Aqoursの物語と、それを彩る素敵な楽曲たち
6/11更新内容
「ダイスキだったらダイジョウブ!」全修正、順番変更(最後だったのを最初に)
「夢で夜空を照らしたい」追加
「未熟DREAMER」部分修正
「想いよひとつになれ」追加
「MIRAI TICKET」追加
「MY舞⭐︎TONIGHT」部分修正
「MIRACLE WAVE」部分修正
「SKY JOURNEY」部分追加
まとめ 大幅変更
畑亜貴さんが全曲の作詞を担当されていて、ハズレが存在しないことで有名なAqours楽曲ですが、その中でも特に自分好みな歌詞を語りたい!そしてAqoursに対する熱意を出来るだけ形にしたい!そんな気持ちだけで書き始めるnoteです。かなりながーいのでお時間あるときにお読みくださいね。
(このnoteでは9人曲じゃなくてもAqoursメンバーが歌唱していればAqours楽曲として扱います。悪しからず。)
(また、アニメの物語についていろいろ書いておきたい、忘れないうちに形にしておきたい、という個人的な意図もあり、アニメ楽曲中心に扱っています)
最初の三分の一は、僕がひとりの人間として本当に大好きな、特に印象的な歌詞のお話し。次の三分の一は、アニメ及び劇場版の名曲のなかでも好きな歌詞のお話し。残りは本当に個人的な好み(趣味嗜好)の歌詞のお話しです。
特に印象的な歌詞
空も心も晴れるから ナミオトリフレイン
どちらの曲でも「波」という言葉がとても味わい深い。「私はまだまだ頑張れる」、と消える波に語りかける、それは静かな叫びでしょうか、その姿を想うとただ胸が詰まるようです。変わりようがない厳しい現実に前向きに向き合う少女たちの、その想いたちを突き動かしてきた信じる気持ちの、その姿の美しさが。
(第二期七話の全員歌唱ver、ほんとうに、よかった…)
ナミオトリフレインの2番の入りの歌詞は本当に凄すぎる。言葉が出ません。僕は千歌ちゃん推しなのですが、個人的に高海千歌さんの一番好きなところがこの歌詞にある。高海千歌という一人の少女は、誰よりも世界の広がりに直面しながら、誰よりも生きようとしているのです。
勇気はどこに?君の胸に!
畑亜貴さんの歌詞あるあるだと思うんですが、「だから」の前後の因果をちゃんと考えると、さらに一歩先の意味が浮かび上がることが多いです。
やり残したことなどない、いつの日かそう言いたいけれどそこまではまだ遠い、果てが見えない。それならば、ふつうは諦めたくなってしまいそうです。人生の果てしなさがただ怖くなってしまいそうです。僕は、自分のこれからが素直に怖い。ですが、Aqoursは「だから僕らは頑張って挑戦」なのです。ここにAqoursがここまで進んでこられた強さが、ある。
厳しい現実に直面してもなお立ち向かうことをやめない輝き、あまりにも強い「挑戦」が、ここに、ある。
そして「熱くなる意味が分かりかけて」
分かり"かけ"る。なにかに手が届きそうな予感。そこにあるのは、ずっと探していた私たちだけの輝き?分かりかけて、分かりかけて、でも、分からない。
目覚めたら、そこは昨日とは違う今日の朝なんだから、何度だって諦めずに追いかければいい。何度だって飛ばせばいい。なんと力のある歌詞なのでしょう。夜明けの太陽、太陽は僕たちに笑いかけている。太陽が、優しく、笑いかけている。
この歌は、歌詞が全体的に決め付けられた価値観を前提としているので(諦めずに頑張って進むことこそが正しいんだ、という決め付けのもとで鼓舞するような歌詞なので)、客観的に見たらすごく攻撃的な歌詞だなあと思うのですが、(だからこそ好き嫌い分かれる歌だろうなと思うのですが)、僕は、そういうところがすごくこのラブライブ!サンシャイン‼︎2期の物語にマッチしていると感じられて好きです。千歌ちゃんたちの信じる気持ちの強さというのを描き出している感じがしてすごく好きです。その強さはすごく美しい強さだと思うから。決め付けを伴っていてもなお強く輝く、みんなが大なり小なり惹かれざるを得ないような何か。
僕は、これからもずっと、どれだけ世の中に嫌気がさしたとしても、信じて動き続ける人間の姿の、その姿の、その美しさを心の底から信じられる人間でありつづけたい。
未来の僕らは知ってるよ
僕は単純に「ラブライブ」という言葉が大好きです。
「Love Live!」
"Live"を愛する。生きることを愛する。Aqoursのみんなは、誰よりも生きているんだな、って、アニメを見るたびに思います。
期待で!弾け飛ぼう!!!!!!!!!!!
