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【逆噴射小説大賞2023】逆噴射先生よりコメンタリーをいただきました

逆噴射小説大賞2023、お疲れ様でした。 私の『VS暗黒サメ大名』は二次選考止まりでしたが、逆噴射先生のピックアップ・コメンタリーをいただきました。 最大の敗因は、サメ。 本作はたまたま別件で考えていたB級サメ映画ぽいタイトルから着想を得た話なので、「サメ縛りでもあったのだろうかという不自然さ」とのご指摘はある意味そのとおりで、「おれはサメに頼っていたつもりで縛られていたのか……!」と目から鱗が落ちた気分になりました。 「一発ネタのようで真っ当な内容」という目標はある程度達

    • 【逆噴射小説大賞2023】初めて一次&二次選考通過しました

      昨日発表された逆噴射小説大賞2023の一次&二次選考結果において、私が応募した『VS暗黒サメ大名』が通過していました。 書いた小説が何らかの選考を通過することは人生で初めてなので嬉しいです。 逆噴射小説大賞にはこれまで2021、2022の回に応募しており、今年で三回目でした。 通過できなかったほうの『沙代歌の花遊び』や、過去の応募作も含め、できればちゃんとしたライナーノーツを書きたいところなのですが、時間が取れずフェードアウトしてしまいそうなので、今のうちに『VS暗黒サメ

      • 沙代歌の花遊び

        “月明かりだけを頼りに向日葵畑を走って逃げる。他に何もできないから。でも、どんなに逃げても追いつかれて、必ず裂き散らされる。そんな夜が半年も続いて嫌になった。除霊も薬も役に立たない。だから、直接あいつを殴ることにした。” 「って話だけど。本当にここ?」 「完全一致」 「よく見つけるよね、夢の場所なんて」 「検索は得意」  そう言って平たい胸を反らすのは蓮。私と同じ高二だけれど、よく姉妹に見られる。もちろん私が姉。 「桜ちゃん、武器持ってきた?」 「まあ、釘バットとか」

        • VS暗黒サメ大名

           六十六版目の一八五三年七月、浦賀沖に現れたのは、黒船ではなくサメの群れだった。上陸した彼らは瞬く間に一帯を制圧、三浦半島はサメの支配域となった。  港は暗澹としていた。漁師や荷役が活気なく働く横では、力尽きた者たちに小蠅がたかっている。否、小蠅に見えたものはトビウオだ。ここでは虫すら魚類に駆逐されている。  これ程の生態系の変化は初めて見る。ユキは慄きつつ、隊長とロウに続き大通りへ向かった。  大通りの端で平伏する人々にユキたちも加わる。  やがて通りの彼方より、無数の

        【逆噴射小説大賞2023】逆噴射先生よりコメンタリーをいただきました

          逆噴射小説大賞2022振り返り

          昨年に続き今年も一次&二次で全滅でした。 ちなみに昨年も今年も応募可能数MAXで応募しています。 今年の通過率はかなり高く、過半数の方が通過しているそうです。 私はマイノリティである不合格側でした。 私は今までの人生で何らかの一次選考を通過したことが一度もありません。 本来こういうネガティブな気持ちで文を書くべきではないのでしょうが、どこを見ても通過された方の喜びの声ばかりで、落ちた者の気持ちはあまり書かれていない気がしたので書いてみます。 第一には自分が情けないということ

          逆噴射小説大賞2022振り返り

          幼王殲魔伝

           狐を拾った。炭のように黒い毛色だから、すみと名付けた。納屋に隠して餌をやり、妹のつもりで可愛がった。  一年後、私が六歳の時。  王家の紋の男たちが訪れ、両親を斬った。妖魔を匿った罪とのことだが、二人に心当たりはなかった。  私は、すみと契約して生き延びた。 『隼人、あなたは力を得て、王家に仕えます。引き換えに、主を殺してください』  初めてすみの声を聞いた。 「望むところ。王家は皆仇だ!」  墨炎を纏う熾炭の斬撃。それは子どもの振るう木刀に、四人の剣士を焼き切らせた。

          幼王殲魔伝

          狂乱した世界

           食券購入後の後悔。ここへ来るべきでなかった。十二しか座席のないラーメン店内で、男が女に喚いている。気分が悪い。誰か止めないかな。俺か?  思う間に、男の首が飛んだ。女のネイルに刎ねられたのだ。ネイルは指より長く、見る間にも伸びていく。 「うるッせんだよォー!」  店長が麺の束を投げ、女を絡め取ろうとするが、ネイルで断ち切られる。五人いた他の客も立ち上がり、思い思いに殴り合う。何だこれは。いくら治安が悪くとも、こんな無差別暴力。 『速報です。現在複数の地域において乱闘が同時多

          狂乱した世界

          どこにもない日

          渋木晃一は困惑していた。 SNS代行を担当していた新人アイドル、真白菜子から脅迫めいた呼び出しを受け、廃倉庫で実際に対面しているからだ。場違いな衣装を含め、アイコンと違わぬ容姿。 実在していたのか? 代行を始めて八ヶ月、いくら検索しても動画一つ見つからなかった。真白菜子は、何らかの事情で事務所が用意した架空の人物。渋木はそう思っていた。 「あなたが売った私のグリット、必ず全部返して」 短文投稿SNS・グリッターの投稿をNFTアート化して販売する業務は専門業者の管轄だし、正式な

          どこにもない日

          ファイアワークス・コントレイル

          「――いいよ」 わずかな沈黙の後、振り返った那美がほほ笑んだ。 荘太の顔が安堵でほころぶ。 夕刻でなお強い八月の太陽は容赦なくうなじを焼いていたが、牧須神社を吹き渡る風は優しかった。 「花火大会、さそってくれてうれしかった。だから」 那美の顔が近付く。 「これあげる」 荘太の手には、駄菓子屋の当たり券が握らされていた。 悪くない。このシークエンスの試行回数はまだ三十八回目だが、もう決めてもいいかもしれない。 「また明日ね」 麦わら帽子を被り直した那美は、純白のワンピースを翻し

          ファイアワークス・コントレイル

          夜と太陽

          「ウチのシマ知らなかったか、ア?」  鼻ピアスの男が凄む。更に周囲に三人。狭い路地裏に逃げ場はない。  十歳のシジーは血の味を感じながら思った。リゴめ、適当言いやがって。  ガムは麻薬じゃないから売ってもブルー・ブルズに怒られない、とのことだったが、実際は違った。そもそも売れもしなかった。  三発殴られ、シジーは血を吐いた。靴が汚れたのが気になった。 「聞いてるか?」 「すみません……」  髪を掴まれると、対面の壁の2階に取り付けられた室外機からぶら下がるナメクジが目に留まっ

          夜と太陽

          人生初のモータルコンバット

          今モータルコンバットが熱い! という流れを感じるので、その盛り上がりに少しでも貢献したく、読み専だったnoteにて初めて記事を書きました。 最新映画、旧映画、YouTubeで見たゲーム動画の順で、感想を書いていきます。 最新映画で初めてモーコンに触れ、今までにない熱を感じた経験を何とか表したいです。 一応ネタバレあり。 私はニンジャヘッズなので、たまにニンジャスレイヤーを引き合いに出します。 また、モータルコンバットのほうがニンジャスレイヤーより先にあったことは承知していま

          人生初のモータルコンバット