命ばっかりと水と咳
誰にも分かってもらえなくてもある程度の精神状態は維持することができる。分かりやすい称号なんてなくても、傲慢ささえ持ち合わせていれば一匹狼の如く生きることができる。だが、他人に認められるものを持っていないと、自己肯定感が低下した時「おれはなんも持ってないんだ」という感覚に晒され、途方もない絶望感を味わうことになる。ただ救われたいと喚きながら何者をも否定しどこにも行けないでいる俺と、よく分からなくても、迷いながらでも、間違いでも、どこかへ向かっている人の方が、その在り方のほうが美