あまりにも気持ちよすぎる。
(未来の僕たちはきっと答えを持ってるはず、ほんとうにその通りなんですよね。当たり前なんですけど、忘れがちなことで。)
光る風になろう!We got dream!!!!!!
Get dream 夢を叶える、のではなく夢を"手に入れる"
HAPPY PARTY TRAIN
「電車」は比喩なんだと思います。
人生の旅の前に果てしなく続いているレール、決まりにきってつまらないようにも見えてしまいがちなそんなレールの上でも「期待に輝く瞳なら見える」「遠い駅できっと何かが待っている」
未だ見ぬ何かに無邪気なくらい期待しながら、いろんな想いをのせたHAPPY HAPPY TRAIN to goに、迷わず乗り込む。Aqoursのこの9人でいれば、きっとHAPPY PARTY TRAINと呼べるような楽しい旅の物語になる気がしますよね。そう祈りたい。
未体験HORIZON
花丸ちゃんセンターの楽曲です。国木田花丸という少女にスポットが当たるシーンはアニメでも劇場版でもそう多くはなかった印象があります。しかしその点在するシーンで描かれていた、ルビィちゃんや善子ちゃんを見る時のまなざし、二人の側でそっと支えてあげるような動き、花丸ちゃんのそういった振る舞いには確かな賢さがあって、きっと、花丸ちゃんはAqoursの輝きがどういう成り立ちをしているのか、誰よりも(少なくとも鞠莉ちゃんと同じくらいは)理解していたんじゃないかなと個人的には思っています。そして、花丸ちゃんの中にも「輝きたい」という純粋な気持ちが誰にも負けないくらい強くあって、彼女は自分の中に宿るその気持ちをきちんと自覚していたんだと思います。それが、千歌ちゃん以上に素直な言葉になって、歌詞に表れているな、と思います。
いろんなことを知っているということは、動き出すにあたって、足枷になってしまうことがある。おもりになってしまうことがある。高海千歌ちゃんでもそうだった(千歌ちゃんの場合は直感的に未来を見てしまって臆病になるタイプだった)ように、花丸ちゃんにも色々踏みとどまってしまいそうになる局面がきっと多かったはずで、だからこそ、花丸ちゃんの作詞であろうこの歌詞にはすごく響くものがあります。(MIRAI TICKETも花丸ちゃん作詞ですが、ミラチケでも千歌ちゃんとのものの見方の違いが歌詞にかなり現れているな、と感じます。)
「きっと 後で笑えるからさ
きっと 全部乗り越えてくよ」
この言葉をどんな気持ちで歌ったのか、想像でしかありませんが、きっと、現実を真っ直ぐに見る眼差しの中に宿る本当に力強い意志が、Aqoursのなかに、花丸ちゃんのなかに確かに宿っているちからが、ここに現れている。
「輝いていたくって 自分信じてみたくって」
この歌詞からもどこまでも素直な気持ちを、すごく大きな力を感じます。
個人的には「絶対 ああ絶対 諦めない」のところの1年生3人組の動きが大好きです。あのPVはどこを取ってもほんとに素晴らしい。
この曲、花丸ちゃん推しにとってはほんとに聖歌みたいなもんなんだろうなって思います。素敵なPVもついて良かった。
君のこころは輝いてるかい?
すごく好きな歌詞です。ライブで聴いたらきっと泣いてしまうんじゃないかなと思います。アイドルが見ている人に与えられる元気にはどういうものがあるんだろうと考えてみたとき、その一つの究極形がこの二番サビにあるんじゃないかなって個人的には思います。それくらい好きなサビです。サビのメロディもこの歌詞と見事なくらいにマッチしている。
千歌ちゃんのオタクとしての視点ですが、Yesと言って笑うだけじゃなくて、胸に手"も"当てるところに、一つ一つ確かめて進んでいこうとする千歌ちゃんの言葉らしさがあるなぁと思います。先ほど挙げた千歌ちゃんソロ曲のナミオトリフレインで「そう答えは胸にある」と歌った高海千歌さんらしい言葉遣いだな、と感じます。
2期3話、学校説明会でこの曲を歌ってるのを改めて見ると本当に感動します。学校を廃校から救おうとするAqoursの姿はほんとうに輝かしいものだったんだ、と思わされます。ついに叶わなかった夢でも、それを叶えようとする姿は本当に輝いていたんだと、思わされます。
アニメ挿入曲の歌詞(先ほどの節で扱ったものをのぞく)
ダイスキだったらダイジョウブ!
