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大学院、いくつ受験する?

大学受験との違い

大学受験と大学院受験のプロセスは似ているようで、少し違います。
数多の大学院からいくつかを選ぶという点では高校生が学部を探すのと同じなのですが、大きな違いが1つあります。

それは、大学院受験では最終的に受験する研究科の数をかなり絞らないといけない点です。絶対に絞らなければならないわけではないのですが、実際3か所以上を受験する人は非常に稀です。
ほぼ全ての人は1か所あるいは2か所のみの受験に留めているようです。1か所のみの場合は、学部時の指導教員に引き続き指導してもらうケースが多いです。2か所の場合は、同じ大学の研究科を第2志望とし、本命の他大を別に受験するケースが多いです。1か所か2か所どちらを選択するかは、在学中の大学が私立か国公立か(金銭的な問題)や、そのネームバリュー(いわゆる学歴ロンダリングの意志)などといった要因により、個人ごとに事情が変わってきます。私の感覚では、1か所のみ受験する人と2か所受験する人の数は2:3ぐらいです。とにかく、同時期に3か所以上を受験するというケースは珍しいです。

受験する研究科の数を絞る理由

1つの理由は「合格したのに入学しなかった」研究室の先生の心証が悪くなってしまうためです。大学院入試では、受験時点で研究室訪問を通してその先生との関係がある程度できている状態なことがほとんどです。だから、辞退した(蹴った)研究室の先生と学会などで顔を合わせたときに、気まずい雰囲気になってしまうことは避けられません。もちろん「そんなことは気にしない」という人にとってはいらぬ心配です。修士課程を修了後、研究を離れて就職する場合はあまり考慮しなくてもいいですね。

もう1つの理由は、院試の難易度が大学入試と比べて低いためです。院試の内容については別の記事で詳しく書くつもりですが、まず受験科目が少ないため(少なくとも心理学専攻の場合は)学部の入試ほど受験勉強を必要としません。試験問題の難易度も大学ごとにそれほど差がありません。倍率については高くても3倍程度と、学部に比べれば大したことないです。
いくつ合格してもどうせ1か所にしか入学できないのですから、多く受けるだけお金の無駄ということです。

上にあげたような理由により、多くの人は1つだけ、あるいは2つの研究科を受験することになります。
こんなことを書いておきながらではありますが、私の場合は3つの研究科を受験しました。内訳としては、在籍している大学、他大その1(本命)、他大その2(記念受験)という感じです。それぞれどうやって選んだのか、結果はどうだったのか、ということについては別の記事で詳しく紹介する予定です。
ここまでで何度か「難易度が低い」「記念受験」などと調子に乗った記述をしてしまいましたが、院試を甘く見るべきではありません。落ちるときは落ちるし、当然全部落ちたときのリスクは計り知れないです。私自身も院試不合格経験者です。
受験勉強にしっかり励み、少ない受験数で進路を定められるよう自信をつけるのが大切です。

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