光る鯉

人の感情に興味がある大学院生(M2)です。研究生活の中で感じたことや進捗を発信できれば…

光る鯉

人の感情に興味がある大学院生(M2)です。研究生活の中で感じたことや進捗を発信できればいいなと思っています。

最近の記事

学振日記⑥ 再開

今年度も学振特別研究員の募集要項が公開されました。 前年度申請したDC1は不採用だったので、今年度はまた新たな戦いに身を投じることになります。去年は力不足もあり、採用されるビジョンが見えないまま原稿に修正を重ねる日々でした。しかし今年はもう後がないので気持ちを強く持って進めていかねばなりません。 点数だけみれば去年の結果はそれほど悪くありませんでした。つまり、今年採用されれば去年より少しは成長できた、不採用であれば去年よりも実力が落ちた、というように今年の審査結果はそのまま

    • Spotify APIで遊ぶ 応用編

      spotipy(spotify APIのpythonライブラリ)の音響特徴量抽出を使った試みを紹介します。私以外の人にとっておもしろいかどうかはわからないのですが、あくまでその方法をメモとして残しておきます。 前回の記事はこちら 楽曲の音響特徴量によって同一系列のアイドルグループを定量的に比較どんなアイドルグループにも個性というものがあります。しかしファンとして熟達しなければその個性には気づけません。定量的なデータから個性を可視化することができれば、それが自分の「推し」を決

      • Spotify APIで遊ぶ 実践編

        今回は実際にspotipyを使って遊んでみます。事前準備については前回の記事を参照してください。 まずVisual Studio Codeを立ち上げてターミナルさん(powershell)を開きます。 実践spotipyには様々な機能があります。今回は、公式サイトの冒頭で紹介されていた①アルバム一覧の出力と、目玉機能の1つである②音響特徴量の出力、という2つの機能を紹介します。 アルバム一覧 まずは特定のアーティストがリリースしているアルバムの一覧を出力してみます。

        • Spotify APIで遊ぶ 準備編

          夏休みに音楽配信サービスSpotifyのAPIで遊んでみたら楽しくて没頭してしまいました。Pythonの良い教材にもなりました。しかしそれから数カ月が過ぎ、せっかく覚えたことを忘れつつあります。さすがにそれはもったいないので、勉強したことをメモとして残しておきます。 APIとは何ぞとのことです。今回の例でいうと、手元のPythonファイルからSpotifyの機能を使えるシステム、というような理解で大丈夫ですかね(自問)。 spotipyspotipyはPythonでSpo

        学振日記⑥ 再開

          修士論文の提出

          大学院修士課程2年生、いわゆるM2で一番の山場といえば、修士論文の提出です。 私の場合データ収集自体は秋ごろに終わっていたので執筆時間には余裕があったはずなのですが、なぜか12月まで書き始める気になれず、結局年内ギリギリの提出となりました。私の大学では年明け2日目の授業日が提出期限なので、年内に出せないと苦悶に満ちた正月を過ごすことになります。そういう意味では私はけっこう頑張れたのではないかと思います。反動で1月上旬は少し危ないぐらいに無気力だったのですが。 修論は一般的な論

          修士論文の提出

          学振日記⑤ 結果発表その1

          9月末、ついに学振DC1の採否が発表されました。私も来年の生活と進路がかかっている身なので、人並み以上にはドキドキしながら結果を待っていました。一方で申請書の最終版にあまり満足できていないこともあり、内心今回はダメなんだろうな…という気持ちはありました。つまり覚悟は十分にできていました。 ここまで書いてしまったらもう結果を発表しているようなものですが、あえてしっかりと振り返ってみます。 結果残念ながらDC1は不採用でした。 覚悟はしていたものの、微かながら半年間積み上げた期

          学振日記⑤ 結果発表その1

          ドキドキ!論文revision

          論文掲載までの長い道のり某学術雑誌に投稿していた私の論文が査読を終え、先日desision letterを受け取りました。結果はmajor revisionでした。決して悪い状況ではなく、トラブルなくこの日を迎えられたことにただ安堵しました。とはいえ、ここまでの長い道のりと、ここから論文掲載まで続くさらに長い道のりのことを考えると少し不安な気持ちになってしまいます。 なにせ査読の1ラウンド目だけに半年も費やしてしまったのですから。 軌跡を振り返るそもそも、この研究に着手した

          ドキドキ!論文revision

          夏休みの計画

          大学院2年目の夏休み今年も夏休みが始まりました。この時期になると家族や就職していった同期からよく「夏休み何するの?」と聞かれます。もっともな疑問です。しかし、私のようなメリハリのない生活を送っている者にとってこうした疑問に答えるのは簡単ではありません。授業の有無に関しては、そもそも夏休み前もそんなに授業があったわけではないので、夏休みに入って授業に関する負担はあまり変化していないかもしれません。それ以外だと、強いていえば学会発表の準備とかやらないといけないかな…といろいろ考え