心のどこかで常に求めているトキメキ。スクールアイドルを始めたことで生まれるトキメキ。それは、間違いなく、千歌ちゃん、曜ちゃん、梨子ちゃんの3人が揃ってスクールアイドルを始めたからこそ気づけたトキメキで、それが、千歌ちゃんがずっと見たかったトキメキの形の始まりで。だから、それが分かっているから、この初めてのステージとなる体育館で、お互いに対する想いと、やっと見つけたこのトキメキの熱量、この先の未来へと膨らむ期待と、ますます大きくなってゆく夢、これからの不安を吹き飛ばしたい全身の勢いとを、千歌ちゃん、曜ちゃん、梨子ちゃんの三人が持つ全ての計り知れぬ力と愛を歌に乗せて、
三人は初めてステージで輝いてみせたのです。
「知らないことばかり 何もかもが」
先行きが分からない不安、そんな不安を塗り替えてくれるほどの期待、その期待のなかにあるとてつもないエネルギー、彼女らの生きるちから、「今しかない瞬間だから、輝きたい」
今しかないかけがえのないトキメキと輝き、そこから全ての不安を吹き飛ばしてくれるような期待が生まれて、だから、元気を出していくよー!という勢いで、体育館を満員にするという大きな壁にも立ち向かえる、そんな一歩を踏み出してこられた
これから先に立ちはだかるうんと大きな壁だって、メンバーのみんなのことを、スクールアイドルのことをダイスキでいられれば、きっとみんなで輝きながら、ときめきながら進んでいける、きっとそうなるんだって、そんな確かな予感がいま、3人のトキメキを生んで、歌とダンスに乗せて、全ての想いの強さで輝いてみせて
大好き、というのは大切な感情だと感じます
ダイスキだったらダイジョウブ!!ほんとうに素敵です。どこまでも、どこまでも。ほんとうに大切で、かけがえのない、
夢で夜空を照らしたい
ラブライブ!サンシャイン‼︎のアニメ挿入歌に限った話でもないですが、やはりアニメの文脈にちゃんと当てはめてみると見え方が変わるなぁと思います。この曲もその代表例だと思います。
1期6話、学校のピンチを救おうと張り切ってPVを作る6人が、壁にぶち当たるという回でした。Aqoursは内浦という田舎町で生まれたスクールアイドルなわけですが、その地理的条件、地域的な人口の少なさは、ラブライブ!で有名になるにあたってどうしても不利になります。その一方で、浦の星女学院廃校の危機ですので、そんな地元に人を集めなければ、Aqoursが動かなければいけない。そんか中で、なんとか内浦の魅力をPRしようとアイデアを絞り出して、地元の人たちの協力をたくさんもらってできたのがこの「夢で夜空を照らしたい」という楽曲だったわけです。
彼女らの夢は、内浦で過ごすひとたちの仲間たちの温かみのなかで生まれた夢でした。内浦だからこそ生まれた夢でした。(僕も一ヶ月ほど前に内浦に行ってみて、この物語は内浦だからこそ生まれたお話なのかもしれない、とほんの少しだけ実感できた気がしました。)Aqoursの目指す夢のなかには、内浦で育ってきた想いが確かに息づいています。だから、感謝を込めて、愛を込めて。
「夜空を照らしにゆこう!」
田舎町の少し寂しい夜、そんな夜でも確かに輝いて感じられる自分の夢、誰かの夢、誰の胸にもあるような何か、ささやかな祈り、切なる願い、それぞれが抱える想いを繋いで、その繋がりが提灯の光になって夜空を照らしてゆくのです
「消えない 消えない 消えないのは」
夜空に消えてゆく提灯の下で6人の少女は歌い踊ります。街の人たちの想いを、優しい光と優しい歌に乗せて。繋がった夢は、繋がった想いは、夜空の小さな光となり、そして消えないで、未来へと繋がっていく。今まで自分を育てた、大切な夢を生み出してくれたこの内浦の景色も、この場所で出会えた夢も、きっと消えない。それを消さないように、この場所から、Aqoursの6人は飛び出して行ったのです。
未熟DREAMER
一期第九話、9人になったAqoursが初めて花火大会で歌った曲ですね。サビが本当に素晴らしい。このサビは芸術の域に入っていると胸を張って言えます。みんなに聞いてほしい。
サビ入り「どんな未来かは」の「ど」の瞬間、たくさんの花火がばーんと夜空に打ち上がります。打ち上がっては広がって、どこまで広がるのかと思う暇もないほどすぐに消えてしまう一瞬の、燃えるように咲き誇る花。花火の輪郭なんて分からないけれど、だからこそ無限にも感じる一瞬の、圧倒的な輝き、その儚さ。
