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80'sの詩

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80'sの詩をまとめてみました!!読んでいただけたら、嬉しいです☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆ 宜しくお願い致しますm(_ _)m♡♡♡
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#空気

詩「境界線」

詩「境界線」

私は そちら側には行けない
背筋をピンと伸ばして
爪の先から花の香をさせ
肩の辺りから浅紅色の気配を漂わせる人達の中には…
空気の中に線を書く

通学電車の窓から海を見た
反射する光を自分の色にして広がっていく
また違う顔色をして波打つ
私は いつもその先へ行きたかった

電車は沢山の人間と私の重さを乗せて鈍く進んでいく
ゆらゆらゆらり
ゆらゆらり…
自分の周りにも太い線を書く

跨げば自由になれ

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詩「新しい朝」

詩「新しい朝」

「おはよう。」
私は 新しい朝の空気に挨拶をする
(空気は 小刻みに振動する。)

今日までの歴史に袖を通して
お気に入りの服を着る様に…

失敗した事や
忘れたい事は
カラフルな靴下の中に隠すの
真っ直ぐに歩いて行くための秘訣

素敵な言葉を話せる様に
オレンジの口紅を塗りましょう
(つけたこともない明るい色。)
誰も聞いた事がない
魔法の言葉が思い付くかも
(私は誰かと新しい話がしたい。)

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詩「煙」

詩「煙」

気付いたら 煙はあがっていた
新鮮な空気さえ 黒く沈んでいく

いつ火は放たれるのか
命は燃えていくのか
私には知る由もないけれど
急速に世界を取り巻く重い風に
私の魂は押し潰されていく

動き始めたものたちを止める術はないのか?

煙は匂いを引き連れて
私達の世界を侵食していく
纏わりついた焦げた匂いは
私の鼻の奥をツンとさせた

見えても見えなくても辛くても
いつかは消えてしまうのだから
皆 

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詩「孤独」

詩「孤独」

太陽の光を浴びて
ずっと
僕の隣で生きてきた君

同じ空気を吸って
同じ水を飲んで
風がそよげば二人で揺れた

ねぇ
教えてくれよ
あの小さな手が
どうして君だけ連れて行ったのか
僕は、ここから動けない
どうして君だけ連れて行ったのか
僕は、ここで枯れるのを待つだけ

また茎が伸びて
いつかは
大きな花が咲くだろう
でも、それは君じゃない
僕が望んだ君じゃない

君がいなくなることなんて
僕は一瞬

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詩「呼吸」

詩「呼吸」

空間は、空気が薄すぎて
僕は
ふいに
ソトに放り出される
救いの手を求めるのには
まだイロイロ足りてない

僕は
何かを残せたか??
鮮烈に
強烈に
熱烈に
誰かの心に
いや
あなたの心に…

まだ
足跡も
傷跡も
爪痕さえも
残せていない気がするのだ
ここで
咳き込んでは
何かの空気を壊す気がする
破壊神にだけは
なりたくはない

立ち尽くす僕に
誰かが
リズムを与えてくれた
誰かが
背中を押し

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詩「なりたい木」

詩「なりたい木」

頭が痛くなる
頭が痛くなる
視線で皮膚が痛くなる

あの人達は
言葉というものを話して
誰かを一人にするのが好きらしい
おもしろがるの
好きらしい

空気が濁っているのは
腕が重たいのは
人が沢山いるからだ

何かの規格に
僕が
ハマらないのなら
この足から根を張って
淀んだ空気
吸い取って
ゼロにして
自然に還してやろう

その時は
余計な言葉も
痛みも
思いも
分からないから
今より
ずっと

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