか、そういう自分の価値観をぶっ壊すっていうのをやると、そこで僕は医者の論理に染まってたのが結構変わって、全然違う方向に思考の方向が行くようになったんですけど、お遍路でもいいし海外に行くでもいいし、ぶっ壊すと今考えてる価値観の枠から外れて、同じだめでも違う方向に、この社会に生きつつだめをやっていくみたいなところに行くかもしれないんで、第二のフローチャートしては自分の価値観をぶち壊したいと。でも今の価値観のまま生きたいとなったら、社会も変えられない自分の価値観も変えられないとなったら、プロのエリートのだめを目指すしかない。野球選手でもみんな野球で食っていきたいと思ってるけど、食っていけるのはプロのエリートだけなんで、さっきあったヒモとか、稼ぎつつだめをできるっていう、一握りの限られたプロを目指す。なんかしらの方法でなんとかしてそれを目指すってことをなんとかやって、それも無理だったらアマのだめでやるしかないというか。一旦仮初の姿として、僕もそうですけど、家族の生計を立てることはやりつつ、結構だめな生活しているんですよね。今はなんだかんだサボりつつ、ただ働くときはそれなりに医療機関のルールに従っていて、でも絶対それやりたいことかいうとそうではないけど、アマチュアのだめみたいなのやってるんですよね。でもいつかはプロになりたいと思ってるから、Twitterで、自分はいろいろ文章書いたりとか人に喋るとかを仕事にできたらいいなと思ってるんで、3年間発信してきたらフォロワーが6万人くらいなんで、ラジオみたいに勝手にやってて、配信1万人くらい聞いてくれるようなラジオなんですけど、それが収益となると何十万とかいかなきゃいけないからまだまだだと思うし、でも一応やりつつ、もっとインプットして、本を読んだりとかしないと人に聞いてもらえないし、お金ももらえないという厳しい現実も分かってはいるから、一応アマチュアのだめとしてやってて、いつかプロになりたいなってことで僕はいるので。だからどうしても理想論ばっかなんだけど、とりあえず当面生きてかないといけないので。

ハラシマ:高校の頃で分かるじゃないですか世の中の仕組みみたいなものが。日本の社会がどういう風に成り立ってるのかって。4年間で大学卒業して、その自由な時間の4年間、これだけなのかよって。それが分かっちゃって、それが嫌で、そこに行くってことは自由は4年間だけですよってこと込みで毒饅頭飲まされるみたいな気持ちになっちゃって。僕はそのあと1人でアメリカ行って横断したり日本全国貧乏旅行したりとか、奈良の禅寺行ったりとか、東南アジア旅行したりとか。そのあとですよ僕5年間それやって、それで大学行ってるんですよ。それだけやるとなんとなく、自分はなにが好きなのかってことが、結局本が好きだったから、本に関わる仕事ならなんだっていいやって思ったことと、あとみなさん分かってると思うんですけど、日本っていう国はフリーターだってフルで働けば15万とか16万とかカネが稼げるわけで、大学だって行けるわけ。そうするとこの地の利というかですね、それを活かして、生きていくかっていうかね。自分は今編集者ですけど、なんだってよかったんですよ印刷所だってよかったし製本所でもよかったし、本に関わる仕事ができればいいやと思ってて、それで大学に行って大学の時から出版社以外でバイトしないって決めてたし、そんなことやりながら卒業したあともなんだか働いてんだか遊んでんだかみたいな生活ずっとやってて、今は子供の学費のために2年前から石の上にも三年の3年目を悶々と過ごしてるって感じですから。子供には会社なんて行きたくないって今日も疲れたって言ってますよ。それはあえて言ってる。世の中のプレッシャーきついってことを分かってほしいし、でも自分はたまたま本のつく仕事だから、できるものがあるじゃないですか物として。これができたよってことは自分もすごく嬉しいから本作るとね。やっぱ、さっきおっしゃった飛び出すっていうのは、1人になるっていうのは……。お金が溜まったら行こうってのはもう後回しにしてるだけだから、お金なんかどうとでもなるって思ってた。お金がないんですけれども、って人に言えるかどうかってすごく大事なことで。

神長:松本くんもそうだし、新宿のイレギュラー・リズム・アサイラムとかアナキスト系の人は海外交流盛んで、海外でも常識的に反資本主義で脱資本主義でやってる人はいっぱいいるんで、だから単に働きたくないってだけじゃなくて、資本主義、お金の論理っていうかね、そういうのはもう嫌だっていうもうちょっと違ったもっと豊かな世界があるんじゃないかっていう、それは絶対あるんだよね。ありまくるっていう。それを作ってく、参加していく。そういう人たち結構いっぱいいるっていうか、交流していくといっぱいいるんですよ。だめ連で交流してきて、30年前よりそういう人たち全然増えてるから。資本主義社会って、今どんづまりじゃないですか。だから、造反有理っていうかね。絶対、こんなままじゃ駄目ですよ。こんな資本主義の論理だけじゃね。