美しくも儚い一瞬の燃えるような花火の下、歌い踊る九人のAqoursの輝く一瞬というのがどういう一瞬なのか。それが音楽的にも、物語的にも最大限に表現されたのが、このサビだと思います。サビのメロディの盛り上がりに合わせて歌詞がほぼオ段の母音の音で統一されていて、だからこそ花火の広がりと言葉の音としての広がりを存分に感じられるようになっていると感じます。一期第九話のラスト、この一瞬に確かに存在した9人の気持ちを、先が見えないなかでも確かに輝いている期待を、過去から繋がり未来へと繋がってゆく今この瞬間にしかない輝きを、どこまでも素直に言葉と音楽と踊りに乗せて、花咲き誇り。
言葉にならないほどのものがあります。
想いよひとつになれ
抱えている気持ちが一緒、気持ちが一つになる、ってどういうことなのでしょう。
果南ちゃんと鞠莉ちゃんのときもそうでしたが、この二人に限らず、みんな違っている人間同士ですので、すれ違ってしまうようなことはもちろんあって。でも、そんなすれ違いを乗り越えた先には、同時に振り向いて目が合ったり、同時に笑い出すような、重なり合う瞬間がある。ただかけがえないような、そんな一瞬。
「ほらね ほんとは 一緒だったよ気持ちはね」
(サビへ転調するところの音が本当に良いんですよね…作曲してくださった佐伯高志さんいつもありがとう…)
想いよひとつになれ、という楽曲は、みんなが同じ想いを持っているはずだ、というなんとなくの実感と、その実感を重ねた先で私たちだけの輝きと想いとがひとつの形になりますように、という切実な、ひたむきな祈りとを、重ね合わせたような楽曲なんじゃないかなと感じています。
「何かを掴むことで 何かを諦めない」
それぞれ違った人間であるAqoursのみんなが「私たちだけの輝きを見つけたい」という想いを重ねていく、その過程。曜ちゃんが無理に梨子ちゃんの動きに合わせないこと、曜ちゃんが千歌ちゃんへの「大好き」を我慢しないこと、いまでも梨子ちゃんの心の中にある、ピアノへの大切な想いを、ピアノとともに積み重ねた時間を、それを蔑ろにしてしまわないこと。誰かが自分のなかのだいじな想いを、だいじな人への想いを我慢しないでいることができてはじめて、9人の想いが本当に重なり合うことができる。Aqoursの9人がそれぞれ同じ想いを持ちながら違った個性を持つ9人のままでいられることが、想いを一つにするために何よりも大切なことなのではなのだと、そのことを高海千歌は、ちゃんと分かっていたのではないでしょうか。
「どこにいても 同じ明日を 信じてる」
だいじな想いを抱きしめて進んでいくなかで、一人じゃないと分かる、だいじな人が分かる。自分のほんとうの想いが分かる。すごく千歌ちゃんらしい歌詞だなと思います。
「違う場所へ向かうとしても 信じてる」
違う場所へ向かう、という言葉について、この言葉は梨子ちゃんがピアノコンクールに向かったことを指しているだけなのか、と考えてみるとかなり怪しい部分なのではないかと思っています。もっと色んな想いが籠っていると考えてもいいのではないかな、と個人的には感じています。もっと先の、あるいは、思い通りにならないような未来へ、まだ遠いどこかにむけた歌詞なのかもしれないな、と感じたり。
MIRAI TICKET
「MIRAI TICKETは言葉やお話では計り知れないすごい力を持つ歌だと思う」
という雰囲気の感想を以前どこかでみかけて、ハッとさせられたことがあります。
1期のラブライブ!サンシャイン‼︎という物語、夢を見つけて、輝きを見つけたくて、繋がって、みんな全力で走ってきた、そんな物語が持っている勢いみたいなものをすごく感じます。
「ヒカリになろう ミライを照らしたい」
私たちだけの輝きを見つけたいんだ、と言ってきた物語の一期の集大成で歌われる
「ヒカリになろう」
という言葉、この楽曲にはものすごい力があるんだと、本当に言葉にできないほどの圧倒的な力があるんだと、今なら少し分かる気がしています。
MY舞⭐︎TONIGHT
アニメ2期3話挿入歌になります。このときのAqoursの状況は決して楽なものではありませんでした。学校存続がかなり怪しく、もし存続させられたらほんとうに奇跡、と言えるような状況でした。
そんな状況に置かれたAqoursの9人が、MY舞⭐︎TONIGHTをどういう気持ちで歌っていたのか、どういう気持ちで踊っていたのか、彼女らがこれを踊ることにどんな意味があったのか、考えると少し胸が苦しくなる部分があります。精一杯輝こうとする彼女らにこの先に待ち受けている気がする何かを、憂いを、嫌な未来を吹き飛ばしたいような今一瞬の踊り。
夢見る少女たちの強い踊り、儚くも、可憐にかがやく、強く美しい舞。
「きっといつかは叶うはずだと踊ろう」
可憐に
(このサビの一番良いところにMY舞TONIGHTという絶妙なフレーズを思いつくのが畑亜貴さんの本当にすごいところだと思いませんか…?凄すぎて初見びっくりしました…)
MIRACLE WAVE
「できるかな?」
