フォローしませんか?
シェア
小柳とかげ
2021年2月26日 20:18
机の上に乱立するペットボトルにコップに皿は、都市のビル街だ。その間を私は闊歩する。右手には、誰かが残した凹んだ壁。真っ直ぐ行けば甘い砂場がある。ノートのリングに沿ってマンションは建ち並び、ペットボトルのトンネルを通って真上を見上げると水を通して光が屈折する美しい世界が見える。影を歩けば、寒くて暗くて落ち着く。ガラスのコップを背に揺蕩う空気を感じている。リモコンを登るとボタンのエレベー
2021年2月25日 21:51
「こんなこと、一年、328日毎日やるなんてなぁ」僕は、お風呂掃除をしながらボソッと漏らした。「……328日?毎日?」1年って、328日だったっけ。あれ、なんか違う気がする。「ねぇ、1年って何日だっけ?」水を流し終えて、美紀の元へ直行する。だらけきった体勢で、「は?アホちゃう、328日でしょ、どうした?急にボケたん?」と続けて罵倒をする。アホちゃうし。アホちゃうけども、328日という
2021年2月24日 21:53
点々と光る灯りを一面に電車は走る揺れる私と揺れない街生き急ぐスマホを眺め落ちる世界私は孤独ではない私は遠くではない見慣れた路地の見慣れぬ猫は裏の天から落ちてきた呆れた文字の読まれぬ音は今の瞬間現れた赤いライトが走る夜の昼間にただただと
2021年2月22日 21:53
踏切の青いライトには、自殺を抑制する意図があるらしい。青色は人の気持ちをおちつけるとのことだ。青色のご飯が食欲をそそらないのとなにか関係はあるのだろうか。多分ないだろうな。ある有名な大学の最寄り駅には、青いライトが沢山あった。人身事故の多いその駅には、青いライトが沢山あった。大学生の心を落ち着けることが、青いライトには出来るのだろうか。自殺を本当に止めるのだろうか。僕は知っている。その青い