タカハシレイジ

1968年生まれ/宮城県在住/脳卒中により右上下肢麻痺/音楽/落語/サッカー(主にベガ…

タカハシレイジ

1968年生まれ/宮城県在住/脳卒中により右上下肢麻痺/音楽/落語/サッカー(主にベガルタ仙台)/ その他スポーツ/酒 記憶力があやしくなってきたので、備忘録がてら文章にしてみる。

最近の記事

Little Richard / Here's Little Richard

 田舎の高校生が東京行ったときに買った、生まれて初めての輸入盤レコード。『Here's Little Richard』とチャック・ベリーの『Golden Hits』の2枚だった。ビートルズのレパートリーの原曲を聴きたい、アーティストを知りたいというところからのチョイス。この聴き方(カヴァー→原曲)は勉強にはなるのだが、ビックリすることや意外な発見も多くてやめられない。  ポール・マッカートニーのヴォーカル・スタイルがリトル・リチャードの影響を受けているのは良く言われることだ

    • Joe Jackson / Big World (Live At The Roundabout Theatre, New York City/1986)

       ジョー・ジャクソン1986年のライヴ録音だが、全曲新曲、拍手や歓声は禁止された状態で録音された、言わば公開レコーディング。その場にいたのは観客というよりダビングのない一発録りであることを証明する立会人、見届け人。これは演奏する方も見てる方も相当な緊張感。何故こんなことを思いついたのか。  録音も特殊ならリリース形態も特殊だった。何と「レコード1.5枚組」である。2枚目の裏側(D面)が溝のないツルツルの面になっている(レーベルは貼ってあった)。内容よりこの珍しい形態に惹かれ

      • Jimmy Cliff / The Harder They Come Original Soundtrack

         レゲエを初めて聴いたのはFMで放送していた『レゲエ・サンスプラッシュ』の録音。1983年のサンスプラッシュのドキュメンタリー映画がDVDになっているが、私の聴いたのがその83年なのかはハッキリ覚えていない。とにかく月~金で1時間ずつ放送したのを全部録音して聴いていた。  覚えている出演者の中で当時一番有名だったのがサード・ワールド。他にグレゴリー・アイザクス、メロディ・メイカーズ、シュガー・マイノット、ミュージカル・ユース、ジュディ・モワット、リタ・マーリーなど。名前も曲

        • Daryl Hall / Three Hearts In The Happy Ending Machine

           1986年リリース、ダリル・ホール2枚目のソロ・アルバム。高校生の頃にホール&オーツを教えてくれた友人から『Live At The Apollo』を借りたのだが、このアルバムも彼から借りて聴いた。(借りたのではなく、カセットテープに録音して貰ったのかも知れない。何せ40年近く前なので…)  ホール&オーツといえばブルー・アイド・ソウルだが、このアルバムはどちらかと言えばロック的な曲が多く感じる。とはいえデュオの作品と極端に違う方向性でもないし、ソロでやる理由は音楽性という

        Little Richard / Here's Little Richard

          The Blues Brothers Original Soundtrack Recording

           映画『ブルース・ブラザーズ』のサントラ。映画そのものは1980年公開だが、私が初めて観たのは84年頃の深夜のテレビ。そこでハマって、のちにビデオソフト(VHS)とサントラ盤を買うことになる。  ブルース・ブラザーズと言っても、音楽的にはR&Bがメインといっていいと思う。バンドもスティーヴ・クロッパーやドナルド・ダック・ダンなとサザン・ソウル寄りのメンツが目立つ。何よりもアリサ・フランクリンの“Think”が私の人生において初めて衝撃を受けたソウルナンバー。おかげでその後も

          The Blues Brothers Original Soundtrack Recording

          Keith Richards / Talk Is Cheap

          1988年リリースのキース・リチャーズ初のソロ・アルバム。こことかここで書いた通り、ストーンズこのまま解散か?というような時期に出た1枚。過去ソロ活動にはあまり興味がないと言っていたキースがアルバムを出したのでますます解散の信憑性が高まったのだが、当時はそれをあまり残念とは思ってなかった記憶がある。というか、メンバーの年を考えると「さもありなん」という感じだったのだと思う。まさか2023年に素晴らしい新譜をリリースし、50代の私がそれに興奮するなんて考えもしなかった。  さ

          Keith Richards / Talk Is Cheap

          Public Image Limited / Album

           パブリック・イメージ・リミテッド1986年の作品、その名も『アルバム』。ビル・ラズウェル、坂本龍一、スティーヴ・ヴァイ、ジンジャー・ベイカーが参加しているが、当時は坂本龍一以外の名を知らなかったし、ジョン・ライドンがピストルズのジョニー・ロットンだということも後から知った。そんな奴が高校の先輩から音を聴かされ(多分『ジス・イズ・ホワット・ユー・ウォント』だと思う)、PiLという略称だけを覚えて、アルバムが出たから何となくレンタルレコード店で借りたのが出会いである。  正直

          Public Image Limited / Album

          The Rolling Stones / Still Life

           ザ・ローリング・ストーンズ1982年リリースのライヴ・アルバム。前年の北米ツアーからオープニングの“A列車で行こう”(デューク・エリントン)とエンディングの“星条旗”(ジミヘン)を含む12曲が収められている。  レンタルレコード店で何故これを選んだかは覚えていないが、ストーンズに限らず知識の少なかった高校生なので大した理由もないだろう。当時の自分に「『Love You Live』の方がストーンズ初心者には向いてる」と言ってあげたい(笑)  内容は、オールタイム・ベストで