これが二期六話の千歌ちゃんを襲っていた壁なんじゃないかなと思います。バク転がなかなかできなくて、輝きを見つけられない未来が見えてしまって、それが怖くて、嫌でしょうがない、焦ってしまう。本当に私にできるのかな?私やっぱり無理なのかな?そんな不安ばかりが頭に浮かんでしまう。過去の自分に自信が持てない、未来の嫌な可能性ばかり頭に浮かんでしまう、そんな中でみんなに恩返ししなきゃいけないと追い込むばかりで、ますます焦るばかりで、だから、なかなか壁を越えられない。目の前のことに本当の意味で全力になれなかった。バク転が上手くいかなかった。それがほんとうに悔しかった。
「できる!」
全身全霊の叫びとはまさにこのことだと思います。焦りを、思い込みを、振り払いたい保身を、勢いで乗り越えてさらなる高みへと、輝きへと手を伸ばして
この壁を超えることで、千歌ちゃんは一段上の輝きを手に入れたのだと思います。
この壁を超えた千歌ちゃん、本当に凄すぎるなと心から思います。みんなの言葉をきちんと受け止めて、自分の過去に自信を持って、自分がやるべきことを見つけて、壁を越える。なかなか出来ることじゃありませんよ。僕の20年の人生がそう語っています。
「それしかないんだと、決めて、」
心の迷いを飛ばしたからこそできる勢い、
「熱い熱いジャンプで!」
すごい熱量で未来へと向かい、
WATER BLUE NEW WORLD
夢が見たいから、みんな、繋がる。辛くても、先が見えなくても、みんなで、みんなで、笑って。
歌詞の話からは逸れますが、ここで少し小話を挟みたいとおもいます。
笑うことは誤魔化しなのだろうか、と考えることがしばしばあります。笑うこと、についてラブライブ!サンシャイン‼︎のアニメのなかで印象的なのは2期1話でのワンシーンです。
学校説明会が中止になったことで、正式に廃校が決まったと鞠莉ちゃんに告げられ、冷静さを失う千歌ちゃん。曜ちゃんや梨子ちゃん、ダイヤさん果南ちゃんが慰めたあと、鞠莉ちゃんが出てきて
「千歌っち、ごめんね、テヘペロ(^_−)−☆」
と戯けたように笑ってみせるのです。廃校阻止にむけて誰よりも頑張ってきた鞠莉ちゃんが、一番悔しくてやりきれないはずの鞠莉ちゃんが、おどけてみせたのです。
これを聞いて千歌ちゃんは
「違う、そんなんじゃない、そんなんじゃ…」
と呟き、悔しそうに目を伏せます。
(ここで一人で呟いて悔しそうにするのがAqoursの高海千歌らしくて本当に好きです。
1期8話で東京から沼津駅に帰ってきたとき、ルビィちゃんがダイヤさんを見つけるやいなや抱きついて号泣するシーンで、これまで悔しさを抑えていたはずの千歌ちゃんが悔しさを滲ませるシーンが僕にはたまらなく印象的です。)
僕も、鞠莉ちゃんの気持ちはそんなんじゃないだろ、と思いながらアニメを見ていたので千歌ちゃんのこの言葉には共感なのですが、このときの鞠莉ちゃんの誤魔化すような笑いを、僕たちはきっと否定しちゃいけないんだと思います。(この場面での千歌ちゃんも、悔しそうにはしていますが否定はしていません。)
現実というのは中々厄介で、何か変えようとしても変わりようがないものが大なり小なりみんなにあって、それはとても歯がゆいことに違いないのです。ですが、そのことに本当に深く絶望してしまったままでは、僕たちは生きられない。あえなく過去のものになってしまった希望を、夢を、恋を、その傷と痛みを抱えながらも、進んで行く時間のなか、辛かったことは無理矢理誰かと笑い合ってなんとか庇って進んで行くしかない、ひとの人生にはそういう面が多少あるのではないでしょうか。自分の過去にきちんと向き合うことはもちろん大切なんですが、過去の痛みに引きずられて今目の前にある何かを見失い続けながら生きてゆくことには、どこかで限界が来る。過去の辛さにすこし目を背けて、無理矢理でも笑って、生きていく。そうやって時間の経過とともに、傷は浅くなるものだと感じます。
別に僕はこれが良いこととも悪いこととも思いません。仕方のないことなんだと思います。
笑うことって、きっと、今の自分に素直になることなんじゃないでしょうか。千歌ちゃんに悲しんでほしくないという気持ちに、今を生きたいという気持ちに、過去を引きずったままでは辛いという気持ちに、未来へ進みたいという気持ちに、今の自分が抱えている等身大の気持ちに素直になることなんじゃないでしょうか。
Aqoursのみんなも、浦の星のみんなも、消えない思い出を、そして学校存続という叶わなかった夢を、その挫折を、傷を、抱きしめながら、それでも笑って、夢が見たい想いを持ち続けて、未来のことにワクワクする素晴らしさを思い出しながら、みんなで笑って、生きていくのではないでしょうか。そんな風にみんなで笑いながら、今を重ね、そして未だ見ぬ未来へ向かうのではないでしょうか。
