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多拠点の暮らしをしていた私が、紫雲の風景を残すために拠点を開業した話

話を聞いた拠点オーナー  藤倉丈壽さん

GuestHouse 紫雲 (香川県観音寺市)

ー藤倉さんが、香川県観音寺市に移住してゲストハウスを開業されるに至ったご経緯を教えてください。

出身は埼玉で、ウェブデザインなどを学んだ後、都内のウェブ制作の会社で働いていました。のちにフリーランスになり、ウェブ制作やメディア運用の仕事を案件ベースで受けるようになりました。

昔からバイクでツーリングをして色んな地域に行き、その風景を楽しんで目に留めておくのが好きでした。フリーランスで受けている案件がリモートワーク中心になり、更にコロナも来て…
以前から都内での生活に少し息苦しさやコストの高さを感じているところだったので、より場を選ばずに仕事ができるようになってきて、色んな地方に足を運びながら暮らしたいと考えるようになりました。

実際に色んな地域を回りながら、多拠点の暮らしを始めていきました。基本、移動はバイクで回りながら。本当に日本各地、色んな地方を回りましたね。ツーリングが好きなのは、色んな風景を感じるのが好きだからです。新潟市内の風景や、九州を回った際の風景、下関なんかが特に印象に残っています。「人が通っているけれども、留まることのない場所が多いんだな」と、色々と考えたりもしました。キャンプも好きなので、各地でキャンプをしながら夕暮れをずっと眺めていた時もありました。

ここ香川県観音寺市は、四国を廻っていた際に出会った場所です。
拠点の近くに一宮公園という公園があるのですが、この公園がきっかけとなりました。公園の中にキャンプ場があるので、四国を訪れた際には必ずこの公園に寄ってキャンプをしていたのですが、夕日がとても綺麗で。夕日の赤と空気の青が入り混じって、紫の雲が見えるんです。それが忘れられない光景で、拠点にも”紫雲”と名付けています。

ー「紫雲」を立ち上げたきっかけは、藤倉さんが各地や四国を廻っている中で心に残った”風景”がきっかけだったんですね。

ツーリングで色んな地方を回っている中で、「ああ、この見ている風景もいつかは地域が廃れる中でなくなっていくんだろうな、もう見られなくなるんだろうな…」と考えることが増えました。

色んな地方で暮らしてみたことで、ゲストハウスなど滞在場所を運営している方のお話を聞くことも増え、「各地で生活するだけではなく、自分が地方にそのような場所を作り、今度は地域に還元する側になりたい」と考えるようになりました。
また、都市に比べて何もない地方でも、「自分で生活してやっていけるじゃん」という自信、実感がついたというのもきっかけとしてあるかもしれません。

「自分が各地を回ってきた中で、心に残った風景を途絶えさせたくない」という気持ちが、自分で滞在拠点を開業しようという意思に繋がりました。改めて観音寺市を訪れ、元々文具店だったこの物件を買い取り、開業の準備がスタートしました。

ー開業のご経緯をお話しいただき、ありがとうございます!実際に今後紫雲を訪れる方に、メッセージをお願い致します。

田舎ではありますが、近くにスーパーなど生活する環境は整っているので、特に長期で滞在するにはぴったりな場所です。そして海も近いです!この記事でお伝えしている一宮公園にはぜひ寄っていただき、夕暮れ時の”紫の雲”を目で見ていただければな、と思っています。

実際に自分自身が多拠点の暮らしをしている中で、色んな地域で色んな人と出会い、お話をしました。人生や自身の今後について模索されている方も多く見てきました。色んな場所に訪れ、色んなものに触れていると…自分自身の揺らぎに気づいて悩むこともあると思います。

circleのサービスコンセプトにもありますが…職場や家庭など特定の場所の行き来だけでは心詰まるところがあるというのは私も感じていて…。いろんな場所で自然な日常の中で、まるで家族のように、自然と人と関われること。多拠点の暮らしは、とても大事な時間、日々だったと感じます。

そんな模索するひと時として、紫雲にも訪れていただければ嬉しいです!


藤倉さんのお話はいかがでしたでしょうか?
ぜひ、海の近くの拠点で四国の風景を眺めに行ってみてください!

紫雲(香川県観音寺市拠点)の詳細はこちら▼