見出し画像

患者の願いと医師の判断

こんにちは。こんばんは。
今回は、余命宣告に関する患者の願いと医師の判断という事について話していきたいと思います。


先日ボクは知人から、とあるSNSの投稿について話をされました。
どうやら医療従事者の方の投稿らしく、余命宣告を受けた20代女性患者の旅立ちに対するやり切れない想いが綴られていたとの事でした。

内容としては女性患者の『ライブに行きたい』という希望を叶えてあげた事について、果たしてそれで良かったのだろうか、それが本当に正しかったのだろうかという心情を語っていたものだったそうです。

その女性患者は大阪でのライブを楽しんでいる最中に倒れ、そのまま大阪にある病院に運ばれて亡くなったようです。
女性患者の住んでいる場所から大阪までは5時間かかるようなので、最後に旅立った場所が地元じゃなかった事なども含めて、医療の判断の正否にやり切れない想いを抱いていたのではないかと感じました。


しかしながら、ボクはこの医療従事者の方が負い目を感じることはないのではないかと思います。
決して軽々しく言っているわけではなく、素人なりに医療従事者の立場を考えてみても、それは正しかったと思うんです。

なぜなら、患者さんの希望を叶えた立場にあるからです。
言うなれば『患者さんの最後の願い』に耳を傾け、女性患者の意思を尊重した上でなされた医療の判断なわけですから、複雑な心情はあるにせよ間違いではなかったと思います。

ちなみにこの医療従事者の方は看護師さんのようですが、察するに医師の判断に関しても考える部分があるように感じました。
この方からすると女性患者が亡くなってしまった事は、とてつもなく大きなショックだったのでしょうね。
そのことが判断の正否を考えさせているのではないかと思います。


医師というのは、本当に難しい選択と判断をしなければならない立場にあるので、気の休まる暇もないのではないかと感じてしまいます。
それが医師の仕事だからと言われてしまえばそうかもしれませんが、患者さんの命と治療を考えることは並大抵のことではありません。
だって、命を託される期待と責任の中に身を置くのですからね。

その中でも余命宣告というのは、医療従事者の立場からしても辛いことであると思います。
患者さんとご家族を前にして余命の話をすることは、医師だからといって簡単にできるものではないですよ。

当然のことながら患者さんの病状に最善と思われる治療を進めていくわけですが、それでも先が見えてしまった時に医師や看護師さんは何を思うのでしょうか。
最善の手を尽くしたにもかかわらず、医療の限界を突き付けられることの辛さをボクは知るべきだと思います。


医療現場である病院とは、命を救う場所である一方、命の終わりを看取らなけらばならない場所でもあります。
そのような現実と向き合いながら、また患者さんの命とも向き合っていく中でなされる選択や判断というのは、そりゃあ難しいものになるんですよ。

特にはっきりと先が予測される余命宣告に関しては、患者本人の意思やご家族の意見も踏まえた上での判断となるため、単に医療側の考えを示せば良いという訳にもいかないんですよね。
できる限り患者さんやご家族の意思に寄り添いたいという思いはあるのでしょうけどね。


でもですよ、今回の話にある女性患者と看護師の方については、それが一番の選択だったと思います。
特に女性患者にとっては最善であり最高だったのではないかと思いますww

ライブを見に行きたい!という彼女の願いを叶えるまでには、ご家族の考えや医師の考えを鑑みて難しい判断がされたのだと想像します。
でも、最後にはご家族も医師も彼女の願いを叶えることを選んだわけです。

余命3ヶ月と診断された彼女の尊い命は幕を閉じましたが、彼女はすべてを覚悟していたに違いありません。
その事を分かった上で最後の願いを口にしたのだと強く思います。
ボクは彼女ではありませんが、癌患者だからその想いは何となくでも分かります。

残された時間をどう過ごすのかという事は、まだ命があるボクだって考えるわけですから、彼女なんて尚更のこと考えたと思いますよ。
その時にはすでに覚悟もあったと思いますよ。
じゃなければご家族や医療従事者の方に対して、ライブを見に行きたいなんて言わないですよ。


「死ぬ前にコンサートに行きたい」

彼女はこのように看護師の方に話したそうです。
その後に医師と相談した上での判断がされたと思うのですが、看護師の方は最後まで患者の気持ちは分からないままだったと話しているそうです。
ですが、本当に分からないままだったのでしょうか。

余命宣告を受けた彼女の意思を尊重したということは、究極の選択をしたとはいえども、少なからず彼女の気持ちを分かってあげられたのではないですかね。

ボクが思うに彼女は幸せな時間の中で旅立てたのだと思います。
だってそうじゃないですか。
大好きなアイドルグループのコンサートを見ながら亡くなられたわけですから、こんな幸せな幕引きはないですよ。
最高じゃないですか!ww


ボクはその看護師に言いたい。
あなたがた医療従事者は、彼女の最後の幸せを作ったのですと。
命を救う事だけが医療ではなく、患者さんの意思や希望、願いに寄り添うこともまた医療だと示してくれたのだと思います。
最善であり最高であり、幸せをもたらす選択と判断は正しかったんです。

医療は患者の幸せをもメイキングできるんだと自信をもってほしいです!
本当に素敵で素晴らしいことです!!


知人から聞いたSNSの投稿エピソードから、いまボクはこう思います。

余命宣告というものと合わせて、患者・ご家族・医療従事者の選択と判断を考える必要性があると。
そして命の在り方についても同様に。

ボクも最後と分かったら、きっと彼女と同じ選択をするんだろうな~


それでは今回はここまで。また次のお話で会いましょう。

















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?