見出し画像

遺伝子たちの居場所

この遺伝子と風が

交わる場所へ

行きたいの 

あの頃にもしも

戻れたのなら

それはそれで

すこし虚しいかもしれない


でもあの頃は

鮮やかに見えたのさ

教室の窓から溶け込む光

嫌いなやつの笑い声

すぐそばの君の横顔

街の隙間から流来る

風にでもなりたいと

想ったんだ


勿忘草

気がついたら

咲いていて

それみたいに

気づいたときはもう

ぼくら

大人になっていた


この記事が参加している募集

今日の短歌

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?