多くの人が考えているであろう通り、この部分の歌詞は「3年生組が卒業しても、浦の星が終わっても、夢が見たい想いで繋がる限り、私たちはいつだって繋がってるんだ、忘れないんだ、だから今は笑って楽しもう!」という意味が強いと思うのですが、Aqoursのこれまでの軌跡を踏まえたうえでの歌詞だと思うのですが、それは勿論そうなのですが、先ほど長々と書いてきたことを踏まえてみると、この部分はラブライブ!シリーズの「みんなで叶える物語」の全てに大なり小なり通じる歌詞になってくるんじゃないかなと思います。
楽しいときも辛いときも、涙を流しても、最後にはみんなで笑いあってこその、みんなで叶える物語、なんじゃないでしょうか。今を最高に楽しみたい、いつでもそんな気持ちを持っているから、みんなで笑いあおうとするのではないでしょうか。
(まだ見れてないシリーズが多いのにこんなこと言うのは大分気が引けることではありますが…)
WBNWに関しては語り始めると山ほどあるのですが、特に好きな歌詞を並べておきます。
Aqoursの物語を見ていて、"海"という比喩について考えることがよくありました。高海千歌ちゃんは海を見ているのではないか、と。(比喩的な意味です。)だからこそ、歌詞に「ココロに刻むんだ、Water blue」という言葉があって、初めてそれを聴いたときにめちゃくちゃ鳥肌がたったことを今でも覚えています。
サビ前の歌詞として完璧すぎるし、音作りがあまりにも綺麗すぎる。梨子ちゃんが真ん中なのほんとに最高すぎて好き。
ここまでの道のりを経たAqoursが歌うからこそ、ちからを感じられる歌詞だな、と思います。まさしくその通りなんだろうな、と。
青空Jumping Heart
ラブライブ!決勝大会のアンコールで披露したと思われる、アニメ一期のオープニング楽曲。初めてこの曲を聴いたときは正直、「新しい扉全部開けたらすごく大変なことになるよ…」と思いましたが、アニメを見るうちに、それくらいの良い意味での軽薄さが大事なんだと、始めたてのときは尚更それくらいの軽薄さが一番輝いて見えるんだと思えるようになりました。今では大好きな歌詞です。聞いててすごく気持ちが良い。
あと、二番の「眩しい世界で〜」のところで一瞬ブレイクが入るの、個人的にかなり好みだったりします。この曲の作曲をされている光増ハジメさんはほんとうに凄いひとだと思います。光増ハジメ×Aqoursは全曲本当に素晴らしい。先ほど挙げた君のこころは輝いてるかい?も未来をどうしようかな?もBrightest MelodyもLanding action yeah!もマジで素晴らしい曲ですよね。間違いなくラブライブ!サンシャイン‼︎の物語を支えた一人だと言えると思います。これらの楽曲についてはまた後ほどすこし書きますね。
アニメ楽曲は本当にどれをとっても素敵で、「未来の僕らは知ってるよ」のイントロ(ホ〜ンキを〜ぶつけあって〜手に入れよう、のところ)で千歌ちゃんの声の後ろで鳴ってるアコギに生まれ変わりたいと何度願ったことか分かりませんし、「MIRAI TICKET」のWe say "ヨーソロー!"もほんとに大好きで、、、こんな風に細かいスキポイントまで語り始めると際限がなくなるのでこの辺にしておきます^_^
(細かい好きポイントの話を少しだけしておくと、千歌ちゃんオタクとしてはやはり、ふとした瞬間に千歌ちゃんがAqoursのみんなを見ているシーンが好きです、挿入歌のパフォーマンス中にチラッと見てるシーンなんかは特に)
劇場版の楽曲
Brightest Melody
個人的にはBrightest Melodyの圧倒的一強です。(Hop?Stop?Nonstop!もかなり好きなんですがBrightest Melodyが強すぎる。本当に。)
Brightest Melodyってかなり攻めた楽曲名だと思います。輝き、を目指してきた物語でBright"est"という最上級を使ってくるのはかなり攻めてる名前だなあと見るたび思います。
別れ、出会い、どちらが最初なのか、分からなくないですか?別れがあったから出会いが生まれるのかもしれない、でも、出会いがあれば絶対に別れも生まれる。どちらが最初なのかなんて分からないから、どういう気持ちで次に向かっていけば良いのか、わからない。Aqoursのみんなも、千歌ちゃんも、はっきりとは分からないんだと思います。でも、きっとこの輝きの思い出は消えないから、またきっと会える、空は繋がってるから、きっと会える。(ここでの"会える"の意味はあえてぼかしておくのが正解だと僕は思います)そう思おうと、そうやって前に進もうと決めるのです。きっと、これまでの輝きが、今日の輝きが、道しるべになってくれるから。
