これから社会に出る君へ ①〜初めての社会保障〜
今日は、これから社会に出る君に、お金の話をしようと思うんだ。
お金といっても、どうやってお金を稼ぐかって話じゃないんだ。
「お金が社会でどのように循環しているか」と言う話をしようと思う。
そう、社会保障って呼ばれている、なんだか難しそうなことを、少しだけ。
君は、初めての仕事で給料を20万円貰ったとしたら、手元に残るのは幾らだと思う?
今の日本では、おそらく16~17万円くらいだろう
えっ!その差は何??当然そう思うよね。
それは、所得税や労災保険、雇用保険、厚生年金保険、健康保険というコトにお金を引かれることになるんだ。
そんなよく分からないの要らないから、もっと手取りを多くして欲しいと思うかい?
僕も、20代の頃はずっとそう思ってたんだ。
でも30歳を超えて、とても重要なことに、このお金は使われているんだって気づいたんだ。
もしかしたら、明日僕は交通事故にあうかもしれない。
そうしたら、今までと同じように車の運転や仕事が出来なくなるかもしれないよね。
また、もしかしたら脳卒中になるかもしれない。
これもいつ起こるか分からないし、若くても起こることもあるんだ。
僕は、リハビリの仕事をしてきたから、そう言う人を沢山みてきたんだ。
事故や病気は、どんなに備えていたって、100%防ぐことは出来ないんだ。
でも、福祉サービスという制度のおかげで、自分らしく暮らすことができるかもしれない。
誰に、いつ何が起こるかなんて分からないもんね。
この表に、社会に出て仕事をしていても、ある日突然病気になってしまうかもしれない。
でも、みんなが払ってくれた、「お金」のおかげで、自分らしく暮らすことができるかもしれないんだ。
これが、自分にとって身近に感じるお金の循環の一つ。
次に、もう少し広くみてみよう。
君のおばあちゃんや、おじいちゃんは元気かな?
もしかすると、足腰が弱くなってきたかもしれないかな。
このまま続くと、お父さんやお母さんが、仕事を辞めて介護しなければならなくなるかもしれないと思うかもしれない。
でも、日本には介護保険という制度があって、介護のプロが介護が必要な方を、その人らしく生きることを支援をしているんだ。
そのおかげで、お父さんやお母さんは、仕事をしながら介護が出来ることに繋がるんだ。これは、介護保険という制度で行われていることなんだ。
そして、君がいつか愛する人と出会い結婚して、子供が生まれるかもしれない。
その時に、子供が小さくて自分でご飯も食べられないし、歩けないとしたら、仕事はどうする?
そうだね。
保育園を使って、仕事をする方法を考えるよね。
その保育園も、社会保障という制度の仕組みの一つなんだ。
保育園が足りないと、子供を自分たちだけで育てないといけないから、仕事はもちろん、子育てで行き詰まってしまうこともあり、とても大変なんだ。
保育園も、社会にとって、必須だよね。
つまり、君が仕事について総支給額と実際の手元に残るお金はの差は、このような「命」や「生活」を守るために、とても大事なことに使われているんだ。
そうやって、お金が循環しながら、誰かを支えることに使われ、そしていつか自分もその恩恵に預かり、子供を育てたり、親の面倒をみることになるんだ。
確かにお金が多くて手元に残って欲しいと思うけど、でも誰かを支えるという尊いことに使われるんだ。
こういうお金が社会保障として使われているんだ。まさに、セーフティーネットだよね。
仕事をすると、色々なところで、様々なお金の循環が起こっているんだ。
だから、ぜひそのお金は、何の為に使わているのか考えてほしい。
そして、もし既に身近に疑問に思うお金の流れがあれば、調べてみると面白いかもしれない。
小さな、疑問や気づきは、とても大事なことだからね。
なんとなく、社会保障について知ってもらえたかな?
今日は、このくらいにしておくね。
また、いつか続きを話そうと思う。
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