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長女の宿題から考えたこと

こんにちは!「共学共伝の会」主宰の石原です。

長女の宿題

中三の長女の学校では社会の宿題がとてもユニークです。
課題
卒業論文「世界市民の一員としてこの世界に自分が何をできるかを考える」

何それ!中3でそんな卒業論文と題する宿題を提出するのか!
世界市民の一員として って、視座が高すぎる。

公民の授業で習ったSDGsの内容を自分で深堀して、自分が出来ることを考えてくるという 驚きの宿題です。

長女も一人で考えていてもなかなか考えが進まないので、私と話をしながら自分の考えを掘り進めているみたいです。


私からするアドバイスは、
「自分が理解可能な大きさに課題を分解して考えるといいよ」
「まず、17の目標からどれを選ぶ?」
「それぞれの課題に気になるところは」…
と言いながら、
一緒に「長女の気付き」につながるような質問をしていきます。
※私の考えに引きづらないように気を付けています。


今回は娘たちに口頭だけでは伝えきれない内容を文章の力を借りて伝えたいと思います。
皆さんを私の駄文に付き合わせてしまい申し訳ありません。

分解して考える


分解してみる

大抵のものは分解してみることが出来ます。

科学的現象はとても分かりやすいです。
例:
仕事量 = 質量 × 移動量
仕事率 = 質量 × 移動量 / 時間 
    = 質量 × 速度
三角形の面積 = 底面 × 高さ / 2

公式や方程式などの式の形で学校で教えてもらうことが出来ます。

非科学的な現象でも分解することは出来ます。

コミュニケーション = 自分 + 相手

家計 = 収入 + 支出

学校の成績 = 勉強時間 × 勉強の質 +α(個人的能力)

事故 = 危険な状況 × 危険な行動

気付き = 考えの隙間 + 埋めるもの 
※「気付き」については下記の記事で詳細を記載しています。

分解したもので考える

問題が発生したときは、上記のように分解したものについて考えると対策がしやすくなります。

例えば、家計に問題を抱えているとしましょう。

「今月の家計がやばい」
と漠然と考えていても不安になるばかりです。

どこに問題があるのかを考えるときは
「収入」と「支出」について分けて考えます。

「支出」も「生活費」「投資」「浪費」に分けて、
それぞれのバランスを見ながら、
削減できるところを考えます。

「収入」も「労働賃金」「資産運用」「臨時収入」などの項目に分けると
収入を増やすのに何が出来るのかを考えやすくなります。

うまく使えるようになるようにいろんな場面で、「分解して考える」に挑戦することをお勧めします。

「分解して考える」を実践し始めると、
どのように分解すればいいんだ…。
と悩むことが発生します。

まずは、
ロジカルシンキングを勉強するのが一番です。

今回は詳細を省きますが、基本的な考え方やコツがあります。
本やネットで勉強することが出来ます。
※どこかの機会で紹介したいです。


決まった形に分解する方法として
「フレームワーク」
というものがあります。

いろんな目的に合わせて、
先人の知恵が詰まった「分解の仕方」です。
下記の「フレームワーク図鑑」の本がおすすめです。


勉強と仕事の違い

長女は高校受験で一生懸命に勉強をしています。
今やっている勉強が今後どのように活きるのかを伝えていきたいと思います。

勉強と仕事の違いを確認していましょう。

勉強:
新たな知識を学び、理解し、習得するために反復練習を繰り返すこと

仕事:
社会生活を豊かにするために分業し、
自分の能力に応じて貢献できる作業をすることで対価を得る行為

今後の社会はAIやロボットが発達して、
同じ作業を繰り返す単純作業の需要は少なくなります。

新しい価値を作り出す、
問題点を見出し改善する
などの創造的作業の需要が高まる
と予想されるので、そのような人材を目指す必要があります。

創造的作業の中にもAIの影響は出てくるでしょう。
AIを使いこなすような、より高度な創造性を要求されるかもしれません。

常に変化していく社会の中で、
新たな価値を創造し、
問題点を見つけ、
改善するための考え方や行動を提供する。

これらを行いためには、
何が問題なのか、
何が求められているのか
どんな方法があるのか
を考える必要があります。

一方、学校での勉強は、
決められた内容の授業を受け、
決められた問題を解き、
決められた答えに合致しているかを確認される。

仕事では新しい「何か」を探している
勉強では決められた答えを探している

このように大きな違いがあります。
でも、この違いがあっていいのです。
この違いにビビらないでください。

なぜなら、
勉強=新たな知識を学び、理解し、習得するために反復練習を繰り返すこと
だからです。

今は、
決められた答えをちゃんと探しあてる練習
をしているのです。

勉強することで、
その分野の「基本的知識」「考え方、思考法」
を自分のものとするために叩き込んでいるのです。

数学:
算術等の基本的知識を学びながら、
計算過程を通して、論理的な思考法を学び実践している。

国語:
文章を読み、作者の意図を考えることを通して読解力を身につける
社会は文章であふれています。
理系でも論文等で文章を作ります。
読解力の無い人は情報をうまく受け取れないし、
文章を書けない人は自分をうまくアピールすることが出来ません。

社会:
自分たちの社会の現状を理解し、現代の問題点を考える基本の知識である。
過去の歴史から現代がどのように紡がれてきたのを理解し、
文化や宗教のを相互理解するための基礎となる。

理科:
基本的な科学法則を学びながら、
ルールの中で科学的現象が成り立っていることを実験で確認し、
観察から現象を理解する力を身につけている。

英語:
国際的な社会で生きていく上で、英語でのコミュニケーションは必須
言語のルールの違いを認識し、そのルールの中で自己を表現する。
日本語への直訳では表せないニュアンスを感じてほしい。

勉強は基本であり、仕事は応用です。
基本が出来ない人は応用はできません。

ただ、
決められた答え探し以外は出来ない
なんて基本だけにしがみ付くような
小さな人にはならないでください。

ここが、現在の教育への批判となっている原因だと思います。

自分ならどんな応用をしたいのかを考え、
今の勉強から何を学びたいのかを少しだけでも考えるといいと思います。

アウトプットを前提として
学校の勉強に取り組んでください。

娘たちに伝えたい事

今回の長女の社会の宿題はとても難しいけど、
社会に出たときに必要とされることを体験できる良い宿題です。

自分たちの社会がどんなところなのか、
どんな問題があるのか、
それを解決するためには何が必要なのか、
そのためには自分はどうするのか。

一緒に宿題を見ながら、私も考えさせられるところがあります。
SDGsをそこまでちゃんと向き合ったことが無かったなと勉強になっています。


今回の宿題は
「SDGsを通して考える」
との前提となっています。

これは、大きすぎる課題を
SDGsの17の課題に分解して考える 
ということです。

SDGsの17の課題に分解して考えることで、具体的な問題点となり、
考えやすくなります。

SDGsの17の課題は
さらに具体的な問題に分解されているので、
自分が「大切な問題だ」と思うことが見つかると思います。


このように誰かが作った枠組みを
フレームワークとして
使うことも有効な方法です。

・社会での応用をイメージしながら、今の勉強を大切にしてほしい
・分解して、自分がわかる具体的な問題で考えてほしい


この2点を伝えたくて今回の文章を作ってみました。

最後まで読んでくれてありがとうございます。
長い文章で、難しいことを書きました。
10%ぐらいでも伝わるといいな。 と思っています。

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