そしてサビ前のここでびっくりするくらい大袈裟な転調がきます。しかし、多分、また会えると信じて進むためにはこれくらいの大きな転調が必要なんだと思うし、個人的には不思議なくらいしっくり来る転調です。(こういうところの加減も含めて光増ハジメさんはほんとにすごいなぁと思うわけですね。)
サビの歌詞についてはあまり語りたくありません。圧巻。語れば不足が生まれてしまうと思うのでなるべく遠慮しておきます。音は力強いように感じますが、メロディを構成する音はかなり切ない音です。
一つだけどうしても自分のために残しておきたいことを書かせてください。ここでの歌詞、Aqoursのみんなが別れのせつなさを抱きしめて次へ進もうとするからこそ、これはBright"est" Melodyになれるんだと思うんです。別れの切なさの強さの分だけ、未来への気持ちの強さがあって、だからこそBrightestになれるんだと思うんです。
「輝いていたいんだこのまま進もう」
みんなの心の中に灯り続ける、輝きたいという気持ち。形を変えながら、これからも続いていくような、何か、何か。それは、未だ見ぬ輝き? 何がともあれ、彼女たちは輝きを追いかけて、このまま進むことを力強く選ぶ、そういう物語の締めになったのでした。
以上が劇場版及びアニメ楽曲の好きな歌詞紹介もといオタク語りです。
ここまで読んでくださる方が存在するかすらかなり怪しいですが、八割自己満足ということですね。ここからは物語というバックがなくなるのでテンポよく行きますよ〜!
個人的に好みの歌詞
Marine Border Parasol
僕がこの三人のオタクだからというのも大いにありますが、とても好きな歌詞です。「楽しく遊んでじゃあねって次の季節へと」これこそ青春だあ!!!!!!
歌詞としてはこの部分が好きなんですが、
いつも聞いてるときは、この後の
「パラソル〜♪ Yeah!!」のところで転調するのがなんとも切ないようでいつも泣きそうになります。俺は部外者なのに…
DPEAMY COLOR
最後の「ユメ見る僕らってどんな色だろう?」のところもすごく切なくて好きなんですが、この部分が「え、この歌詞俺が書いた?」というくらいのポイントでほんとにやばいです。新しいときめきへと手を伸ばすAqoursのみんなが、好きです。
KU-RU-KU-RU Cruller!
この歌詞を高海千歌に歌わせるのはさすがにやばいんだよな…こうかはバツグンだ…
少女以上の恋がしたい
共感度◎ 普通の会話じゃつまんないよね〜
個人的には千歌ちゃんソロverも良きです。
Thank you.FRIENDS!!
永遠っていいたくなるほどの、彼女らの輝かしい思い出。そんな消えない思い出が彼女たちの未来になにを繋げてゆくんだろうと考えることがあります。
SKY JOURNEY
果南ちゃんの波動(?)を感じる言葉遣いだなと思います。笑顔で明日を歌うエネルギー、当たり前のものじゃありません。胸に確かなもの持ってるだけでなんとかなる、というのも誰もがそうだというわけではない。全て人それぞれだと思います。夢を確かに持っていたら、それを追いかけていたら、人生なんとかなる、うまくいく、誰もがそんな風に、信じる心だけにひたむきに歩めたらどれだけ良いでしょうか。でも、輝きは、誰の心にも眩しく思えてしまうような輝きは、確かにあるようです。
人は迷いたがりますよね。決して皮肉なつもりはなくて、仕方ないし、それも大事なんだと思います。SKY JOURNEYからはHAPPY PARTY TRAINと近い雰囲気を感じて全体的にかなり好きな楽曲です。
Over the Next Rainbow
「消えてゆく虹に約束しよう」
とても好きな表現です。
「会いたかった 遠い場所にいても」
この部分、「会いたかった」がいま、過去形になっていて、なんとも切ないところがあります。いつか、またね、会えるよね。
Over the rainbowと歌詞中で繰り返されているのに、歌の題名がOver the Next Rainbowなのも、かなり味わい深い。今の雨が終わり、次の雨が上がったあと、ということなんでしょうか。
最後に Awaken the power
最後は、あらかじめラストにとっておいていたアニメの挿入歌の印象的な歌詞を紹介させてもらって終わりにしたいと思います。
世界にはまだまだ僕たちが知らないパワーが溢れてる、
だからいつまでも、ユメの途中、
過程。
今の気持ち、ここまでのまとめ
以上、大変長くなってしまいました。
