生命保険募集人について
|保険募集人資格試験の概要
保険募集人として働くには、資格試験に合格し、登録や届け出をする必要があります。
資格試験には要件があり、自由に受験することはできないのです。
ふむふむ・・・、ちょっと残念ですが・・・。
それでは、保険募集人になるための方法や資格試験の内容を説明しますね。
|保険募集人とは
保険募集人とは、保険会社や代理店・保険ショップのカウンターなどで保険商品の案内をする職種のこと。
取り扱う保険の種類により、「損害保険募集人」と「生命保険募集人」に大別されますが、前回「損害保険募集人」について記載しましたので、ここでは「生命保険募集人」についてみていきます。
|生命保険とは
生命保険募集人は、生命保険の提案・販売・手続きなどを行う仕事に携わることのできる資格です。
生命保険には、掛け捨てタイプと積み立てタイプがあり、個々のライフスタイルに合わせて選ぶことができます。
生命保険の一例を上げると、以下の通りです。
であり、生命保険募集人は、顧客のライフスタイルに合わせこれらの保険商品を提案することができます。
|生命保険募集人は、まず「一般課程試験」を!
生命保険募集人(代理店)として働くには、一般社団法人生命保険協会の「一般課程試験」に合格し、代理店登録や募集人届け出をすることが必要です。
この試験は毎月開催されており、受験回数に制限はないですが、生命保険会社の事前研修が必要としているものもあるようです。
|一般課程試験の概要
生命保険協会の試験は「業界共通教育課程」と呼ばれ、4課程と2種類の資格で構成されています。
生命保険募集人は、単に生命保険の内容だけではなく、顧客のライフスタイルに合った保険商品を提案するために、貯蓄・投資・不動産・相続などの幅広い知識を身に付ける必要があるんです。
一般課程試験は、生命保険の基礎知識の習得を目的とした最も基本的な課程です。
ただ、一般課程試験をクリアすれば保険募集人として営業活動ができるものの、実務上は一般課程だけでは不十分です。
変額保険を扱う場合は専門課程と変額保険販売資格、外貨建保険を扱う場合は専門課程と外貨建保険販売資格に合格する必要があります。
|受験は生命保険会社の研修を受けてから
一般課程試験は、生命保険会社や代理店の従業員に向けた試験です。
生命保険会社の研修を受けた人が対象で、個人からの申し込みは受け付けていません。
生保会社や代理店に入社後に、基礎研修を受け、一般課程試験・合格、登録、実践研修と進みます。
個人が試験資格を得る方法としては、
ということになります。
保険募集人の資格試験にはいくつかの留意点があります。
特に、資格の有効期限や失効の条件、試験方法については事前に確認しておきましょう。
|生命保険募集人試験
試験方法は「CBT(コンピューター試験)」です。
受験者は、試験会場に設置されたパソコンを使い、画面上に表示された問題に対してマウスを操作して答えを選択していく方式です。
パソコンの操作に戸惑わないようにしたいですね。
なお、生命保険協会のホームページに、CBT試験の体験版が用意されているので、試験前に確認しておくとよいです。
※損保協会でも損害保険のCBT試験の体験版が掲載されている。
|募集人にかかる資格
○ 専門課程(ライフ・コンサルタント)
一般課程試験で修得した基礎知識に、専門知識や周辺知識が加えられ、顧客への対応力を高めることを目的としています。
変額年金保険販売資格・外貨建保険販売資格の取得には「生命保険募集人であること、及び専門課程試験の合格者であること等」と求められていることから、円建て以外の外貨建て商品を扱う際には、まずはこの専門課程までの取得を取得することが必要になります。
○ 応用課程(シニア・ライフ・コンサルタント)
専門課程試験で修得した専門知識に、応用力・実践力が加えられ、顧客サービスに必要な全般的知識を修得することを目的とされています。
生命保険募集(販売)業務を行ううえで必須の資格ではありませんが、多くの生命保険会社では取得を推奨されるようです。
○ 生命保険大学課程(トータル・ライフ・コンサルタント)
応用課程試験の合格者を対象に、真の生命保険ファイナンシャルプランナーの育成を目的とされています。
生命保険募集人の最上位資格に位置されていて、難易度も一気に高くなるようです。
|外貨建保険販売資格
外貨建保険販売資格は、外貨建商品を扱う保険商品の販売に携わる保険営業者のための資格です。
資格取得者は、外貨建保険商品が保有するリスクや特性について深い知識を持ち、顧客に適切なアドバイスや提案をすることが求められます。
また、外国為替法や金融商品取引法などの法律についても理解している必要があります。
外貨建保険販売資格を取得するためには、一般社団法人生命保険協会が実施する外貨建保険販売資格試験に合格する必要があります。
|資格の有効期限に注意
損害保険募集人の資格は、5年の更新制です。
5年ごとに試験を受け、合格することが必要です。
認定有効期限内に更新試験に合格できなかった場合には、認定は失効してしまいます。
一方で生命保険募集人の資格試験に合格し登録を受けた後は、生命保険会社や保険代理店などに在籍している限りは資格は有効となり、資格の更新なども不要になります。
ただし、その生命保険会社や保険代理店などを退職された場合、または法令違反などの行為により資格はく奪の処分を受けた場合は資格は失われます。
なお専門課程・応用課程・生命保険大学課程の合格資格は、募集人の業務廃止後2年以内であれば復活が可能です。新たに所属した会社で、生命保険募集人の届け出をすことが必要です。
|生命保険会社間への転職時は?
例えば、生命保険会社から生命保険会社への転職の場合には、退職から転職するまでの期間が2年以内であれば、転職先の生命保険会社で再度生命保険募集人の登録を受けることにより資格を復活させることができます。
|生命保険募集人として資格取得できない人
生命保険募集人の資格を取得するにあたり保険業法第279条では資格取得できない条件が記されています。
など、代表的な例をあげると上記の方が該当となりますので、覚えておくのもいいでしょう。
|おわりに
生命保険募集人という職業にもいろいろな資格試験があります。
関心のある方は参考にしてください。
最後までお読みいただきありがとうございました~m(__)m