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小説と映画と美術館

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#読書

死神の精度を読んだ

死神の精度を読んだ

パラパラと読み進められる評判通りの名著でした。死神の人間らしさに惹かれながら、その仕事ぶりを見守る。

最初の対象者は地味目の女性。何かに触発されて迷走し始めた時はついつい自分と重ねてしまい、ハラハラしてしまった。自分も死期を意識した時にとんでもない選択をしてしまうのではないか。しかしもしかしするとその選択は悪くないのかもしれない。伊坂先生ならではの結末に考えさせられた。

次の対象者はヤクザ。憎

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時ひらくを読了

時ひらくを読了

三越本店を舞台に置いた6人の作家による短編集。逆に三越が出てくること以外共通点はないのかもしれない。

子供の頃引越しの多かった私はいつものお決まりの外食の思い出や、今は小さく感じる公園の遊具といったエピソード的な、日常の中に思い出と呼べるものが少ない。親と話す時以外、幼少の頃を想起することはないかもしれない。

そんな私だが、主人公が家族の思い出を反芻する第一話で危うく涙を流しそうになった。少年

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ブクログの2023年

ブクログの2023年

2023年は16作品を読了/鑑賞/プレイ。

しばらくゲームと映画しか登録してない時期もあったものの、最近小説を読み始める様になって活発化。地味にぶくろぐ歴4221日という大きな数字も嬉しい。2024年も順調に小説、ゲーム、映画とバランス良く触れ合えたらいいな。

小説はなんといっても正欲が印象的。そしてその後にコンビニ人間を読めたのも良かった。電車の中でついついスマホを触りがちだけど細々と読書を

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真赤な子犬読了

真赤な子犬読了

小説を読了した。手に取ったきっかけは思い出せない。たぶんふらりと立ち寄った本屋でタイトル買いしたと思われる。カバーを外すと表紙は特段好みではなかった。

1959年刊行。古い本だ。檸檬をいつか読みたいな、と憧れを抱いていたことを思い出す。なお、真赤な子犬はミステリである。

今とは違う言葉遣いで語られる本書はするすると読み進められる種類の小説だ。丁寧だが細かすぎない人物描写、個性的なキャラクター、

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気になる小説

気になる小説

電車の中で小説を読む習慣が定着することを願って、気になる本を書き留める。ブクログでも読みたい本を登録できるが、できれば読み始める日と読み終わった日を記録したいため、こちらにリスト化する。

グラスホッパー 伊坂幸太郎

殺し屋シリーズを読んでみたいと思った。

コーヒーが冷めないうちに 川口俊和

何で見かけたかは忘れたけど、読みたい本に登録されていた一冊。心温まる系らしい。

同士少女よ敵を撃て

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