ハラシマ:神長さんはプロですから(笑)。

神長:いやいや、俺は中途半端な(笑)。

東大だめライフ:これからこんな考えはスタンダードになっていくんじゃないかと。その1つとして農業という。

神長:最悪どうなるかって言ったら、要するにメシのカネと家賃っていうのが重要になってきて、家賃は最悪テント暮らしでいいかとかみたいなね。でもメシはどうすんだって言ったら農業でメシ作ったりとか、あと野草ですよね。野草はほんとに楽しいんですよ。その時々の野草摘むってのはね。前近代の話してたけど、本来はそうやってみんな生きててね。その時代の方が長くてね。だいたい最近ですよ水だなんだってね。なんでもカネがかかるようになって。いきなりそんなことはできないかもしれないけど、でもイメージとか理想としてそういうのを持つってだけで全然違うと思うんだよね。

学習院だめライフ:それでいうと、ボルネオの島の民族を研究してる奥野克己っていう人類学者がいるんですけど、あの人がルポしてるところによると、狩猟採集社会だと、横並びになる。分け合う。階級闘争が生まれにくいって話をしていて、狩りに行くときはみんなで行って、あとはグダーッとしてる。面白いなって思ったのが、誰か1人がすごいおっきい手柄を立てて1人ででっかいもの捕ったりするんですよ。そうするとその人は夜になった集落の前の広場のとこに獲物を置いてバレないように去る。だから、手柄にしない。あえて階級闘争を起こさないようにして、ずっと発展しないようにしていくっていう風なことやってて、それも理想だなと思って。

東大だめライフ:権力性権威性を生まないようにっていう話は聞いたことがあって、狩猟採集社会で村の長は獲物の分け前が一番少ないとか一番味の悪い部位とかをとって。トップってのは損をする役割だったけども、みんなをまとめるという仕事があって。

神長:そのほうがね、巡り巡って面白くて楽しくて幸せだったりするんですよ。自分だけ得しようとかね、ホリエモンとかわかんないですけど、今流行ってるああいうのはだめですよ。結局つまんないからね。みんなで楽しく交流して、こうやって楽しく話してやってる方が面白いに決まってるじゃない。自分だけ抜け駆けして、自分だけカネ儲けしてたらこんな風に話せないですよ。本音で話せないじゃないですか。それこそ疎外ですよ。

学習院だめライフ:お医者さんの話で思い出したことがあって、去年の暮れに都内で徒歩でカラオケに泊って小旅行っていうか、ずっとひたすら歩くってことをやってたことがあって、でっかいウサギを描きたくて、今年うさぎ年なんで、来年うさぎ年だからでっかいうさぎを地上絵で描こうっていって歩いてたんですけど。それでお茶の水のカラオケに泊った時に、お医者さんのグループが宴会してて、それで1人、僕たちの部屋にフラッと来たんですよ。何って思ったら、このノリに疲れたみたいなこと言ってて、自分はすごい尊敬してるんだけど、すごい上昇志向だし、自分がすごい金を持ってることを誇張するようにこの店で一番高いものを頼もうぜみたいなことを、これはすごい嫌だってことを言ってて、私今歩いてでっかいウサギを描いてるんですけど、一緒に歩きませんかって言ったら、すっごい悩んでて、自分はまだできないって。まだできないって言ったのに、僕は希望を持って、そういう人たちを引き込んでいきたいなと。

神長:そういう綻びっていうかいくらでもあるんだよね。ひどすぎればひどすぎるほど可能性がある。なにやったって革命だからこんなひどい社会だったら。やったらいいこと相当ありまくるという。

タカイ:人を傷つけずにできる革命ってたぶんいっぱいあると思うんですよね。誰もやらなかったことをやってみればいい。

端くれ:1回医者になるとやっぱりプレッシャーというか、あんまり落ちぶれるわけにはいかないみたいな。

神長:だめ問題だね。

端くれ:でも本当は多分いろんな事やりたいんだけどはっちゃけたいんだけど、僕も違う職業とか1回考えた、医者途中で辞めたり休んだりして。でもなにか踏み出すには相当なきっかけがないと、1回医者になっててなんとなく医者で食ってける未来も見えてて。

神長:良い医者重要ですからこれから。医者も資本主義の論理になっちゃってさ、ひどい医者いっぱいいるからさ。心ある医者がすごい重要ですよ。

端くれ:医療費もとんでもなくて、このままじゃ医療のせいで国が滅ぶみたいな……。

タカイ:そろそろちゃんとした……。これで多分締めってことで。

中大だめライフ:ずっと機会を、虎視眈々と窺ってたんですけど(笑)。繰り返しになりますけど、この近代社会っていう枠組みに対して、疑義をつきつけなければならない。先程、内科医の端くれさんが良いことをおっしゃってたと思うんですけど、社会を革命するか自分を革命するかっていう2つの軸。だめライフ的には多分自分革命なんですよね。個人個人のメンタリティを革命して、既存の社会に乗らないで生きていくっていうような。社会革命のほうはセクトの方に任せてみたいな。

神長:それほんとすごく重要で、社会が変わっても自分が変わんなきゃなんにも面白くないですからね。自分が変わるってことが一番面白いんですよ。そうじゃなきゃ社会が変わっても意味ないから。

中大だめライフ:そうですね、相互作用的に行われていくってことだと思うんですけど、だから一人ひとり自分革命が大事なんじゃないかなっていう。そういう綺麗な締めで。

神長:社会革命も重要ですよ。

いか:まずは自分革命。

東大だめライフ:両輪ですよね。

中大だめライフ:両輪でやっていくっていう、形ですね。

タカイ:とりあえず今夜はこんな感じで。

中大だめライフ:そうですね、どうもお疲れさまでした。

拍手

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?