          The Rolling Stones / Still Life

          The Jeff Healey Band / See The Light

           ジェフ・ヒーリー1988年のデビュー作。盲目で、座った膝の上にギターを置いて演奏する珍しい奏法のギタリスト。当時の私はブルースに入れ込んでいたので、その流れで買ったし、ブルースとして聴いていたのだが、久しぶりに聴いてみると思ったよりロック色が強いと感じた。数十年かけてディープなブルースにどっぷり浸かった私の耳の問題か。  実際今聴いてみると、やはりどちらかと言えばブルース・ロック的で、例えば“Hideaway”もオリジナルのフレディ・キングではなく、ジョン・メイオール&ザ

          The Jeff Healey Band / See The Light

          Daryl Hall & John Oates / Live At The Apollo

           ダリル・ホールがジョン・オーツを訴えた、という話から始まり、その後それぞれインタビューで「ホール&オーツは終わった」旨の発言をしており、本人たちが公式に解散を認めたということになっている。  訴訟を起こしたことには驚いたし、切なさがないわけではないが、お互いに罵りあうわけでもなく淡々と語っているし、長い間楽しませて貰ったのでそこまで落胆もしていない。まだソロ活動は聴けるし、早速来週ジョンの、来月にはダリルのアルバムがリリースされるというのは楽しみだ。(ジョンのアルバムタイ

          Daryl Hall & John Oates / Live At The Apollo

          The Sundays / Reading, Writing and Arithmetic

           イギリス、ブリストル出身のバンド、ザ・サンデイズ1990年リリースの1stアルバム。邦題が『天使のささやき』だったのを調べていて思い出した。  ネオアコ風な歪まないギターのサウンドはザ・スミスのフォロワーと言われることも多かったし、レーベルがラフ・トレードだったこともそれに拍車をかけたと思う。そのつもりで買いに行ったような気もする。  音はアンサンブルがとにかくタイト。ドラムもベースもギターもシンプルに削ぎ落とし、それぞれが見事に絡み合っている。ヴォーカルのハリエット・

          The Sundays / Reading, Writing and Arithmetic

          The Jesus & Mary Chain / Automatic

           ジーザス&メリー・チェインの3rdアルバム、1989年リリース。「JAMCといえば」のギターノイズとポップなメロディは相変わらず。1st『Psychocandy』と比べればノイズがやや抑え目で、2nd『Darklands』よりもBPM速めの曲が多いせいか意外に聞きやすく明るいイメージ。ドラムはほとんど打ち込みらしいが、唯一人間が叩いている10曲目の“Gimme Hell”もフレーズが打ち込みっぽいのは何なのか。  次の4枚目『Honey's Dead』(1992)にダンサブ

          The Jesus & Mary Chain / Automatic

          The Rolling Stones / Dirty Work

           ザ・ローリング・ストーンズ1986年のアルバム。何度目かの(そしておそらく最後の)ストーンズ混乱期の作品で、特にミックとキースの仲が最悪だったと言われている。ロニー・ウッド&ボ・ディドリーのところでも触れたが、この3年後にアルバムを発売してワールド・ツアーを行うとは、この時点ではとても思えなかった。  そんな複雑な時期の作品だからか、内容よりもバンドの内情で語られることが多く、また内容の評価にしてもまちまちだ。キャリアの長さも手伝って埋もれがちであり、過去の傑作と比べると

          The Rolling Stones / Dirty Work

          Little Village / Little Village

           ジョン・ハイアット1987年のアルバム『ブリング・ザ・ファミリー』にライ・クーダー、ニック・ロウ、ジム・ケルトナーが参加。そのメンバーがバンドを組んで1992年に発表したのがこのアルバム。  当時、ジョン・ハイアットというミュージシャンを知らなかったのだが聴いてみたらこれ(ブリング・ザ・ファミリー)が良くて、その4人が組んだバンドということで楽しみにしていた。そして、期待通りの好盤だった。  ヴォーカルはジム・ケルトナー以外の3人がとれるのだが、やはりというかジョンがリ

          Little Village / Little Village

          Tom Petty & The Heartbreakers / Let Me Up (I've Had Enough)

           トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ1987年の作品。なかなか代表作には上がらないアルバムを何故選んだかというと、単純に何度も聴いていて思い入れが深いから。実はCDプレーヤを買ったばかりの時期に入手したうちの一枚で、最初から何十枚も買う経済力はないので(当時19歳)数少ないCDを繰り返し聴くことになる。そんな時期なので知らないバンドの新譜をジャケ買いする余裕は当然なく、知っている上にラジオで聴いてから買ったと思う。  1曲目の“Jammin' Me”「Take back

          Tom Petty & The Heartbreakers / Let Me Up (I've Had Enough)

          Raspberries / Pop Art Live

           エリック・カルメンの訃報が伝わり、萩原健太さんがエリックのソロとラズベリーズのプレイリストを公開していた。  ラズベリーズは好きで良く聴いていたが、健太さんのプレイリストを聴いて再燃、Apple Musicを検索していて見つけたのがこの音源。ラズベリーズ2004年の再結成ライヴを収録した2枚組CDで、リリースは2017年。もともとの活動期間が短く、オリジナルアルバムが4枚しかないのだが、逆に一回のライヴで全ての時期を楽しめることになっている。  気になったので収録されて

          Raspberries / Pop Art Live