Aqours作詞担当の高海千歌はどんだけ天才なんだ… 書き始めのときは、こんなにきちんと書くつもりもなくて、自分用の備忘録として書き殴るだけのつもりだったのですが、どうせ公開するなら、と思い、修正に修正を重ねた次第です。
どう読まれるかを意識しつつ、誰よりも自分のために自分の今の気持ちを形にして残す、語り得ないことは語らない、自分のうちに秘めるべきことは秘めておく、そのことを意識しながらここまで書いてきました。
やはり僕は、歌詞の意味を客観的に説明するだけに終わってしまうような言語化にかなり抵抗がある人間で(自分がする言語化がそういうものになってしまうことに抵抗があるだけで、他人の文については押し付けがましくない限りどんなものでもほとんど気にせず読めるのですが)、出来るだけそうならないようにしたい、客観的な情報だけじゃなくて自分の熱を残したいと、ここまでかなり気をつけて書いてきたつもりです。歌詞の話をしながら自分の感情をできるだけ込められるように、この物語を通じてしか出せないであろう熱量を形にできるように、かなり気をつけて書いてきたつもりです。そこまで神経質ならじゃあ何故そもそもこんな文章を書いたのか、というと、ひとつの理由は、未来の自分を信じられていないからなのだと思います。これからの人生でいろんな想いを抱えていくであろうなかで、ここまで純粋な想いを持って接することができた物語というのはとてもかけがえのないものな気がしています。でもその一方で、これからの人生をこの純粋さを保ったままで生きていける気がしない、なんとなくそんな未来が見えているから、今の熱量をなんとか思い出せるようにしなくては!という焦りが生まれ、こんな長文が誕生したのだと思います。自分の未来が怖いのです。だから、歌詞のお話をするというより、歌詞を通じて、僕が感じたありのままの感情と熱意を文字に落とし込む、そのことを第一の目的に置きながら常に文章を構成し、修正を重ねていました。読んでくださったみなさんにおかれても、一つでも心に残ることが生まれてくれればそれ以上嬉しいことはないです。ここまで読んでくださりありがとうございます。
始めに書いたとおり、歌詞の話しをしながら物語の話しをしたかったので出来るだけアニメの楽曲中心になったということではあるんですが、これから語りたいことがまだまだ増えるかもしれないので、その時はまたこんな感じでぶちまけているのかなと思います…笑
ラブライブ!サンシャイン‼︎を見て一ヶ月半と少しが経ちましたが、僕個人としては、世界の見え方が少しだけ変わるような物語になったな、と素直に感じます。アニメを見てあそこまで主人公に感情移入するのも初めてのことだったし、彼女らの生きる姿や考え方には、鬱屈とするような日々の中でもなお輝いて感じられるような、強いなにかがあった。信じたいなにかがあった。たしかに、Aqoursの物語を通じてその輝きに向き合うなかで、自分のことを省みてしんどい気持ちになることもあったし、そういう思いをしたことがある人は僕以外でも少なからずいるのではないかなと思います。僕にはこれからも、その眩しすぎるほどの輝きに向き合うべきときが来るのかもしれません。いま僕は、自分の中にも「自分の人生を進んでいきたい」「生きている実感を得たい」という思いがあるんだと確信できたこの経験だけは、これからも忘れずに持っていきたいな、とそれだけを願っています。Aqoursの物語を通じて考えたことは、自分の中で大きな一歩になったと思います。これが前向きな一歩だと、そう信じたいです。
きっと、物語はあくまで物語にすぎなくて、でも、物語が僕たちに見せる世界は時には現実を変えるような力を持っている。そこに現実を変えるヒントが少しだけ、あるのかもしれない、ないのかもしれない。答えはそれぞれなんだと思います。
本当に輝かしくて力強いこのAqoursの物語への向き合い方に正解なんてきっとなくて、人生に正解なんてきっとなくて、だからこそ、それぞれが納得の出来る折り合いのつけ方でこれからの人生を歩んでいけばいい、どうか皆さんが好きでいられる世の中と人生でありますように、と弱々しく祈りつつ、この長文の締めとさせていただきます。本来の僕はそんな善い人間とはかけ離れた人間なのですが、内浦へ行ったとき、何故だかこの地の幸せを願わずにはいられなかった。僕にとってはそんな物語でした。
「みんなで叶える物語」のひろがりを垣間見る瞬間が、最近は結構好きになってきました。いろんな人の熱意高いツイートを見るのが楽しいです。僕からもまた機会があれば語らせてください!熱意を込めて紡いだ言葉たちを皆さんに見ていただけることが素直に嬉しいです!
ありがとうございました!
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