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ミルク色の霧をつき抜けて、紺碧の青空へ

今回は・・・ドイツの秋の登山について!!

はい、大好きな登山の話題を前にして興奮気味。いつもとテンション違います。

僕がこれまでドイツで住んだ2ヶ所のうち、1ヶ所はとりわけ自然が豊かな地方。この地方での登山が好きで、数えてみたら住んでいる間に登山へ90回ほど行った

そんな経験に基づいて、ドイツの秋の登山についての思い出を書いてみる。今回は写真がとても多め。動画も一つあり。

霧の秋

ヨーロッパの春や夏は基本的にカラッとしているけれど、秋から冬に向かって湿度が高くなっていく。ドイツの場合、そうやって秋になって湿度が高まるに伴って、霧が出やすくなる。

そのため、ドイツ在住のnoterの皆さん、秋は霧についての投稿が増える。

みきともさんの「朝霧の向こうに」、りのさんの「スタートは霧から!」「これも旅ログということで…」。というように、ドイツの秋には霧がつきもの。

霧が出た、そんな日は山登りへ行くに限る。

山を登るとよくわかるんだけど、霧は地表近くにガスのように溜まっているだけ。地表から数百メートル上空へ上がると、霧の上はスキッと快晴の空が広がっている。そしてお昼までには霧が晴れる日が多い。

そう、みきともさんの書いているとおり、霧が出た日はお天気になる合図だ。

だから霧の日に山登りへ行くと、特別な風景に出会える確率が高い。

それではみなさんも一緒に、秋の登山へ出発しましょう。

登り始めは霧の中

霧の中を歩く登山って、大好きなんですよ。はい。

霧が立ち込めるということは、湿気がとても高い。だから、木々や葉っぱに湿気がまとわりつく。凍る。

こんな美しいものをアチコチに見ながら、独特のシーンとした霧の山道をテクテク歩き続ける ↓

ミルク色の霧の中

山の中腹まで上がると、秋とはいえ気温が下がって本格的に雪が降ることも。これは晩秋 ↓

シーンと音のない世界。ミルク色の霧の中を、ザムザムと歩く歩く ↓

霧氷が美しい ↓

この地方では登山が一般的によく行われていて、雪山の登山もそれほど特別なことではない。つい最近、ドイツの友人女性(50才くらい)からメッセージが届いた。

「山に雪が降ったから、この週末は誰か友だち誘って山に行ってくる」

いいなあ〜。

彼女はごく普通の女性だけど、基本的な事項を守っていれば、雪山登山も特別危ないものではないとされている。

装備もそんなに高価なものはいらない。靴だけはちゃんとしたものを使った方が良くて、僕も2万円ちょっとの良いものを買った。けれど他には、ズボン・シャツ・リュック・ステッキなどなど、僕はアウトレットも含めて全部あわせて2万円くらいで揃えた装備を使っていた。

冬山登山になると、それにプラスして4千円くらいのアイゼン(靴に装着して靴底がスリップしないようにするもの)だけ買えば、このレベルの山なら登ることができる。

一つだけ気を付けなければいけないのは、「冬に登れる山は決まっている」こと。この地方の場合だと、夏にみんなが登る山のうち、2~3割くらいかな。冬季登山用のガイドブックが売っているので、そこに載っている山から選びましょう。でないと人が来ないから、もしものことが起こった時に、どうしようもなくなる。

秋の植物と雪の競演

これは別の日の登山の写真。秋に雪が降ると、雪の積もった植物も見られる。これは10月の登山なので、ふもとは未だゴールデン・オクトーバー ↓

だんだん霧が晴れてきた

頂上まであと少し。急速に周りの霧が晴れていく ↓

紺碧の青空へ

ミルク色の霧を突き抜けると、紺碧の青空が広がる ↓

何かの動物が歩いた跡 ↓

動画バージョン ↓

そんなに高い山ではないから、ふもとから2時間半くらいで頂上。

頂上で出会ったドイツ人が言っていた。

「僕たちはラッキーだよ。晩秋になると霧が出る確率が下がってくるのに、今日はこんなにきれいな雲海を見ることができて。おっと、そろそろ下山しようかな。だんだん冬至が近づいてきて、日が早く暮れてしまう。キミもあまり遅くならないうちに下山を始めた方がいいかもよ。チャオ!」

下山は再び霧の中へ

霧はお昼までに晴れることが多い。ただし日によっては終日霧が晴れないことも。そういう場合は、再び霧の中へダイブする。

薄い霧の向こうに見える、夕日に照らされた森は幻想的。奥の木々は絵画にしか見えない ↓

麓はもうすぐ ↓

いかがだったでしょうか、ドイツの秋の登山。

僕がドイツを離れてから、何よりも懐かしく思い出すもの。それはそこで出会った友人たちとともに、この地方の山と湖。

人と自然。それが僕にとって必要なもののようだ。

みなさんの人生にとって、必要なものはなんでしょうか?

by 世界の人に聞いてみた

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