          夏休みの計画

          学振日記④ 提出したのはいいけど…

          提出を終えて長い戦いを終え、ようやく申請書を提出することができました。 思えば約半年間wordファイルとにらめっこしていたわけで、この日を境に一日の大半を占めていたタスクがきれいさっぱり消え去るということになります。実質もう夏休みです。 とはいえ、提出をした後にはその事実を確認する作業が残されています。力を入れて書いた申請書なだけにちゃんと提出できているか心配は絶えず、強迫観念に取りつかれたように電子申請システムにログイン・提出を確認して一時の安堵を得る、というルーティンを

          学振日記④ 提出したのはいいけど…

          学振日記③ 事務チェックを終えて

          事務チェックとは学振が大学院生の生活・キャリアに深く関わってくることはもはや説明するまでもないですが、例年、出願資格や書類の不備により審査の対象外となってしまうケースがあるようです。明日は我が身、おそろしいことです。 こうした事態をできるだけ避けるべく、申請者の所属機関が書類をチェックしてくれるという制度があります。これが事務チェックです。学振の申請書は申請者が学術振興会(JSPS)に直接提出するわけではなく、一度申請者の所属機関に集められ、機関からJSPSに提出されるという

          学振日記③ 事務チェックを終えて

          学振日記② 今頑張っていること

          ゴールデンウイークという名の平日が近づく4月末,学振の申請書作成は新たな段階を迎えました。ある程度文章がまとまってきたので,先生だけでなく多くの人に見てもらいながらブラッシュアップを重ねる段階です。 ここからはより一層有意義でわかりやすい申請書を書いていくことが求められます。この記事では,自分の申請書を少しでも良いものにするために頑張っていることを羅列していきます。 ①先輩の申請書を見る 申請書の作成に向けて最初に始めることです。昨年の12月あたりから先輩の申請書を集め

          学振日記② 今頑張っていること

          学振日記① 学振って?心理系M2の奮闘記

          学振採用に向けて喘ぐ己の姿を実況このブログを始めてからそろそろ1年です。大学院入学をきっかけにブログを始めたので,今年度私は修士課程2年生(M2)となったわけです。最初は修士課程を出てから民間企業に就職するつもりだった私も今ではすっかり長期入院コースにはまってしまいました。より長く研究に励むことができるようになるのは素晴らしいことなのですが,それは将来への不安からの解放を意味するものではありません。研究者として少しでも安定した将来を迎えたいなら,M2の間にやるべきことがいくつ

          学振日記① 学振って?心理系M2の奮闘記

          研究室訪問、するべき?いつする?何をする?

          研究室訪問とは学部課程の後半や大学院進学後には、文系理系を問わずほとんどの人が研究室(あるいはゼミ)に所属することになります。研究室訪問とは、所属する研究室を選ぶ、あるいは探す段階で情報を得るため実際に研究室を訪ねることです。この記事では「進路を検討中の学部生が大学院の研究室を訪問すること」を研究室訪問と呼ぶことにします。学部生として所属する研究室(ゼミ)の選び方については、また別の機会に紹介しようと思います。 なお、文系において研究室とゼミはほぼ同義なので、呼称は「研究室

          研究室訪問、するべき?いつする?何をする?

          大学院入試ってどんな感じ?

          8~9月は大学院入試の時期です。私は今でこそ人生17回目の夏休みを満喫していますが去年の今頃は受験勉強に追われていて大変だったことを思い出します。私はひたすら基礎的な知識を叩きこんでいくようなスタイルの勉強方法だったので、今思うと過去問にちゃんと向き合えていない部分もあったのかなと思います。面接に関してはほぼノータッチだったので、かなり痛い目を見ました。 とにかく、大学院入試を受けるなら、そこで過去にどんな試験が課されたのかについて知っておくことが必須です。この記事では、大

          大学院入試ってどんな感じ?

          大学院、どうやって選ぶ?

          大学院入試では、多くの人が受験する研究科を1~2つにまで絞ることになります。学部入試のように手あたり次第受験しまくって最終的な進路を決める(この表現はやや極端かもしれませんが、おおむねこういった認識だと思います)というような方法はとられません。 受験する数を絞るということは、それだけ大学院の選び方が重要になってくるということです。大学院の選び方にはいくつかの観点があると私は考えています。それぞれについて解説していきます。 先生で選ぶ 指導教員の①研究内容や②人柄、③指導方

          大学院、どうやって選ぶ?

          大学院、いくつ受験する?

          大学受験との違い大学受験と大学院受験のプロセスは似ているようで、少し違います。 数多の大学院からいくつかを選ぶという点では高校生が学部を探すのと同じなのですが、大きな違いが1つあります。 それは、大学院受験では最終的に受験する研究科の数をかなり絞らないといけない点です。絶対に絞らなければならないわけではないのですが、実際3か所以上を受験する人は非常に稀です。 ほぼ全ての人は1か所あるいは2か所のみの受験に留めているようです。1か所のみの場合は、学部時の指導教員に引き続き指導

          大学院、いくつ受験する?